テックス板の空中散布開始/ミカンコミバエ根絶へ―奄美大島

2015年11月17日

政治・行政

 

透明袋入りのテックス板のヘリコプターへの積み込み作業(上)と、空中散布のため山間部上空に飛来したヘリコプター=16日、奄美市笠利町

透明袋入りのテックス板のヘリコプターへの積み込み作業(上)と、空中散布のため山間部上空に飛来したヘリコプター=16日、奄美市笠利町

  奄美大島で大量発生している果菜類の病害虫ミカンコミバエ種群の防除に向け、鹿児島県によるヘリコプターでのテックス板(誘殺板)の空中散布が16日スタートし、根絶への取り組みが本格化した。山間部や崖などの人の出入りが困難な場所にテックス板を散布し、野生果などに産卵するミカンコミバエの密度抑制を図る。初日は奄美市笠利町と、瀬戸内町の加計呂麻、請、与路など離島を中心にそれぞれ約1万500枚、合計約2万1千枚を散布した。期間は12月4日までで、合計約12万1千枚を島内全域に散布する。

 テックス板は誘引剤と殺虫剤を含ませた4・5㌢四方の木片。1㌶当たりの散布枚数は3枚で、散布作業は奄美大島は南北の2エリアに分け、佐賀県の民間航空会社のヘリコプター2機が実施する。

透明袋入りのテックス板のヘリコプターへの積み込み作業(●)と、空中散布のため山間部上空に飛来したヘリコプター=16日、奄美市笠利町