Top
 
 
8/19 8/20 8/21 8/22 8/23 8/24 8/25 バックナンバーへ
      

8月19日(土)付 

野菜高値続く
 八月に入って生鮮野菜が品薄状態となり、高値が続いている。名瀬中央青果鰍ノよると、七月の長雨などの天候不順によるもので、ナスやキュウリなどを中心にレタスやハクサイなども値を上げている。今後の値動きについても台風10号の影響が懸念されており、ガソリンの高騰とあいまって庶民の懐を直撃している。
 同青果によると、十四―十六日が本土市場の盆休みで入荷量が平常より減少。十八日も台風の影響で宮崎県からの入荷がなく、本土産野菜の品不足が続いたが、「十九日からは少しは落ち着くだろう」としている。
 十八日の名瀬市公設地方卸売市場の競りに参加した奄美市内の青果販売業者は、「ハクサイが一個千円もするなど、この八月は例年よりずっと高めの卸値が続いている。しかし、本土市況の動きから十九日以降は少し値を下げると思う」と語った。
奄美の少雨傾向続く
 名瀬測候所は十八日、今月十一日に続いて四回目の「奄美地方の少雨に関する気象情報」を出した。奄美地方は降水量の少ない状態が続いており、向こう二週間もまとまった降水が予想されないため、水や農作物の管理などに十分注意するよう呼び掛けている。
 同測候所によると、奄美地方は八月に入って湿った気流や台風の影響でまとまった雨の降った所もあったが、奄美市名瀬で平年値の19%の降水量しかないなど、依然として降水量が少ない状態が続いているという。
 七月一日から今月十七日までの降水量は奄美市笠利町四一ミリ、喜界島五六ミリ、伊仙町六八みり、奄美市名瀬七四・五ミリ、沖永良部島一〇六ミリ、瀬戸内町古仁屋一四七ミリ、天城町一六一ミリ、与論島一七七ミリ。平年比でみると、名瀬の19%のほか、喜界島と伊仙町が各25%、沖永良部島36%、古仁屋51%などとなっている。
 同測候所によると、向こう二週間は高気圧の勢力が強まり、まとまった降水は予想されないという。

