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| 合併後の市議会議員の定数と任期などを協議する「奄美市議会のあり方等に関する特別委員会」(渡京一郎委員長、十四人)の第二回会合が六月三十日、市役所委員会室で開かれた。傍聴の取り扱いと定数について意見聴取し、委員会の非公開と議員定数を二十六とすることを申し合わせた。委員会の傍聴について、報道関係の取材は許可するとしたが、一般市民の傍聴に反対した。議員定数は、十一日開催予定の最終本会議に議員発議で条例制定案が提案され、採決する見込み。 傍聴の取り扱いは、構成委員が政党会派で協議した内容を報告した。結果、南風会と自由連合、正流会、無所属の各委員が非公開を求め、公明と共産、社民、新生会が公開を要求した。 非公開を主張した委員からは「在任特例という特別なものを議論するので、非公開が自由に発言できる」「全会一致で決定したから」「市民が傍聴しなくてもマスコミが報道することで、委員会の内容は把握できる」などといった意見が上がった。 一方、公開を申し出た委員らは「議員は市民の代表という立場であり、透明性を持って議論すべき」「市民の前で堂々と意見を述べ、判断をもらうべき。秘密で物事を進めるのはおかしい。非公開の議論なら、委員会を行わない方がいい」などと訴えた。 この日は、巨大議会の解散を迫っている市民グループの関係者が傍聴。非公開が決定し、委員会室からの退席を促されると一斉に批判の声を上げた。 傍聴を拒否された元名瀬市議の吉田慶喜さん(76)は「公職者の身分や公金のあり方を議論する場から市民を締め出すのはおかしい。議会活動が見えないところで行われることとなり、多くの市民が納得しない」などと語った。 |
梅雨が明けて、三〇度を超す真夏日が続く奄美地方。日当たりのよい山林などではノボタンが開花期を迎え、淡い紅紫色の優雅な花びらを広げて人々の目を楽しませている。東南アジアや南西諸島などに分布するノボタン科の常緑低木。六―九センチと大型の花は、空の青と木々の緑が濃さを増すこの季節の路傍において、ひときわよく映える。その果実は食用にもされる。 |
| 奄美大島で地元自治体が運行している県補助の廃止代替バスと奄美交通のバスが競合してともに赤字を抱えている問題で、奄美大島バス対策協議会(会長・平田隆義奄美市長)が六月三十日、奄美市役所であった。競合している両社のバス運行について路線や運行時間を調整し「共同運行体制」を検討する方針が示されたほか、県側は、奄美交通側から「一年以内に奄美のバス事業を継続していくのは難しくなると判断している」との話があったことを明らかにした。 協議会には奄美大島内の五市町村の首長のほか、県企画部交通政策課や奄美市の担当職員ら二十人が出席。協議会は「バス会社二社の収支状況の詳細を説明するため」として非公開とし、協議会後に平田会長らが記者会見して協議内容を説明した。 協議会では道の島交通と奄美交通の二社の収支状況を、県側がバス問題の現状などをそれぞれ説明したという。道の島交通に委託して運行する県補助の廃止代替バスの初年度(二〇〇四年十月―〇五年九月)の赤字補助総額は四千九百三十七万九千円。 協議会では「このままでは両社とも赤字が続く」として、競合している十四系統について路線や運行時間などを調整し、「共同運行体制」を検討する方針を確認。奄美交通側に対しては県を通じて要請するという。 県側の説明によると、今年五月に奄美交通の役員が県庁を訪れ、「奄美でのバス事業の継続は難しく、撤退できるような具体的な実行策に着手したい」という考えを示したが、撤退時期などは示されず、真意は分からないという。 会見で平田会長は「両社とも赤字で共同運行ができるか検討を急ぎたい」と話し、廃止代替バス運行の三年目に入る十月までに結論を出す方針を示した。 奄美大島のバス問題は奄美交通が親会社の方針で路線廃止を届け、さらに一部の廃止を取り下げたため〇四年十月、同社のバス十六系統と代替バス十四系統が競合する事態になった。 |
