3町図書館の相互利用可能に 徳之島

2019年07月24日

政治・行政

奄美群島で初めて広域の図書館ネットワーク運用が始まった「徳之島きずな図書館ネットワーク」=23日、徳之島町亀津

奄美群島で初めて広域の図書館ネットワーク運用が始まった「徳之島きずな図書館ネットワーク」=23日、徳之島町亀津

 【徳之島総局】徳之島3町の町立図書館が相互利用できる「徳之島きずな図書館ネットワーク」が構築され、23日、徳之島町生涯学習センターで運用開始セレモニーがあった。インターネットで3図書館の蔵書情報を検索、予約できるほか、1枚の利用者カードで3図書館での図書の貸し出しが可能になり、利便性が向上した。広域の図書館ネットワークは県内2例目で、奄美群島では初めて。

 

 3町では2015年から共同利用型システム構築の構想が持ち上がり、徳之島町が16年度に図書館の利用システムをバージョンアップした。今回、天城、伊仙両町のバージョンアップに伴い、3町の住民が図書館を利用しやすい環境整備へ共同システムを構築した。

 

 蔵書や貸し出し状況の検索は各図書館設置の端末に加え、3町で運営する「徳之島きずな図書館ネットワーク」のサイトでも可能になった。また、最寄りの図書館にない蔵書も取り寄せて借りられるほか、返却する図書館も選択できるなど利用者サービスが向上した。自治体側には今後のシステム更新費用を抑え、運用・保守にかかる経費を削減する効果もあるという。

 

 運用開始セレモニーには3町の教育、図書館関係者ら約30人が出席。システム担当者の指示で亀津中1年の向井苺子さん、栄菜々美さんがデモンストレーションを行い、来場者へ利用方法を説明した。

 

 徳之島町の高岡秀規町長は「子どもたちが本に親しむことができるよう、今後も教育環境を整えていく」と述べ、徳之島町立図書館の里光和恵館長は「一層図書館を利用していただけるよう、3町図書館が連携していく」と話した。

 

 システムを利用する場合は、最寄りの図書館で利用者カードの作成が必要。問い合わせは各図書館へ。