8月20日(日)付 

先頭へ戻る  ホームへ

宇検村に核廃棄物最終処分場誘致の動き

 原子力発電環境整備機構(東京都港区・原環機構=NUMO、ニューモ)が、全国の自治体に公募している高レベル放射性廃棄物の最終処分場をめぐり、宇検村で誘致を検討する動きがあることが十九日、分かった。既に村議や一部の村職員などが原環機構から説明を受けるなどしている。元山三郎村長は「村の振興策に向けた企業誘致計画の一環。説明会は開催したが、あくまでも勉強会であり、村として誘致を決めたわけではない」と説明している。高レベル放射性廃棄物の最終処分場をめぐっては、鹿児島県笠沙町や高知県佐賀町などで誘致の動きが表面化したが、いずれも住民の反発などで断念。原環機構によると、二〇〇二年十二月の公募開始からこれまで一件の申請もないという。
 関係者によると、説明会は七月中旬、村側から元山村長ら役場幹部と村議、商工会役員、建設業者ら十数人、原環機構側は担当者三人が出席して同村商工会館で開催。原環機構は処分場についての概要などを説明したほか、資料などを基に地質を調べる「文献調査」で年間二億千万円、第二段階の「概要調査」で数十億、処分場が立地した場合は数百億円の交付金があることなどを示した。
 原環機構は国の認可法人として二〇〇〇年十月に設立。使用済み核燃料を再処理して出る高レベル放射性廃棄物の処分場の選定から、処分施設の建設・管理を行う。〇二年十二月から全国の市町村を対象に、最終処分場の建設可能性を調査する区域の公募を始めた。
 宇検村は人口約二千人で、二〇〇六年度の予算は約二十九・五億円。養殖業のほか、村域の九割を占める山間では果樹、園芸、畜産が営まれており、山村振興特別法による「元気の出る公社(第三セクター)」でサトウキビ・林業の振興を図っている。
 〇四年二月、宇検村は名瀬、笠利、住用の旧三市町村と瀬戸内町、大和村による奄美大島地区合併協議会に加わったが、翌年一月末に「合併は見送るべきだというのが村民の総意」として同協議会を離脱。当時、元山村長は「財源不足を補うために行革を徹底的に進め、企業誘致などで自主財源拡充に努めたい」などと語っていた。
 元山村長は取材に対し、「説明会は地域振興策の一環。企業誘致については現在、六企業から話がある。原環機構もその中の一つ。あくまでも勉強会ということを理解してもらいたい」などと理解説明した。
奄美の人口、半世紀で4割減少
 総務省が十六日発表した二〇〇五年国勢調査第一次基本集計結果(人口・世帯数などの確定値)によると、〇五年十月一日現在の奄美群島の人口は十二万六千四百三十八人で、五十年前の一九五五年(昭和三十年)国調時の約六割の水準となった。半世紀の減少幅は七万八千八百八十人、38・5%。市町村別では名瀬市のみ同水準で、他はおおむね半減している。 
 復帰後の国調人口は▽五五年、二十万五千三百六十三人▽六〇年、十九万六千四百八十三人▽六五年、十八万三千四百七十一人▽七〇年、十六万四千百十四人▽七五年、十五万五千八百七十九人▽八〇年、十五万六千七十四人▽八五年、十五万三千六十二人▽九〇年、十四万二千八百三十四人▽九五年、十三万五千七百九十一人▽二〇〇〇年、十三万二千三百五十一人。推移をみると、八〇年に0・1%増加した以外は減少している。
 市町村別では、名瀬市を除き大幅に減少した。特に奄美大島南部は著しく、宇検村67・5%、大和村63・6%、瀬戸内町59・1%、住用村56・8%の各減となった。徳之島でも伊仙町は57・6%減と突出している。
 名瀬市の場合も八五年の四万九千七百六十五年をピークに減少傾向。ここ十年に限れば龍郷町のみ横ばい状態となっている。
 島別にみると喜界島、徳之島、沖永良部島でほぼ半減。奄美大島は32・2%減、与論島は27・0%減となっている。
新種のゴキブリ採集
 〇…大和村志戸勘の山中でこのほど、学名がまだ付けられていない新種のゴキブリが捕獲された。体長は一センチほどで、従来のゴキブリのイメージとは懸け離れた青緑の背に朱の斑紋を配した美しい体色を持ち、金属的な光沢がある。昆虫に詳しい関係者によると奄美大島ではこれまでに二、三の採集例があるという。
 〇…捕獲者は(財)自然環境研究センターのマングース防除活動に従事する山室一樹さん(54)=同村在住。松林の中に設置したマングースのわなを調べようと片ひざをついてしゃがんだ際、足元の落ち葉の間から飛び出した見慣れない虫をビニール袋で捕獲した。
 〇…「色が全然違うので本当にびっくりした。るり色に輝くルリゴキブリが八重山諸島にいるのを知っていたので、その仲間なのかなと思った」と山室さん。近く専門家によって新種記載される予定だという。
多重債務問題でシンポジウム
 社会問題化する多重債務の解決を目指したシンポジウム「多重債務のない社会の実現を目指して」が十九日、奄美市内のホテルであった。多重債務問題に取り組む弁護士の講演や被害者の体験発表などを通して対策の在り方を考えた。多重債務に対する行政の役割については、債務者の生活再建が税収向上や地域経済の活性化につながるという視点から「多重債務者の救済を重要視し、積極的に取り組むことが必要」との意見が相次いだ。
 シンポジウムは全国クレジット・サラ金問題対策協議会などの主催。宇都宮健児弁護士が「深刻化する多重債務問題と行政の役割」をテーマに講演し、新里宏二弁護士が「高金利引下げをめぐる情勢」、奄美ひまわり基金法律事務所の高橋広篤弁護士が「公設事務所と行政の連携」と題して報告した。
 宇都宮弁護士は全国に二百万人近くの多重債務者が存在し、取り立てを苦にした夜逃げや犯罪が多発している現状を説明。貸金業の高金利を多重債務問題の要因に挙げ、金利引き下げを求める運動の必要性を強調した。
 行政の役割については「推進すべき福祉政策の一つ。サラ金に払うお金が家計にとどまれば税金や国保税の滞納が解消するだけでなく、地域経済の活性化につながる」と述べ、@行政と弁護士会が連携を取った救済ネットワークの構築A多重債務を防ぐ啓発活動、消費者教育B低所得者の受け皿となる社会保障制度の充実―を提言した。
 新里弁護士は金利見直しの動向を報告し、金利引き下げのセーフティーネットとして低所得者向けの貸付制度や相談窓口の拡充を勧めた。奄美の多重債務問題に取り組む高橋弁護士は「借金を作った原因を自覚することが大切。貯金の喜びを発見し、将来の貯蓄につなげてほしい」と述べ、債務整理後の生活再建について助言した。
 パネルディスカッションでは有川清貴奄美市収納対策課長、禧久孝一奄美市市民課市民生活係長らが市民の債務を一元管理した同市の取り組みを紹介し、「関係各課が連携を取ることで被害者支援が効率化する。多重債務対策のメリットを行政が認識し、対策を積極的に推進してほしい」とまとめた。