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| 第5回南海日日杯奄美アマチュアゴルフ大会(南海日日新聞社主催)は一日、奄美市の奄美カントリークラブであり、グロス六十歳未満、同六十歳以上(シニア)、レディース、ネットの四部門に九十五人が出場した。注目のグロスは上野孝治(46)が76のスコアを記録し初優勝を飾った。シニアも原口鐵磨(65)が初優勝したほか、レディースは大谷廣美(56)、ネットは前山宗之(34)がそれぞれ初の栄冠を手にした。 当日は好天に恵まれ、参加者たちは和やかな雰囲気の中で十八ホールをプレーした。グロスで初優勝した上野は「パートナーと天気に恵まれた。パット、ショットとも安定していた」と笑顔を見せた。 ネット優勝の前山は「優勝と聞いて驚いた。一緒に回った先輩らのおかげ」と振り返り、レディース優勝の大谷も「メンバーに恵まれ、リラックスできたのが勝因」と話したほか、シニア優勝の原口は「郡体を控え、毎週一回の練習の成果が出た」と日焼けした顔をほころばせていた。 【グロス】▽60歳未満 @上野孝治76(アウト39、イン37)A山田和志79(37、42)B昇幸義80(39、41)C上津利春81(41、40)D島田誠男81(40、41)▽シニア @原口鐵磨78(アウト42、イン36)A浜田好義78(40、38)B辺木信86(45、41)C吉田島雄86(44、42)D重原勇夫87(44、43)▽レディース @大谷廣美84(アウト43、イン41)A栄多泰子89(43、46)B宝ケイ子91(46、45)C大崎純子95(47、48)D登島かおり103(51、52) 【ネット】@前山宗之(G90、H20・4、N69・6)A昇幸義(80、9・6、70・4)B原口鐵磨(78、7・2、70・8)C上野孝治(76、4・8、71・2)D上津利春(81、9・6、71・4) ※同スコアの場合はアウトグロスの差や年齢で順位を決定 |
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植物研究家の山下弘さん(54)=奄美市名瀬在住=が三十年間にわたって撮影した奄美の植物写真を展示するギャラリー「わだつみ館」が一日、奄美市住用町摺勝にオープンした。希少植物の写真を通して自然の魅力を発信しようと私財を投じての開設。山下さんは「希少植物は奄美の豊かな自然を象徴するシンボル。多くの人に価値を理解してもらい、保護の機運を盛り上げたい」と話している。山下さんは奄美の野生ランに魅了され、一九七六年から撮影を開始。会社勤めの傍ら群島内各地へ足を運び、十万コマを撮りためた。二〇〇三年から〇六年六月まで南海日日新聞に「奄美の絶滅危惧(きぐ)植物たち」を連載し、百三十三種の希少種を紹介している。 山下さんによると、奄美に自生する約千四百種のうち絶滅危惧種に指定されているのは約百八十種。希少性の高さが脚光を集める一方で乱獲は後を絶たず、保護対策の必要性が指摘されている。 わだつみ館は〇四年に奄美の固有種として認定された植物「ワダツミノキ」にちなんで命名。第一弾としてアマミエビネなどの野生ラン、七月に開花期を迎える希少種の写真など二十三点を展示した。希少種の撮影は開花期を予想して何度も森へ入る地道な作業だが、山下さんは「花に出合ったときの感動はひとしお。好きだから苦にならない」と話す。 気軽に写真を楽しんでもらおうと内海湾を臨む館内には喫茶コーナーや写真、ポストカードなどの販売コーナーを併設した。 開館は午前八時半―午後五時(木曜休館)。観覧料は大人二百円、小中学生百円、年間観覧料五百円。問い合わせはTEL0997・69・5021同館。 |
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| 龍郷町の職員らが一日、同町長雲の奄美自然観察の森の清掃や、池で繁殖した外来種のカダヤシの駆除を行った。保育士と役場職員合同の清掃奉仕作業は昨年に続いて二回目。午前中の作業で施設内外がきれいになった。 作業には岡江純一郎助役を含め約六十人が参加。施設に通ずる道路両側の草刈り、森の館内外の清掃、池の水をポンプで抜いてカダヤシを駆除した。 カダヤシは、外来生物法で特定外来生物に指定。飼育や野外への放飼、譲渡などが禁じられている。奄美自然観察の森には三カ所の池があり、いずれも三年ほど前からカダヤシが確認され、現在かなりの数が繁殖。入園者が放したものとみられている。池内ではアマミアオガエルやリュウキュウカジカガエル、ヒメアマガエルなどが繁殖しているが、カダヤシの影響が懸念されていた。 初めて参加した町職員の松村智行さん(33)は「町の施設は職員が維持管理しないと経費もかかる。職員同士の親ぼくにもなる。これからもずっとやっていきたい」と話していた。 |
