奄美、重要な転換期-「語ろ会」で伊藤知事

2014年06月08日

政治・行政

 伊藤祐一郎県知事が県民と直接対話する座談会「地域リーダーと語ろ会」が7日、奄美市名瀬のホテルであった。「奄美地域の未来」をテーマに、地域の各分野で活躍する19人が出席し、それぞれの現状や課題を報告し、知事と意見交換した。知事は世界自然遺産登録への動きなどを踏まえて「奄美が将来に向けて重要な転換期に差し掛かっている」と述べた。各分野での自助努力を求めるとともに、可能な範囲での支援にも一定の理解を示した。
 奄美大島での「語ろ会」は2009年4月に瀬戸内町で行った「知事と若手経済人との意見交換会」以来5年ぶりで、奄美市では初めて。
 伊藤知事が進行役を務め、与力雄、永井章義両県議、朝山毅奄美市長らが同席。地元からは、観光や農業、商業、情報通信などの分野で中心的な役割を果たしている関係者が出席した。
 奄美大島観光物産協会の斉藤正道会長は、格安航空会社(LCC)の参入や大型クルーズ客船の寄港を見越し、空港のトイレ増設など待合施設拡充を要望した。
 クルーズ船受け入れについては、NPO法人「ポートタウンあまみ」の有村忠洋理事長が「船舶の大型化が進んでおり、今後建造されるクルーズ船の7割は10万㌧超」と説明。10万㌧級に対応可能な港湾整備の見通しを質問したほか、海外からの入り込み増も踏まえ地域の国際化に対応した人材育成の必要性も訴えた。