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| 【徳之島総局】元天城町長で行政書士の寿洋一郎氏(62)=同町岡前=が二十二日、同町平土野のホテルで会見し、任期満了(十二月二十六日)に伴い同月三日に投開票される同町長選への出馬を表明した。同選挙には新人の大久幸助氏(68)が出馬を表明している。 四期目を目指した前々回、前回の同選挙で敗れている寿氏。立候補の経緯などについて「出馬の意思を明確に持っていた。この八年間の浪人生活で満身創痍(そうい)だったが、私を励ましていただいた方々に感謝したい」と語った上で、出馬を断念した現職の吉岡光一氏に対し「勇気ある決断に敬意を表したい」と述べた。 政策として(1)町民の誠の融和の確立(2)お年寄りや子供、身障者に光を当てる福祉と教育の充実(3)やりがいのある農業の積極的な推進(4)空港所在地としての町づくり―などを掲げた。町村合併については「心情的、個人的には反対」としつつ、「時代は合併に流れており、財政的にも厳しい。合併を前提にした町づくりを考える時期に来ている。議会や住民の意向を見定めたい」とした。 寿氏は早稲田大学卒。神奈川県庁総務部人事課、教育庁指導部を経て一九八六年十二月から三期連続で町長を務めた。 |
| 【徳之島総局】天城町選挙管理委員会(上村哲重委員長、四人)はこのほど、任期満了に伴う同町長・同町議選挙の日程を十一月二十八日告示、十二月三日投開票と決めた。 町長の任期は十二月二十六日、議員は同月二十九日。同月六―七日に町内で大相撲巡業が予定されており、選挙の日程調整に難航した。投票は町内十カ所であり、即日開票する。 一日現在の登録有権者数は男二千八百二十八人、女二千八百二十二人の合計五千六百五十人。 |
| 奄美市笠利町が深刻な水不足に直面し、関係機関が連携して渇水対策に乗り出している。笠利総合支所のある赤木名校区(人口千五百四十七人)では上水道の夜間減水が始まり、県営かんがい排水事業区ではかんがい施設利用品目の絞り込みに踏み切った。同事業区に水を供給する須野タムの貯水率は二十二日現在27.2%で過去最低を更新し続けている。 同支所水環境課によると、赤木名校区では八月二十三日から節水の呼び掛けを始めていたがダム貯水量が回復しないことから、九月十六日から一週間の第一次夜間減水(午前零時―同五時、40%減)に踏み切った。 同校区の水源は東シナ海に注ぐ屋仁川支流の鍋比(なべぐる)川に設けた四段階のダム。二十二日現在の貯水率は最下流の一号ダム(総貯水量一万二千トン)が70%程度あるほかはゼロ。同課では新たな水源を求めて周辺の砂防ダムから水を引く作業も進めているが、二十三日から第二次夜間減水に入ることを決めた。 吉卓男課長は「引き続き新たな水源確保に努めたい。夜間減水を一週間延長し、ダムの水位と水源の確保状況を勘案して次段階の対応を検討したい」と話した。同課によると、上水道の減水は干ばつで断水もあった一九九四年以来。 須野ダムは鍋比川と山を隔て太平洋に注ぐ須野川が源流。今年、梅雨明け以降の干ばつで一九九六年の供用開始以来初めて貯水率70%割れを記録。さらに35%を切った九月五日に奄美市土地改良区理事会を開き、散水品目を新植夏植えサトウキビ、野菜、施設園芸品に絞り込むことを決めた。 同改良区によると、ダムの有効貯水量九十五万トンに対し二十二日現在貯水量二十五万九千トン。ダム水の一部は周辺地区の上水道ともなっているため、総合的な渇水対策として散水品目の絞り込みを含めた対策が必要と判断した。 同町の富国製糖奄美事業所によると、同町内では期待された台風13号の雨も空振り。梅雨明け以降の干ばつで、キビの成長は平年を大きく下回っている。中山正義農務部長は「最終的な収量は九月までの成長がかぎだった。茎数も少なく深刻だ」と話した。 |
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| 【鹿児島総局】サトウキビ生産の副産物であるキビ先端部の有効活用を研究している九州沖縄農業研究センター(本所・熊本県)はこのほど、キビ先端部を青刈りした後に乳酸発酵させ保存性を高めた飼料「サイレージ」に加工し乳牛に与えたところ、輸入乾草の代替として十分利用できることが証明されたと発表した。キビ先端部のサイレージは肉用牛の自給粗飼料としても有望で、年間を通して利用できるという。 キビの先端部は「梢頭(しょうとう)部」「ケーントップ」とも呼ばれ、糖含量が低く製糖には向かないため、一部の飼料利用を除きたい肥などに利用されている。鹿児島県内での飼料利用率は約60%(二〇〇五年度実績)。 今回の研究では、従来は生の状態で牛に与えていたキビ先端部を乳酸発酵させ保存性を高めたのが特徴。実験では二―三センチ程度に細断した先端部にシートを被せて乳酸発酵させ、このサイレージを飼料に25―30%程度混ぜて乳牛に与え、保存性や発酵品質などの有効性を調べた。その結果(1)キビ先端部のサイレージには、エン麦などの輸入粗飼料と同等の飼料価値がある(2)発酵品質は良好で、保存性も良く通年給与できる(3)輸入粗飼料と比べ、えさの食い込み量や乳量に差はなかった(4)乳脂肪や乳タンパク質など牛乳の品質にも変化はなかった―などの成果が得られたという。 国内では年間百三十万トンの粗飼料が輸入されている。牧乾草類の末端価格は一トン当たり四―六万円で、二十―三十億円程度になる。キビの先端部はキビの地上部の約20%を占め、十アールのキビ畑から約一・四トンが生産される。同センターは、完全飼料化が実現すると飼料費の節減や自給率向上、地域の物質循環などが期待できるとしている。 |