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| 【鹿児島総局】二〇〇六年県民謡王座決定戦決勝大会(KTS鹿児島テレビ主催)は二日、鹿児島市の県文化センターであり、鹿児島、奄美両地区予選を勝ち上がった四十四人が自慢ののどを競った。奄美からは四部門に八人が出場し、少年の部で久田博法さん(瀬戸内町)、青年の部で永志保さん(喜界町)が優勝し栄冠を手にした。 決勝大会の出場者は、少年の部(14歳以下)八人、青年の部(15―39歳)五人、壮年の部(41―59歳)、高年の部(60―69歳)に各十一人、寿年(70歳以上)の部九人。奄美からは少年、青年、壮年、高年の各部門にそれぞれ二人ずつ出場した。 奄美勢の優勝者の曲目は久田さんが「長朝花節」、永さんが「むちゃ加那節」。このほか、少年の部では「嘉徳なべ加那節」を歌った里歩寿さん(瀬戸内町)が久田さんに次いで準優勝。高年の部でも「徳之島節」の日置幸男さん(奄美市)が三位に入った。 決勝大会の様子は、今月二十五日、午後四時からKTSで放送される。 |
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| 奄美市の県立大島工業高校PTA(白濱光弘会長)や同窓会(郡兆彦会長)役員らは二日、同市名瀬の中央通りアーケード街などで、大島地区唯一の工業系高校である同校の特長を市民にアピール、「工業高でスペシャリストになろう」と中学生らに呼び掛けた。 県教育庁から高校再編問題についての説明を受けたことで同校は先月十六日、臨時のPTA役員・評議員を開き、「入学者増加へ向けて打てる手は何でもやろう」との声が挙がり、関係者が一体となって街頭キャンペーンを実施することにした。 キャンペーンにはPTAや同窓会、PTAのOB会のメンバーのほか西孝藏校長ら約三十五人が参加した。一行は中央通りを中心に周辺商店街に散り、買い物客らに「就職率100%、進学率100%」と大書されたパンフレット約千枚を配布した。アーケード街では学校行事やクラブ活動、それに電気、電子機械、建設工学の三学科の授業風景をパネル展示、生徒たちが製作したロボットなども展示し、関心を呼んだ。 同校の今春の入学者は電気科十八人、電子機械科三十六人、建設工学科二十一人の計七十五人で電気科と建設工学科は定員の約半数。今月中旬には、県下一斉に中学三年生を対象に進路調査が実施される。 白濱PTA会長は「有名企業から求人もある。中学生や保護者に工業高はどういう所か、知ってもらいたい。パネル展示を進路選択の参考にしてほしい」と述べ、西校長は「就職・進学率は百パーセント。第二種電気工事士などさまざまな資格が三年間で取得でき、将来の仕事に生かせる。入学希望者が一人でも多くなるように地域に伝えたい」と話す。 |
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【鹿児島総局】第八十八回全国高等学校野球選手権鹿児島大会(県高野連など主催)は二日、県立鴨池球場で開会式があった。大会には合同を合わせた九十四校、奄美勢十一校を含む八十九チームが出場、トーナメントで阪神甲子園球場である全国大会出場権を争う。開会式には奄美から三校が参加し、土と芝の香り立ち込める県立球場で堂々の入場行進を果たした。高田肥文県高野連会長が「群雄割拠の大会。どのチームにも優勝の可能性がある」と、全選手の奮闘を促し、吹上の小薗輝晃主将が「これまで支えてくれた方々への感謝、培ってきた仲間とのきずなを持って臨む」などと選手宣誓した。 小倉寛恒県教育次長が始球式を行い、プレーボール。熱戦の火ぶたが切られた。大会は県立、鴨池市民両球場を舞台に十七日間の日程で行われる。 |