8月21日(月)付 

先頭へ戻る  ホームへ

徳之島井之川で伝統行事の夏目踊り

 【徳之島総局】徳之島町井之川集落(加島俊彦区長)で十九日夕から二十日朝にかけて、浜下りと県無形民俗文化財に指定されている「夏目踊り」があった。家々を回って五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する踊りは、チヂンの音と男女の掛け合い歌、指笛の音を響かせながら夜を徹して行われた。
 夕日が沈むころから浜下りが行われた。一重一瓶を持ち寄った親族同士が帰省客も交えながら酒を酌み交わし、和やかに飲食を共にした。
 午後十時を過ぎたころには海岸近くに住民が集まり出し、自然と踊りが始まった。過ぎ行く七月を惜しむ「アッタラ七月」などの曲を重ねるごとに人も増え、熱気を帯び始めたころに家回りへと移行した。
 ゆったりとした歌い出しから次第にテンポアップするリズム。チヂンを持った数人を老若男女入り混じった人の輪が取り囲んで踊り、チヂンのリズムとの絶妙な一体感に酔いしれた。
 各家々では焼酎やビール、タオルなどを振る舞って歓迎。集落は伝統行事を楽しむ住民らで一晩中にぎわった。
徳之島亀徳で伝統行事のネィンケ
 【徳之島総局】徳之島町亀徳集落(坂元政美区長)で二十日、ネィンケ(水掛け)が行われた。無病息災を祈る浜下り行事の一環。住民らは洗面器やバケツなどを使って豪快に水を掛け合って厄を払った。
 毎年お盆明けの日曜日に行われている慣例行事。午前十一時から始まり、老若男女を問わず水を掛け合ったほか、県道を通過する車にも容赦なく水を浴びせた。正午までの約一時間あり、人々の笑いと歓声でにぎわった。
 町誌によると、かつては三日間行われていた浜下り行事の最終日に、集落中で場所や人を問わず水を掛けたとされる。現在は厄払いの行事とされているが、本来の意味合いは農耕儀礼にあるとするものや潮浴みの変形とするものなどさまざま。男女の恋の意思表示にも利用された。
宇検村主催のちびっ子体験学習で都会っ子たち、自然を満喫
 宇検村が主催する「ちびっ子体験学習in奄美大島」に関東地方から参加した都会っ子二十一人が二十日から奄美大島入りしている。二十三日まで。初日は同村の田舎暮らし体験交流研修センター「きょらむん館」で入村式を行った後、紙すきや黒糖作り、いかだ作りなどに挑戦して同村の文化や自然を満喫した。
 「ちびっ子体験学習―」は同村初の試み。都会の子供たちが日ごろ味わうことのできない大自然を体験することで自然への感謝や仲間との生活を通じて友情などを深めることが目的。参加した児童は小学一年から同六年までの男子十五人、女子六人の計二十一人。東京や千葉、茨城など全員が関東地方からの参加。同村出身者らの子供二人以外は、全員が奄美大島は初めてという。
 昼食後に同村のタエン浜海岸海水浴場であったいかだ作りでは、指導員らの応援の下、大小十二本の竹を組み合わせ、ロープで固定し発泡スチロールを浮きにして製作。四班に分かれた児童らは、照り付ける日差しに「暑すぎる」と少々バテ気味になりながらも、全員で協力して作業を行っていた。
 東京から参加したという佐藤聖さん(小学四年)と長谷川愛さん(同五年)は「お母さんから勧められた。島に行きたかったので応募した。海がきれい。みんなすぐに仲良くなった。いろんなことに挑戦したい」と笑顔で話した。
宇検村の核燃廃棄物処分場誘致問題、住民に波紋
 宇検村で明らかになった高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致を検討する動きに絡み、原子力発電環境整備機構(原環機構)が村議や一部の村職員、商工、建設業関係者などに行った説明会が、村内外に波紋を広げている。二十日、多くの集落住民が「詳しい話は聞いていない」と寝耳に水で、平和団体などは「事故があれば奄美大島全体が壊滅する」と憤る。一方、建設業関係者の中には「村の将来を考え、早期に誘致すべきだ」と理解を示す意見もある。急きょ浮上した処分場誘致の動きに困惑と反発、期待が交錯している。
 村内の六十代の商店主は「危険な施設だから各地で反対の声が上がり、誘致を断念してきたと聞いている。当然受け入れるわけにはいかない。誘致したいと考えている人は、子や孫の代にどう責任を取るつもりなのか」などと反発。
 建設業関係者の一人は「過疎化や衰退する地場産業などを打開するため、国の交付金や工事などの経済効果で村の活性化を図るべき。多数の地元雇用も期待できることとなり、誘致の正式表明を早く行ってほしい」などと語った。
 奄美ブロック平和センターの上原義光事務局長は「決して許されるものでない。県と連絡を取りながら、反対運動に取り組みたい」と語り、原水禁・憲法を守る奄美支部の西村タカ子議長は「腰が抜けるほど驚いている。奄美全体で世界遺産登録の目標を掲げている中で、迷惑施設を誘致する動きはショックだ。白紙撤回を求めていく」と話した。
 また、共産党奄美地区委員会の島長国積委員長は「地震だけでなく、高レベル放射性廃棄物を覆っている金属容器などが熱やさびによって変質し、廃液が漏れることもあるという。核のごみを自然豊かな宇検村に持ち込むことは絶対に許せない。早急に反対運動に取り組む」との見解を示した。

