野生動物の飛び出し注意 希少2種の標識設置 奄美大島

県道に設置されたケナガネズミの交通事故防止を呼び掛ける標識=奄美大島

県道に設置されたケナガネズミの交通事故防止を呼び掛ける標識=奄美大島

  奄美大島で希少な動物の交通事故が多発していることを受けて、県大島支庁瀬戸内事務所はこのほど、島南部の県道10カ所にアマミノクロウサギとケナガネズミの飛び出しに注意を促す標識を設置した。瀬戸内事務所建設課は「野生生物の事故が減少することに期待したい」としている。

 

 環境省奄美野生生物保護センターによると、奄美大島で2020年に確認された交通事故はアマミノクロウサギが47件と、調査を開始した2000年以降で最多。死因を確認中の個体もあり、さらに増える可能性がある。ケナガネズミは4件で、最多だった19年(14件)を下回ったものの、17年と並び過去2番目に多かった。

 

 瀬戸内事務所は環境省から相談を受けて、昨年11月ごろに2種の標識を設置。クロウサギは奄美市住用町と宇検村を結ぶ湯湾新村線に4カ所、宇検村の名瀬瀬戸内線に2カ所、ケナガネズミは湯湾新村線と瀬戸内町の篠川下福線に各2カ所、それぞれ設置した。ケナガネズミの標識は交通事故の急増を受けて、同島で初めて導入された。

 

 奄美大島では野生生物を襲うマングースや野生化した猫(ノネコ)対策が進んだことで、クロウサギやケナガネズミの生息状況が回復し、事故が増えているとみられる。近年は交通量の多い国道や県道でも事故が発生しており、環境省は特に野生生物が活発化する夜間に、ゆとりを持って運転するよう呼び掛けている。

アマミノクロウサギの交通事故防止を呼び掛ける標識=奄美大島

アマミノクロウサギの交通事故防止を呼び掛ける標識=奄美大島