生物多様性中間評価へ 県民への浸透に課題も 県検討会

 【鹿児島総局】県は20日、生物多様性戦略の進捗(しんちょく)状況を検討する会合を鹿児島市の県庁で開いた。奄美群島エコツーリズム推進協議会が認定するガイドの数などは目標を達成した一方、生物多様性に対する県民の認識が不十分という課題も浮かび上がった。

 

 県は生物多様性戦略を2013年度に作り、「新たな自然と共生する社会の実現」を基本目標に掲げている。策定から5年後に当たる本年度中に中間評価をまとめ、今後の施策に反映させる考えだ。

 

 数値目標を掲げた10項目のうち、「生物多様性」という言葉を知っている県民は目標の80%(23年度まで)に対して37%にとどまった。生物多様性地域戦略を策定した市町村は43市町村中7市町村(奄美大島の5市町村など)で温度差も見られる。

 

 「18年度までに50人」を目標とした奄美群島エコツーリズム推進協議会の認定ガイドは62人となり、目標を達成した。県は「質、量の面から充実に努める必要がある」としている。

 

 「生物多様性」の言葉が浸透していない現状を踏まえ、検討会(座長・船越公威鹿児島国際大学教授、委員7人)の委員からは「生物多様性に配慮した県産品の購買を広げる取り組みと、啓発活動を関連付けられないか」との意見が出た。

 

 自然環境の保全と利用の両立について「(観光客の急増が環境に影響を与える)オーバーツーリズムの対策に、中間評価の結果を生かしてほしい」という声も上がった。中間評価は残り1回の会合を経て正式決定する。