8月22日(火)付 

先頭へ戻る  ホームへ

核燃廃棄物処理場誘致に知事反対

【鹿児島総局】宇検村が高レベル放射性廃棄物最終処分場の誘致を検討している問題で、伊藤祐一郎知事は二十一日の定例記者会見で、県として奄美群島周辺に高レベル放射能物質の処分場をつくる考えはないことを明らかにした。
 知事は、宇検村が原子力発電環境整備機構の担当者を招き説明会を開催していたことについて「地域振興を考える立場で首長が現在考えられるプロジェクトについて説明を受けるということは、一つの努力の過程だと思う」とした上で、「少なくとも県としては、高レベル放射能物質を保管する場所を奄美群島周辺につくるつもりは当分の間まったくない」と明言。 今後の対応について、宇検村と十分協議し県の考えを村長に十分説明したいなどとした。
イセエビ漁が解禁
 イセエビ漁が二十一日、県内で解禁となり、奄美市の名瀬漁協には初日、エビ類百七十六・七キロが水揚げされた。天候にも恵まれ、初日の入荷量としては二〇〇三年(百九十・八キロ)以来の豊漁。セリの高値は四千百円と相場は踊らなかった。
 初セリは、魚類に続いて午前七時ごろから行われ、初物とあって活気付き、見物に来る家族連れの姿もあった。入荷量はアカエビ(カノコイセエビ)五十九・三キロ、アオエビ(シマイセエビ)七十五・〇キロなど。
 セリ値はアカエビが三千円から四千円台、アオエビは二千円台から三千円台。平均では三千七百六十円で、最高の値をつけたのは殻が軟らかく、美味とされるセデエビの四千百円だった。
 県漁業調整規則で、イセエビ類は資源枯渇を防ぐために産卵期に合わせて五月一日から八月二十日まで禁漁にし、体長一三センチ以下は年間を通して捕獲禁止にしている。
奄美サンシン発売(三味線の胴に紬柄プリント)
 大島紬の柄を三味線の胴にプリントした「奄美サンシン」が商品化された。考案したのは島唄のCD製作や販売を手掛ける奄美市名瀬の潟Zントラル楽器(指宿正樹代表)。同社は「紬を題材にした島唄も多く、三味線と紬のかかわりは深い。物産展などで奄美サンシンを使ってもらい、両者のPRにつなげたい」と相乗効果に期待している。
 新商品は龍郷柄をあしらった「つむぎ一筋」と秋名バラをプリントした「島一番」の二丁。通常三味線の胴に使われるヘビ柄に抵抗を感じる人も多いことから、本場奄美大島紬販売協同組合の協力を得て紬柄を取り入れた。
 今後は東京や大阪での販売も検討しており、指宿代表は「音色も良く利用者からの評判も上々。一家に二丁そろえて三味線と紬に親しんでもらえたら」と話した。
 二丁とも定価三万九千九百円。セントラル楽器店舗と同社のインターネットで販売している。問い合わせはTEL0997・52・0530同社へ。
核燃廃棄物処理場問題で、「不退転の決意」と元山村長
 宇検村が、使用済み核燃料を再処理した後に出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致を検討している問題で、建設調査候補地を公募している原子力発電環境整備機構(原環機構・東京都港区)による説明会が村内で二回開催された後、元山三郎村長が村議会の建設経済常任委員会で「不退転の決意」を表明していたことが二十一日、関係者の証言で明らかになった。八月三日に予定されていた全員協議会が中止となったため、議会側は下旬に予定されている全協で、元山村長の意向を改めて確認するものとみられている。波紋を広げている核燃処分場誘致検討の動きは、村議会九月定例会の一般質問でも取り上げられる模様で、村内外で論議を呼びそうだ。
 南海日日新聞が二十一日までに入手した原環機構の資料や関係者の証言によると、処分場の説明会は、六月二十二日に元気の出る館で議員全員と村長や助役、幹部職員に対して、七月十二日に村商工会館で建設業者と商工会関係者、議員数人に対して行われ、一週間後の二十日になって建設経済委員会が開かれたという。
 説明会では、処分場の概要や安全性、建設の手続き、応募要領などが記されたパンフレット一式が配られ、立地や調査に伴う自治体への電源立地交付金などについて説明を受けたという。
 六月二十二日の説明会には、議員十二人と村側から六人、原環機構側は顧問や立地広報部長ら四人が出席。その際、地質や地震の論文や古文書で調べる「文献調査」で二億千万円の交付金が支払われるとの説明があり、ビデオも上映された。出席者からは「処分場誘致のメリット」などについて質問があったという。
 原環機構によると、施設建設までに約二十年かけて三段階の調査を実施する。交付金は、文献調査(数年間)のほか、ボーリング調査を伴う第二段階の概要調査(同)で年最高二十億円=総額限度七十億円=、最終段階の精密調査から操業後の金額は国が検討予定という。
 元山村長はこれまでの取材に対し「誘致を検討しているわけでなく、あくまでも情報収集のための勉強会」と強調。核燃料関連施設などの視察について「出かけたことはない」と話している。

