瀬戸内町議10人決まる 初の女性、一挙に2議席

2020年11月23日

政治・行政

瀬戸内町議選の開票作業=22日午後8時すぎ、瀬戸内町

瀬戸内町議選の開票作業=22日午後8時すぎ、瀬戸内町

 任期満了に伴う瀬戸内町議会議員選挙は22日に投票が行われ、即日開票の結果、新議員10人の顔ぶれが決まった。15人が立候補した混戦の末、現職7人と新人3人が当選を決めた。トップは802票を獲得した新人の永井しずの氏(61)=古仁屋。女性候補は2人とも当選し、1956年の町制施行後、初の女性議員が誕生した。投票率は過去最低の79・77%で、選挙戦となった8年前(85・36%)を5・59ポイント下回った。

 

 候補者は17日の告示以降、街頭演説などで議会改革や農業、観光業の振興、高齢者福祉・子育て支援の充実、町内離島の活性化といった町政の課題に対するそれぞれの主張を訴え、支持拡大を図った。

 

 請島、与路島は21日に繰り上げ投票。22日は町内21カ所で投票が行われ、第1投票所(古仁屋、清水、手安)は午前7時から午後6時まで、その他の投票所は1、2時間早く締め切った。新型コロナウイルス感染症対策で各投票所では換気や事務従事者のマスク着用を徹底し、記載台や鉛筆を小まめに消毒した。選管は有権者にも投票の際のマスク着用など対策を促した。

 

 開票作業は午後8時から町役場4階会議室であり、同9時58分に選管確定が出た。永井氏は奄美島唄の唄者として知られ、町内での知名度は抜群。同町議選初の女性候補としても注目を集め、前評判通りの強さで初陣を飾った。

 

 2位は676票を獲得した現職の向野忍氏(61)=古仁屋。選挙戦でコロナ禍の暮らし・経済の再建や産業振興、雇用創出などを訴えて支持を集め、6選を果たした。

 

 最下位当選者の得票は305票だった。現職2人と元職1人、新人2人が涙をのんだ。

 

 当日有権者数は7495人(男3641人、女3854人)。投票者総数は5979人、有効投票は5913票、無効66票だった。