生産者の意識向上へ 堆肥活用や土壌改良で提言も 産地関係者と意見交換 農水省さとうきびキャラバン

低糖度対策や働き方改革への対応についての説明もあった意見交換会=15日、奄美市笠利総合支所

低糖度対策や働き方改革への対応についての説明もあった意見交換会=15日、奄美市笠利総合支所

  鹿児島、沖縄両県のサトウキビ産地の現状を確認する「さとうきびキャラバン」で農林水産省の担当者は15日、奄美市笠利総合支所で地元の糖業関係者と意見交換した。担当者が2017年産キビの低糖度対策や国の働き方改革の内容を説明。奄美群島の他の島に比べて奄美大島で10アール当たり収量(単収)が低い傾向にあることを踏まえ、堆肥を活用した効果的な土づくりや土壌改良、適期株出しの推進など、収量増や糖度上昇に向け生産者の意識向上を図る取り組みを促した。

 

 意見交換には同省や県大島支庁、奄美市、龍郷町、JAあまみ、富国製糖奄美事業所などから24人が出席した。

 

 奄美大島で生産性向上に向け実施している堆肥購入の助成制度について、同省の担当者は堆肥の投入量にばらつきが生じている現状も踏まえ、「堆肥の投入基準に基づき助成の適用条件を設定し、堆肥による効果を実感できれば、生産者の意識向上も図れるのではないか」などと提言した。

 

 奄美大島での単収低迷について地元側は、生産者の高齢化などでほ場管理が不十分となっている現状も説明。植え付けから収穫までを一括する受託組織育成の必要性も示した。

 同省の担当者は17年産キビの低糖度対策について、低糖度に応じたセーフティネット基金の発動要件を新設し、18年産に向けた財政支援で土づくりや新植・補植、かん水対策を後押しすると説明した。

 

 働き方改革については、法施行後の適用猶予期間を当初の3年から5年間に延長する。

 富国製糖など2交代制から3交代制へ移行を余儀なくされる製糖工場では残業の上限設定で従業員の賃金低下や人手不足が懸念されるが、同省は▽従業員のスキルや習熟度、役職に応じた賃金加算▽ハローワークのネットワークを活用した早期の季節工募集―などで人材の確保や賃金水準の維持が図られると説明した。増員対策として宿舎整備なども支援するという。

 

 同日のキャラバンで同省は奄美市、大和村、龍郷町の首長と面談し、国の取り組みを説明した。