8月23日(水)付 

先頭へ戻る  ホームへ

志戸勘パイパスが開通

 県が工事を進めてきた主要地方道・名瀬瀬戸内線の志戸勘バイパスが二十二日開通した。大和村の名音と志戸勘の間を二本のトンネルと二本の橋などで結ぶ総延長二千五百八十二メートル。同パイパスの開通で、急しゅんな峠越えのあい路が解消され、村南北の交通事情は格段に改善した。同日は現地で安全祈願祭、開通式、完成式があり、午後三時から一般に開放された。
 一九九三年に道路改築事業として着手された。総事業費は七十六億円。名音―志戸勘を長瀬トンネル(同千四百三十二メートル)、志戸勘トンネル(同四百八十六メートル)などで結んでいる。トンネル間には延長二百bの明かり取り部があり、東シナ海を望む道路脇に駐車スペースが設けられている。車道幅は全線六メートルで、幅三メートルの歩道もある。
 バイパスの完成で道路距離は現道に比べ約一・四キロ、自動車での移動時間で約七分それぞれ短縮された。最小三・一メートルの現道で強いられていた対面車両同士の譲り合いも解消された。
 バイパス完成を最も喜んでいたのは村南部の志戸勘、今里両集落の住民。現道は集中豪雨や台風でがけ崩れが多発し、両集落が陸の孤島と化すことも少なくなかったためだ。今里の森忠夫区長汲ヘ「これで安心して役場や名瀬との行き来ができる。通勤、通学や買い物の便はけた違いに良くなった」と話した。
 完成式で永田武光大和村長は「村の産業振興にとどまらず教育振興にも寄与すると期待している」と述べた。さらに奄美市名瀬や宇検村との村境に残る峠越え解消に向けて関係機関への要望を強めていく考えを示した。

