非正規公務員の処遇改善へ -奄美市

約430人の会計年度任用職員を募集している奄美市役所

約430人の会計年度任用職員を募集している奄美市役所

 非常勤職員や臨時職員など非正規で働く公務員の多くが「会計年度任用職員」へ移行する国の新制度が4月にスタートする。非正規職員の処遇改善が目的で、ボーナス(期末手当)支給も可能になる。全国の自治体で導入される見込み。各自治体では条例整備など制度設計を進めているが、人件費の増加が見込まれることから財源確保に不安の声も出ている。

 

 会計年度任用職員は4月施行の改正地方公務員法と改正地方自治法で新たに位置付けられた身分。

 

 奄美市は今春、48職種432人の任用を計画している(1月27日現在)。いずれもフルタイムはなく、パートタイムの予定。今後はボーナスが出るようになり、経験年数などに応じた賃金加算も可能になる。

 

 制度導入を前に月額報酬を見直したほか、期末手当支給水準は年間1・45カ月に設定した。期末手当は正規職員(2・6カ月)の6割弱にとどまったものの再任用職員の水準に合わせた。

 

 一般事務補助(1日7・5時間、月21日勤務)をモデルケースにした総務課試算によると、2018年度の年額賃金148万7千円に対し、制度移行後の初年度給与は183万1千円。18年度比で34万4千円アップする計算だ。

 

 人件費は18年度比約2億円増の約8億円を見込む。国は総額1740億円を地方交付税で措置する方針だが、具体的な算定方法はまだ示されておらず、自治体からは懸念の声が上がっている。同課担当者も「国の算定を注視するしかない」と語る。

 

 採用に当たっては応募要件から継続任用の上限(5年)や年齢制限(65歳まで)を廃止。求人もこれまで所管課個別にハローワークや地元紙などを通じて行ってきたが、幅広い人材を募ろうと1月下旬から市ホームページに採用情報一覧を掲載した。

 

 市の非正規職員は約1千人いる全職員の4割を占め、行政サービスを維持する上で重要な役割を担う。同課担当者は「待遇面で下がることのないよう設定した。通勤手当も正職員並みになる。同一労働同一賃金に近付いている」と話した。