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| 内閣府は地域再生法に基づいて三日、地方自治体から出されていた八十二件の「地域再生計画」を認定した。鹿児島県内で認定されたのは、奄美市と与論町の各一件を含む四件の計画。認定された計画は国が交付金として財政支援する。奄美市は「地域再生に資するNPO等の活動支援事業」を生かして「中核海洋都市の再生」を図り、与論町は「地域提案型雇用創造促進事業」を活用して「オンリーワンの島づくり」を目指す。 奄美市の計画名称は「“海に学び、海を活(い)かす”海の駅づくりによる中核海洋都市の再生計画」。若手企業家などで構成するNPO法人「ポートタウンあまみ」が事業主体となり、産官学で構成する「ポートタウンネットワーク協議会」の支援を得て計画を進める。二〇〇六年度から一〇年度までの五カ年計画で、〇六年度の事業費は約四百万円。 「海」と「港」をキーワードに地域の誇りの創出と、癒やしをキーワードにした海洋型観光の振興に向け、(1)港を拠点とした島内外の利用ネットワーク整備(2)「道の島」として栄えた歴史の検証と国際的な活用の研究調査(3)「海を学ぶ、港を学ぶ」研修会や情報発信―などの事業を実施する。独自の取り組みでクルーズ観光船の誘致も推進する。 与論町の地域再生計画の名称は「地域資源を活かした観光、特産品開発等の振興による雇用機会の創出計画」。町と町の漁協、農協、観光協会、建設業協会や民間グループなどで構成する与論町地域雇用創造促進協議会が事業主体となり、地域提案型雇用促進事業を活用して計画を推進する。実施期間は〇八年度までの三カ年。〇六年度の事業費は約一千三百万円の見込み。 地域資源や特性を活かしたオンリーワンの産業づくりに向け、(1)体験型観光のサービスを提供する専門的な人材育成とメニューづくり(2)特産品開発(3)タラソテラピー(海洋療法)関連のインストラクター、自然や文化、名所を案内するガイドの養成(4)団塊の世代を対象にした長期滞在者やUターン、Iターン者の誘致(5)SOHO起業の人材育成と起業化支援―などの事業を進めて地域雇用の創出を図る。 奄美市は旧名瀬市時代を含めて地域再生計画の認定件数は三件目で、県内で最多。与論町も二件目の認定で、単独自治体としては奄美市に次いで多い。 |
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| 【鹿児島総局】県企画部統計課はこのほど、推計人口調査結果(六月一日現在)を発表した。県全体の推計人口は百七十四万四千二十三人(男性八十一万四千六百八十一人、女性九十二万九千三百四十二人)で、前年同月と比べ一万三十七人減少した。奄美の推計人口は十二万四千九百十人(男性五万九千三百八十四人、女性六万五千五百二十六人)で、前年同月比千八百一人の減となった。 総世帯数は七十二万八千九百八十八世帯で前年同月と比べ三千八百九世帯増加している。五月中の人口動態は、自然動態(出生―死亡)が三百八人の減少、社会動態(県外転入―県外転出)も二百十五人の減少となっている。奄美は前年同月と比べ、すべての市町村で減少した。 |
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| 【徳之島総局】徳之島町教育委員の臨時会が一日あり、委員による互選で教育長に秋武喜一郎氏(61)=亀徳=、教育委員長に松村理江子氏(60)=山=をそれぞれ選出した。任期は四年。 秋武氏は一九六八年に鹿児島大学教育学部を卒業。笠利町立佐仁小学校を皮切りに、徳之島町立母間小学校教頭、同町立尾母小中学校校長などを歴任し、二〇〇五年三月に定年退職。六月二十日の町議会で教育委員に選任されていた。 |
