奄美群島国立公園管理事務所を新設 環境省

2019年04月02日

政治・行政

新しい看板を掲げる職員ら=1日、大和村の奄美群島国立公園管理事務所

新しい看板を掲げる職員ら=1日、大和村の奄美群島国立公園管理事務所

 環境省は1日、奄美自然保護官事務所(大和村思勝)を再編して奄美群島国立公園管理事務所を新設した。来年の奄美・沖縄の世界自然遺産登録実現に向けて、保護管理体制の強化を図る。同省の職員らが同日、事務所に新しい看板を設置した。

 

 同省は1日付で、鹿児島県(奄美群島)と沖縄県を管轄する那覇自然環境事務所(那覇市)を「沖縄奄美自然環境事務所」に改称。奄美と徳之島の二つの自然保護官事務所を再編し、群島の国立公園全体を管理する同国立公園管理事務所と出先機関の「徳之島管理官事務所」(天城町)を設置した。

 

 国立公園管理事務所の職員は、二神紀彦国立公園保護管理企画官(旧職・首席自然保護官)、千葉康人世界自然遺産調整専門官(同上席自然保護官)、早瀬穂奈実国立公園管理官(同自然保護官)の現行の3人体制。

 

 世界自然遺産登録に向けた取り組みや、国立公園の管理、野生生物の保護業務などを充実させる。

 

 奄美・沖縄の自然遺産登録の再挑戦に向けて、候補地の4島では今年夏から秋ごろ、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関・国際自然保護連合(IUCN)の現地調査が再びある。

 

 二神国立公園保護管理企画官は野生化した猫(ノネコ)や夜間に野生生物を観察するナイトツアーの増加などを課題に挙げ、「関係機関と連携して遺産登録への取り組みを着実に進める」と述べた。