全国中学相撲大会で古仁屋中が3位

 全国中学校体育大会第36回全国中学校相撲選手権大会((財)日本中学校体育連盟など主催)は20、21日の両日、愛媛県の宇和島市総合体育館であり、鹿児島県代表で大会に臨んだ古仁屋が2年連続3度目となる3位入賞を果たした。個人は緒方貴治(古仁屋)が全国8強、蘇諄一郎が16同強の活躍。母が瀬戸内町出身という滝田真(三重・倉田山)が優勝し、中学横綱に輝いた。
 大会には全国48チーム290人が参加。古仁屋は32チームに絞られる予選で3戦全勝の強さを見せ、全チーム中1位で決勝トーナメントへ進出した。トーナメントでも九州無敗の先ぽう・蘇が安定した相撲を展開。緒方、隆司将平の活躍もあり、準々決勝では前年の九州大会覇者・八代第四(熊本)を3―0と圧倒した。決勝進出を懸けた準決勝は、相撲留学生で固めた強豪・明徳義塾(高知)にそれぞれ紙一重の差で敗れたものの、全国の舞台で連続3位入賞という快挙を成し遂げた。
 142人が参加した個人は蘇、緒方とも全勝で予選を通過。蘇は優勝の滝田と8強入りを懸け対戦したが一歩及ばず、準々決勝に進出した緒方は準優勝の高木(石川・西南部)に敗れた。
 引率した清田武司コーチは「選手は落ち着いて勝負していた。予選全勝で波に乗った」と快進撃を振り返る。「全国制覇を目標にし、その力もあっただけに選手は悔いが残ると思うが、全国8、16強ともなると、どこが勝っても不思議ではない。力は尽くしてくれた」と健闘をたたえた。永吉浩幸監督も「紙一重の差だった。十分力を発揮した」と選手をねぎらい、「地域の支えがあっての快挙。地域全体の後押しが上位進出につながった」と感謝した。
 【団体】▽予選 古仁屋3―0新田(岡山)、古仁屋3―0長森(岐阜)古仁屋3―0栗駒(宮城)
 ▽決勝トーナメント1回戦 古仁屋2―1白石(北海道)▽同2回戦 古仁屋2―1八代第四(熊本)▽準々決勝 古仁屋3―0灘(兵庫)▽準決勝 明徳義塾(高知)3―0古仁屋
喜界島でもモモイロペリカン確認
 ○…喜界町湾の盛崎岩夫さん(64)は十九日午前九時すぎ、湾港内でモモイロペリカンの幼鳥とみられる鳥を撮影した。七月中旬ごろ奄美市笠利町内などでよく似た鳥が確認されており、同じ鳥が笠利から喜界へ渡ったのではないかとみられている。
 ○…奄美野鳥の会によると、笠利町などで確認されたのは一羽とみられている。同会が把握している情報の範囲内で過去にペリカンが奄美で確認された例はなく、「笠利で確認されたのがおそらく初めてではないか」としている。同会メンバーが八月十五日までは笠利でモモイロペリカンを見ているが、十六日以降は確認されていない。
 ○…喜界で確認されたモモイロペリカンも茶色がかった羽の色、目の周りの色が桃色にはなっていないことから幼鳥とみられる。体長一メートルを超える大型の鳥。野鳥の会は「台風の影響で奄美に迷い込んできたのではないか。珍しい鳥であり、驚かせないように遠くからそっと観察ほしい」と話している。

8月24日(木)付 

先頭へ戻る  ホームへ
知名町で子ども議会
 【沖永良部総局】知名町子ども議会は二十三日、町議会議事場であり、小中学生議員が「和泊町との合併の見通しは」「博物館や資料館の建設計画は」「飲料水は大丈夫か」など町づくりや環境問題について町当局の考えをただした。
