奄美市、ドコモから研修生 世界自然遺産登録見据え、通信技術活用

2018年04月27日

政治・行政

市の職員として㈱NTTドコモから派遣された竹山さん(写真中央)と東副市長(同左)、有田部長=26日、奄美市

市の職員として㈱NTTドコモから派遣された竹山さん(写真中央)と東副市長(同左)、有田部長=26日、奄美市

 早ければ今夏の実現が見込まれる奄美群島の世界自然遺産登録に向け、奄美市は23日、㈱NTTドコモ(本社・東京都)の社員竹山勝寿さん(39)を研修生として受け入れた。竹山さんは市総務部プロジェクト推進課の職員として情報通信技術を用いた地域活性や観光促進などに取り組む。26日は奄美市とNTTドコモの調印式があり、東美佐夫副市長が「登録へ期待が高まる中、協力して市の課題発見・解決を目指したい」と期待を述べた。

 

 NTTドコモは地方創生などを目的に、2016年から沖縄県への社員派遣事業を実施している。今回は世界自然遺産登録の実現を前に奄美群島へ活動を広げようと、研修生の派遣を決めた。

 

 同社によると、携帯電話の通信情報から観光客の動線を分析してより効果的な広告を考えたり、スマートフォンの翻訳機能で外国人観光客へ対応したりするなどの技術活用が考えられるという。

 

 同社の有田浩之アライアンス推進担当部長(50)は「技術者としてだけではなく、市の職員、奄美市民としても経験を積み、奄美に必要な展開の方法を探ってほしい」と話した。

 

 竹山さんは与論町出身。「古里の奄美群島へ貢献できることがうれしい。まずは奄美大島の文化に慣れ、島のために何ができるか探っていきたい」と意欲を語った。派遣期間は19年3月31日まで。