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ピアニストで作曲家、三線(サンシン)奏者の村松健さんが一日、大和村の奄美フォレストポリスで野外ライブ「“うとぅぬうしゃぎむん”いにしえの木魂(こだま)」(うとぅうしゃ実行委員会主催)を行った。山奥にもかかわらず、会場には多くのファンが訪れ、自然が紡ぎだす音と村松さんが奏でるピアノ、三線のコラボレーション(合作、協調)に酔いしれた。村松さんは大学在学中の一九八三年にソロデビュー。十六年前、導かれるように奄美に渡り、現在では奄美を拠点に音楽活動をしている。近作「88+3」では、島唄の伴奏でしかなかった三線を独奏楽器として位置付け、話題を呼んだ。 ライブはまだ西日が差す午後五時ごろに始まり、前半はセミの鳴き声と共に軽快な曲を披露。家族や友人らと訪れた観客らは日傘、生ビールを片手にシートや弁当を広げ、演奏を楽しんだ。 後半では「そろそろセミ君が鳴きやんでくれるはずだが」と予定通りにいかない自然の音に悩まされながらも、三線とウクレレ(安藤浩司)のアンサンブルを展開。その調べを聞いてか、演奏が始まると同時にセミは鳴くのをやめ、二人の音楽とせせらぎの音だけが観客の耳に響いた。 与路島から訪れた政コ代さんは「自然の音をバックに反響して聞こえる演奏が心地良い」と話し、荒田まゆみさん=奄美市名瀬=は「青空、雲、山並みとかが音との相乗効果でさらに美しく見える」と、自然と音楽の融合に感激していた。 |
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| 県大島支庁福祉課がまとめた「奄美群島福祉の概況」によると、二〇〇五年度の奄美の生活保護率は42・2‰(パーミル、人口千分比)で、前年度より1・5ポイント上昇した。これで保護率は六年連続の上昇。国、県も上昇傾向にあるが奄美の方が顕著で、水準差は拡大している。同課では、経済基盤の弱さからくる人口流出や県内でも進行の早い高齢化が背景にあるとみている。 〇五年度の月平均の被保護世帯は三千六百十六世帯で前年度比七十五世帯増。被保護人員は五千三百三十人で百一人増。保護率は国(11・7‰)の約三・六倍、県(14・3‰)の約三倍。保護率は対国が0・9ポイント、対県が1・0ポイントそれぞれ拡大した。 群島の保護率は一九八三年度の83・5‰から減少傾向をたどり、九九年度には34・8‰まで低下したが、その後反転。年1ポイント前後の上昇が続いている。 市町村別にみると、最も低いのは和泊町の10・1‰。次いで知名町14・5‰、与論町15・4‰、喜界町15・7‰、宇検村17・9‰など。高いのは瀬戸内町68・0‰、大和村66・8‰、旧名瀬市62・1‰、旧住用村50・2‰、伊仙町43・9‰など。奄美市誕生前の十四市町村でみて低下したのは喜界、徳之島、知名、与論の四町にとどまった。 被保護世帯の状況をみると、月平均で高齢者千八百七十一世帯(構成比51・9%)、傷病障害者千二百十世帯(同33・5%)、母子世帯二百五十九世帯(同7・2%)など。働いている者のいない世帯が三千三十九世帯で全体の84%を占めている。単身の高齢者世帯の多さも目立つ。 保護費の支給総額は七十四億五千七十四万円で一億五千百六十二万円増。内訳は医療扶助四十四億九千五百七十九万円、生活扶助二十二億五千七百八十九万円、住宅扶助四億六千三十三万円、介護扶助一億五千八百二十五万円などとなっている。 |
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「スローライフ産業と地域振興」をテーマにしたシンポジウム(全国ふるさと市町村圏協議会、奄美群島広域事務組合主催)が四日、奄美市のホテルであり、食環境ジャーナリストら六氏が食材や自然、文化など地域資源を生かした産業の展開方策を語り合った。パネルディスカッションでは「地域の宝を探し、官民一体で付加価値を高めていくことが地域振興につながる」「地域の個性、景観を生かすことがブランドづくりにつながる」などと地域資源の再評価を促す提言が相次いだ。ターゲットを絞った商品作り、情報発信を促す意見もあった。協議会を構成する全国各地の広域事務組合の職員五十五人を含む百四十人が出席。基調講演した県奄美パーク園長の宮崎緑氏は、「スローライフとは、早い、遅いではなく、自分のペースで生きるということ。田中一村の生活がまさにスローライフだった」なとど述べた。 パネリストは地域資源を核素材にした観光事業に取り組んだり、地域に埋もれた食材の魅力を発信したりしている実践家たち。それぞれの取り組みの特徴を紹介し合い、奄美の可能性などを話し合った。 