 五回目となる今回は、瀬島早紀さん(知名中二年)が議長を務め、川本萌さん(知名小六年)ら十三人が一般質問した。町の将来像について平安正盛町長は「総合振興計画に基づいて予算を決めさまざまな事業に取り組んでいる。豊かで明るく住みよい元気のある町を目指したい」と答弁した。子供たちにとっても大きな関心事の合併に関し町当局は「合併協議会は役場の場所の問題で結論がでず中断している。町民が納得し次世代に誇れるような合併にしたい」などと答えた。
 資料館建設の要望に対し「将来的に住吉貝塚の住居跡や出土品を一般展示できるよう貝塚周辺に建設したい」、観光振興策では「来年三月に日本洞くつ学会を知名町で開催できるように交渉中」との計画を明らかにした。
 上城プール建設や知名中の体育館改修について「校舎改築終了後に検討したい」と議員たちの理解を求めた。環境問題は五議員が取り上げた。町当局は「飲料水は硬度基準を下回っており、安心して飲んでほしい」「生活・農業用水を守るため大山のハチマキ線より上は十数年前から基盤整備など大きな開発事業をしないようにしている」などと答えた。
瀬戸内、両町も天城ヘルスアップ事業導入
 厚生労働省は生活習慣病の改善に重点を置いた健康づくり事業として「国保ヘルスアップ事業」を進めているが、二〇〇六年度は全国三百四市町村に助成する。本格的な助成が始まった〇五年度に事業導入した四十一市町村を加えると計三百四十五市町村に拡大した。奄美では〇五年度から継続の伊仙町、与論町に今年度から瀬戸内町と天城町が加わった。県内では十三市町が導入している。。
 同事業は、国が指定した市町村が事業主体となり、高血圧、糖尿病などの生活習慣病予備軍に対する個別健康支援プログラムを開発、実施、評価するもの。助成期間は五年、国が全額助成する。
 〇五年度から事業導入した伊仙町は、四十代から六十四歳まで二十二人を対象に八月から十一月まで講座を九回開講。メタボリック症候群の病態について学ぶとともに運動、栄養知識、心の病について学習してきた。事業費は五百万円。事業終了後も講座生は自主グループをつくり、運動を続けている。全員が女性だったため今年度は男性にも働き掛け、講座生二十一人のうち五人が男性。既に七月から活動を始めている。今年度事業費は八百万円。
与論町の昨年度の参加者は三十代から六十九歳まで二十四人。八月から十一月まで週に二回、タラソ施設を使った健康づくりに取り組んだ。検診結果から課題を見つけ、グループワークでその克服に努めた。事業費は六百万円。今年度も六月にスタート。新たな二十四人がメニューに取り組んでいる。前年度参加した中から十五人がOB会をつくり自主的に活動、関係者は「意識啓発にもつながった」と話している。
 今年度、事業を導入した瀬戸内町は九月から健康教室をスタートさせ、毎週水曜日にタラソテラピーを取り入れ、月に二回は奄美市名瀬のスポーツクラブを使用し、来年二月いっぱいかけ糖尿病や高脂圧症の改善を図る。対象は約二十人、事業費は六百万円。同じく今年度に助成が決まった天城町は七月から事業を進めており、筋肉トレーニングやストレッチなど水中運動や自宅での運動に取り組んでいるほか、月二回の講話や試食会を開いている。三十代から八十歳まで約四十人が参加。事業費は八百万円。
 国は生活習慣病予防の強化に向け、〇八年度から国保など公的医療保険の運営者に、中高年者の健康診断と運動なども含む保健指導を義務付けることにしており、同事業を導入する市町村はさらに増えるものとみられている。