徳之島に暮らす食環境ジャーナリスト、金丸弘美氏はイタリアの片田舎で始まった「スローフード」の由来や現地での取り組み内容を紹介した上で「食は文化というスタイルをゆるがせにしないことで、実利を生んでいる」と述べ、文化を含めた地域資源へのこだわりを促した。また、「奄美には素晴らしい食材が多い」とも述べる一方、加工技術の不足と本土消費者とのパイプの細さを指摘した。 本土の富裕層をターゲットにオーダーメードの「健康保養型観光」を展開する沖縄県の浜崎伸夫氏は「だれが金を出して買ってくれるか、マーケティング分析をしっかりやること」と助言。エコツーリズムやグリーンツーリズムの客を呼び込む沖縄県の東村ふるさと振興会社の山城定雄氏は「客にはごみは落とさせず、金を落としてもらう。損したと思わせないだけのもてなしが大事だ」と語った。 笠利町の体験型観光施設ばしゃ山の奥篤次氏は「島民の潜在意識にあるシャーマニズム文化が客の心を癒やす」と語った。一方、地域振興という観点では「奄美では官民一体という姿が見えない」と苦言を呈した。 |
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| 県大島支庁福祉課はこのほど、二〇〇六年三月末現在の奄美の市町村別高齢者状況をまとめた。群島の六十五歳以上の人口は三万五千百九十九人で、高齢化率は前年同期比〇・三ポイント上昇の27・8%だった。市町村別では宇検村が38・5%で最も高く、逆に低かったのは奄美市の23・8%。独り暮らしの高齢者が一万人を突破した。 群島の総世帯数は五万八千八百七十四世帯、人口は十二万六千五百三十人で前年同期より千七百二十人の減少。六十五歳以上の人口は男一万三千七百七十五人、女二万千四百二十四人の計三万五千百九十九人。 市町村別の高齢化率は、宇検村に続いて大和村34・6%、喜界町、伊仙町33・0%、瀬戸内町32・7%の順で高い。十二市町村のうち半数の六町村で30%を超えている。低いのは奄美市のほか徳之島町26・6%、与論町28・5%など。 独り暮らしの高齢者は群島全体で一万三百二十五人で前年より四百二十六人増えた。高齢者人口の29・3%を占めている。宇検村、奄美市、喜界町、瀬戸内町で三人に一人が独り暮らしとなっている。 老人クラブは群島計で二百九十クラブあり、会員数は一万七千六百二十六人。加入率は42・12%。大和村93・38%、宇検村80・73%と両村では高いが、奄美市は18・22%にとどまっている。 |
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| 【鹿児島総局】奄美・熊毛糖業労働組合連合会(松林福光議長)など四団体は四日、県庁に伊藤祐一郎知事を訪ね、サトウキビの経営安定対策および生産振興に関する要請書を提出した。二〇〇七年産から始まる経営安定対策については、特認事項など新制度の内容が農家に十分理解されておらずキビ離れも懸念されるとして、農家のメリットなどを県からも十分説明してほしいと求めた。 要請内容は生産農家や市町村に対する経営安定対策の浸透をはじめ、低糖度地域にも配慮した政策支援水準の確保、国産糖企業の経営安定が維持される政策支援での配慮、経営・生産基盤の強化、新品種の開発など。 松林議長は「キビ取引の新制度移行を控えた重要な時期であり、基幹作物のキビが減産にならないよう例年より二カ月早く要請活動を展開している。県からも離島活性化に向けた取り組みを国や国会議員に強く働きかけてほしい」と県の協力を求めた。これに対し伊藤知事は「県としてできることは一生懸命努力したい。新制度移行で安定的生産ができるよう生産農家も頑張ってほしい」などと述べた。 |
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奄美固有変種のウケユリが開花の時期を迎えている。栽培以外では観察が難しくなっているが、奄美市名瀬の稲以左子さん(70)が大和村の山中で自生の開花株を写真に収めた。稲さんは十八年前から写真撮影が趣味で、特に植物を撮ることが多いという。稲さんは六月二十八日、別の希少種を撮影しようと、大和村の山奥に入った。途中、道路から十五メートルほどがけ上に十数株の小群落をつくったユリの花が目に止まった。開花時期と花の付き方からウケユリと分かった。 数日後、植物に詳しい田畑満大さんを連れて現地を訪れたが、今まで知られていない場所であることが分かった。稲さんは、「ウケユリはいつか請島(瀬戸内町)まで行って見てみたいと思っていたが奄美大島で見られてすごく感動した。がけの上から天使がほほ笑んでいるよう。ラッキーだった」と喜んでいる。 稲さんは、他の植物と同様、自生地でのウケユリの推移を見るために全株を一本ずつ撮影した。「来年もきれいな花を咲かせてくれるか楽しみ」と期待している。 ウケユリは瀬戸内町請島、同町与路島、宇検村、大和村に分布。環境省のレッドデータブックでは最も絶滅の危険が高い絶滅危ぐTA類に分類。県の条例では希少野生動植物に指定され、採集などが禁じられている。 |
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| 希少な野生生物を捕食するなど貴重な奄美の生態系を脅かしているマングースを防除する新たな取り組みとして環境省の奄美野生生物保護センターは、マングース探索犬の導入の準備を進めている。今後、外来種の探索犬を導入している外来種駆除の先進国ニュージーランドの専門家のアドバイスを受け、二〇〇六年度中にも試行的に導入したい考え。関係者は「探索犬は低密度化したマングースの防除に役立つ」と期待している。 同センターによると、ニュージーランドは一九六九年からイタチ類などの外来種駆除を進め、国内の多くの島で外来種を根絶し、生態系が回復している。駆除方法の一つとして活用しているのが外来種探索犬。外来の食肉性ほ乳類の防除を、地域固有の動物が生息し、森林に覆われた島でも実行している同国の成功事例は奄美大島でのマングース防除と類似した条件が多く、参考になるという。 探索犬の導入に向けて同センターは二日、同国保全省の職員で、探索犬専門レンジャーのスコット・セオバルド氏と希少種・外来種探索犬プログラムのコーディネーターのジョン・シーン氏を招いた。両氏は九日まで滞在して島の自然や動物を観察し、探索犬導入に関して助言する。同センターは〇五年度から沖縄で探索犬の育成訓練を進めており、両氏に犬の状況もみてもらう。 五日、県大島支庁記者クラブで会見した両氏は「探索犬は低密度化したマングースの捕獲に大きな役割を果たす。アマミノクロウサギの生息域に入ったマングースも探し出せるだろう」「外来種根絶のためには住民が現状と対策を理解することが重要」と話した。同センターの阿部愼太郎自然保護官は「探索犬を使えるめどがたったら体制を整えて試行的に導入したい」と語った。 環境省が奄美大島で実施した〇五年度のマングース捕獲数は二千五百九十一匹で、前年度比微増。生息密度は低下したものの、わなによる排除は完全とはいえないという。 同省と県は奄美群島の世界自然遺産登録に向けて八日午後二時から、奄美市名瀬公民館で「国内外の外来種対策シンポジウム―マングースから奄美を取り戻すために」を開く。セオバルド氏も講話する。聴講無料。 |
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| 奄美地方は五日、太平洋高気圧に覆われ、奄美市名瀬で日中の最高気温が三五・六度と今年の最高気温を更新した。和泊町では三二・四度を記録し、三日の三三・四度に次いで今年二番目の暑さとなった。 名瀬測候所によると、奄美地方は太平洋高気圧に覆われたため日差しが強く、汗ばむ陽気になった。四日午後九時から五日午前九時までの最低気温は奄美市名瀬で二八・五度、和泊町で二七・五度と熱帯夜が続いている。 同測候所によると、六日の奄美地方は晴れ。日中の最高気温は名瀬で三五度、和泊町で三三度を予想している。金曜日以降は台風3号の影響で天気が崩れる見込み。 |