8月25日(金)付 

先頭へ戻る  ホームへ

奄美市で紬フォーラム

 第六回紬フォーラムIN奄美(同実行委員会主催)が二十四日、奄美市内のホテルであった。「本場奄美大島紬地域ブランドと今後の展開」をテーマにパネルディスカッションがあり、地域団体商標登録(地域ブランド登録)を活用した大島紬の振興策などを討論。パネリストからは「ブランドとしての大島紬を守っていく意識を地域全体で持つ必要がある」などの意見があった。
 平田隆志実行委員長のあいさつに続いて、平田隆義奄美市長と本場奄美大島紬協同組合の赤崎拓郎理事長が「フォーラムによって大島紬の新たな展開の糸口が見つかったら幸い」などと来ひん祝辞を述べた。
 討論会では鰍竄ワとの矢嶋孝敏社長がコーディネーターを務め、平田市長や前田幸男市議会議長のほか、紬協組の前田豊成副理事長、本場奄美大島紬技術専門学院研究生の仲榮真香奈さん、鰍竄ワと「なでしこ北千住店」の白畑静香さんの五人がパネリストとして大島紬の振興策などについてそれぞれ意見を述べた。
 平田市長や前田議長は韓国紬流入問題で揺れた一九七四年(昭和四十九年)当時を振り返り、外国紬の流入阻止に向けた関係者の取り組みなどを紹介した後、「地域で大島紬を守ろうという心意気を示すことが重要」などと語った。
 仲榮真さんは織り技術者の立場から織り賃問題の深刻さを訴えたほか、「将来は難しい反物を折る技術を次世代へつなげられる織り技術者になりたい」と抱負を述べた。
 矢嶋社長は、「地域全体で大島紬を守ろうと取り組んできた事例から学ぶべき」と語った。また、技術者の手取りアップには「産地の生産性を上げる努力に加えて、流通も一緒になって考えていくべき」と指摘した。
 会場では、細ちな模様が美しい西陣螺鈿(らでん)細工帯の製造実演も行われた。
大島紬グランプリ、最優秀賞にたけがわ織物
 本場奄美大島紬協同組合(赤崎拓郎理事長)主催の「2006本場奄美大島紬グランプリ」の審査会が二十四日、奄美市名瀬の紬会館であった。産地業者の出品した新作紬が審査され、最優秀賞にはたけがわ織物(奄美市)の作品が選ばれた。出品作品は二十五、二十六の両日(午前十時―午後五時)、同会館七階で一般公開される。
 同イベントは、大島紬の品質向上と多様化する消費者ニーズに合った製品作りを推進し、生産意欲の高揚と活力ある産地づくりに役立てようと開催されている。
 今回は九マルキ以上、七マルキ、五マルキ・十三算(よみ)、男物、復元・特殊・新商品の五部門で計百二十五点の出品があり、流通関係者など二十人余りが審査。斬新性、市場性、色彩性、デザイン性などを総合勘案し、最優秀賞のほか優秀賞と大会賞を選んだ。
 審査委員長を務めた県大島紬技術指導センター機織研究室の平田清和室長は「意欲的な作品が多く見られた。最優秀作品は柄の配置が良く考えられている。出品は泥染めが主流だが、もう少し白大島などがあれば多様性が出てくる」と語った。
 最優秀賞以外の受賞者は次の通り。(敬称略)
 【優秀賞】▽九マルキ以上 給サ紬商店(龍郷町)▽七マルキ たけがわ織物(奄美市)▽五マルキ・十三算 たけがわ織物(同)▽男物 麓紬工場(喜界町)▽復元・特殊・新商品 竃イおりの郷(龍郷町)
 【大会賞】給サ紬商店(奄美市)=四点、鞄s成織物(同)=三点、有村絹織物梶i同)、田畑絹織物求i同)、牧絹織物(同)=以上各二点、たけがわ織物(同)、平田絹織物梶i同)、渠紀大島(同)=以上各一点
九州スポーツ少年団空手道の団体組手・小学生男子で敬空館亀津が優勝
 【徳之島総局】第P回九州ブロックスポーツ少年団空手道交流大会はI―J日、鹿児島県総合体育館であり、奄美から唯一出場した敬空館亀津が団体組手の小学男子で優勝、同女子で準優勝を飾るなど活躍した。
 亀津は7月F日にあった県大会で総合優勝を飾るなどして九州大会へ駒を進めた。組手だけでなく形の団体でも出場した3部門ですべて4位以内を確保するなど力を示した。結果は次の通り。
 【形団体】▽小学男子 C亀津(井憲亮、中井誠也、壽健一郎)▽同女子 C亀津(幸多美陽、山下愛夏、常山陽菜乃)▽中学女子 B亀津(瀬川千鶴、高城若奈、福田綾美)
 【同個人】▽小学4年男子 B永吉寿輝(亀津)▽同女子 A豊田奈実子(同)▽同6年男子 C琉和史(同)▽同女子 C幸田美陽(同)▽中学2年男子 C永里竜剛(同)▽同3年男子 B福田万之(同)
 【組手団体】▽小学男子 @亀津(永吉将輝、井憲亮、中井誠也)▽同女子 A亀津(政木あかり、山下愛夏、友野玲佳)
 【同個人】▽小学5年男子 A宮本陽平(亀津)▽同女子 B永里千春(同)▽中学2年女子 A高城若奈(同)
和泊町出身の皆村さん、日置市に図書資料館
 和泊町出身で鹿児島大学法文学部教授の皆村武一さん(61)は九月一日、日置市東市来町江口浜に私立の「ベンベヌート図書資料館」を開設する。長寿・高齢化社会を迎え、高まる生涯学習ニーズに対応しようと、私財を投じた。公開する図書、資料は二万五千点にも上り、郷土資料、経済関係の学術書など貴重なものも少なくない。皆村さんは「もうすぐリタイアする団塊の世代や地域の人々のために役立てたい」と話している。
 ベンベヌートはイタリア語で「歓迎」の意味。生涯学習時代にふさわしく「多くの人が学べるように」との願いを込めた。建物は二階建てで、図書資料館は一階部分。書庫やフロアのほか、和室、喫茶コーナーも設けた。くつろぎながら学べるよう配慮した。十九日には大学関係者や高校時代の恩師、友人が多数出席し、町内で開館祝賀会があった。
 ベンベヌート開設のいきさつについて皆村さんは「退職後、古里の沖永良部のように晴耕雨読ができ、海の見える場所はないかと探していたところ、この場所(江口浜)に落ち着いた」と話す。
 皆村さんの定年は二〇一〇年。団塊の世代の一人だ。いざ退職となって次の生き方を探すのではなく、「気力も体力も、人脈もあるうちに」第二の人生を見つけた。退職後は館長として利用者に接し、研究を続けるという。「公立とは違った和やかな図書資料館にしたい」と意欲的だ。
 図書資料館は利用料金が大人三百円、中高生百五十円、小学生以下は無料。閲覧だけでなく、情報発信のため、「ベンベヌート通信」(有料)も発行している。休刊日は毎週水曜日。問い合わせはTEL099・274・3823へ。
先頭に戻る