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貝殻を持たない巻き貝の一種であるウミウシに魅せられて奄美大島に移住してきた夫妻がいる。神奈川県出身の今本淳さん(39)、かおるさん(35)夫妻は奄美大島北部の海でダイビングを楽しみながらウミウシの写真を撮り続けている。写真は三百種に達し、中には日本で確認事例がないものや不明種もある。ウミウシ図鑑に写真提供し、ホームページで情報発信している。「今後は奄美大島南部の海にも潜り、六百種の撮影を目指したい」と目標を掲げている。淳さんは十二年前にダイビングを始め、最初のころは魚を撮影していたが、その後、ウミウシに魅せられ写真を撮り始めた。二〇〇三年三月に観光で奄美を訪れ、透き通った海のとりこになった。同年十一月に移住、龍郷町大勝に住む。淳さんは奄美医療生活協同組合でシステムエンジニアを務め、かおるさんは倉崎海岸近くの「ネイティブシー奄美」で勤務している。 潜るポイントは龍郷町の倉崎、手広、宇天沖が中心。「ウミウシは形と色の多様性が魅力。奄美はビーチまで行きやすく、ダイバーが少なくて海中が“混雑”していないのがいい」(淳さん)。 〇三年十二月に宇天沖で日本では確認事例がない種の「ヘルウィエラ・ミエッタ」(八ミリと十二ミリ)を撮影した。オーストラリアの専門機関に写真を送り鑑定してもらった。〇四年春ごろには手広沖でヤマトウミコチョウ属の一種である不明種(ガストロプテロン・四_)を見つけた。 今本さん夫妻が撮影した写真は〇四年八月に発行された図鑑「本州のウミウシ〜北海道から奄美大島まで」(中野理枝編著)に掲載され、月刊「ダイバー」にも写真提供した。ウミウシは小さいものは二ミリ、一センチ未満のサイズが多いという。淳さんが撮影した写真は鮮明で、ウミウシが小サイズとは感じさせない。デジタルカメラの左前方に独自考案のアルミ棒(支え棒とネーミング)を取り付けて写真がぶれない工夫をしている。 淳さんは日本貝類学会の会員。奄美で撮影したウミウシの写真と説明文をファイルし、DVDにも保存。ホームページ「umiushi」で情報発信している。 今後の楽しみについて淳さんは「新種を見つけてアマミの名前が付けられればうれしい」と期待に胸を膨らませる。かおるさんは「奄美の海中は人が少なく貸し切りみたいでのんびりしていていい。自分が被写体を探し、夫が撮影している。趣味が一緒だから話題も多い。マイペースで潜り、夫の目標を達成できるようにサポートしていきたい」と話した。 |
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| 奄美市名瀬の写真家・濱田康作さんの写真や映像を基に表現する企画展「時間の灰 Cinza das horas 濱田康作共鳴体」が十一日から東京都中央区新川の「ギャラリーマキ」で開催される。 同展は、同ギャラリーが主宰する連続企画「論証―群島のアート考古学」として、文化人類学者で批評家の今福龍太氏が担当する「世紀の時間」Vol・1の中で展示、表現される。 今福氏は同企画展について、「右傾化」する日本など「論証」すべき課題を持つ世界の現状を、「どのようにとらえるべきか」という視点に立った上で、「国家という枠組みから勇気を持って一歩踏み出し、(中略)海原に見え隠れする『群島』、その微(わず)かな存在から発せられる文化、芸術的な表象を嗅ぎつけ見極めようとする試みであり、奄美に潜む固有の力を察知していく作業である」などと述べている。 企画展はギャラリーの空間を「時の灰燼(はいじん)」と「多重記憶」のテーマに分け、濱田さんのスチール写真八十点を常設展示するほか、濱田さんの千枚以上の作品から今福氏が編集した映像を上映する企画もあるという。 濱田さんによると、展示される作品は、ソクーロフ(映画監督)や吉増剛造(詩人)、ル・クレジオ(写真家)などを、奄美各地に存在する聖地と言われる空間(ノロ墓や奄美に存在する霊力との交錯の風景など)に案内した一場面を、特に意識することなく奄美の自然や老人たちを撮るように多重露光の映像としてドキュメントし続けたものという。 濱田さんは「ノロ墓以外にも私が以前から直感的に感じてきた奄美各地のさまざま空間に、映画監督や詩人らは身震いするほど衝撃を受けていた。彼らと共有できたことで自信にもつながった。共鳴する瞬間だった」と語った。 同展は二十八日まで。問い合わせはTEL03・3297・0717同ギャラリーへ。 |
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