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○…徳之島町の尾母集落(池弘区長、約百二十戸)で二十二日夜、集落民あげて豊作に感謝する「アキムチ」が行われた。民家の庭先や集落の辻々でイッサンボ(高さ約三メートルのかかしに似た人形)を取り囲み、「ドンドン節」などに合わせてにぎやかに踊った。 ○…稲の豊作に感謝し、来年の豊穣(じょう)を祈るために行われた稲作儀礼に伴うムチムレ(もちもらい)行事の一つ。尾母小中学校近くの水神様を祭った溝川(じょうご)神社で神事を行い、家回りが始まった。 ○…テル(かご)とイッサンボを抱えた子供たちをたいまつで囲みながら歩き、新築したばかりの家の庭先などで指笛や太鼓の音もにぎやかに踊りを披露して、各家の繁栄を祈願した。参加者には家々からもちなどが振る舞われた。(徳之島総局) |
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| 奄美大島のバス会社・道の島交通(岩崎菊美社長)と奄美交通(西村将男社長)の競合を解消するため、十月一日から両社で代替バスを分けて運行する問題で両社の運行計画が二十三日までに分かった。これまで廃止路線代替バスを運行していた道の島交通は代替バスの六系統を廃止するほか、奄美交通と競合している奄美空港線や奄美市名瀬―瀬戸内町役場線など自主運行の二十系統を廃止し、新たに十三系統を新設する。奄美交通は奄美市名瀬を中心に五系統を廃止し、同笠利地区を中心に八系統の代替バスを運行する。 八月に奄美市であった県バス対策協議会路線確保対策部会で道の島交通十四系統と奄美交通十三系統(国庫補助対象系統を除く)の廃止路線代替バス運行と自主運行を九月三十日で取りやめ、両社の路線を十三系統にまとめた上で、十月一日から道の島交通が奄美市名瀬地区を中心に五系統、奄美交通が同市笠利地区を中心に八系統の代替バスを運行することを決めていた。 道の島交通は今月二日にあった役員会で代替バスの運行削減で補助金が半分になる見通しを示し、「自主運行している赤字路線も削らないと乗り切れない」として路線の大幅削減と合理化を進める方針を示していた。 十月一日から道の島交通は奄美市笠利町を中心に代替バス六系統を廃止するほか、利便性を考慮して、自主運行していた奄美市名瀬地区の十五系統を廃止し、平田町―浦上、虹の丘―名瀬郵便局など十一系統にまとめ、新設した。 また、奄美交通と競合していた奄美空港線と名瀬―瀬戸内町線を廃止。宇検村、瀬戸内町、奄美市住用町などの接続を考えて浦上―西仲間、西仲間―新村線を新設した。同社の岩崎勇登専務(32)は「お客様の利便性と会社の存続を考え合わせ、ぎりぎりの線で運行計画を立て直した」と強調した。 奄美交通側は「運行時間が少し変わるが、県バス対策協議会で決めた五系統以外の廃止はない」としている。 奄美大島のバス問題は〇四年三月、奄美交通が親会社の方針に沿って三十九系統の路線廃止を届けたため、地元自治体が道の島交通(当時は岩崎バス)などに同年十月からの代替バス運行を委託。しかし、奄美交通は一部の廃止を取り下げ、〇四年十月から奄美交通のバス十三系統と代替バス十四系統が競合する事態になり、今年八月に県バス対策協議会路線確保対策部会で両社の競合を解消するための計画が承認された。 |
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| 県大島支庁と奄美群島農政推進協議会などが発行した二〇〇四年度版「奄美農林業の動向」によると、奄美群島の〇四年度の農業産出額は二百八十三億九千七百万円で前年度比1.0%減少した。台風襲来、干ばつによるサトウキビの減産、「裏年」に当たったタンカンの低迷が響いた。作物構成比は野菜が27.6%でサトウキビを抜きトップ。以下、サトウキビ24.1%、花き21.0%、肉用牛19.2%、果樹3.9%と続いた。 農業産出額の内訳は、耕種部門が二百二十四億九千百万円で全体の79・2%を占めた。畜産部門は五十九億六百万円で20.8%。前年度と比較すると、耕種部門は4.3%の減。野菜、花きは伸びたもののサトウキビ、果樹が減産となった。畜産は14.2%の増。BSE問題以後に安全対策が進み、枝肉相場が高値で推移したことが子牛相場を引き上げた。 作物別産出額(耕種部門)をみると、野菜は七十八億二千六百万円。前年度比3.1%の増。バレイショが早出しの先発産地として着実に伸び、サトイモも安定して生産された。サトウキビは六十八億五千六百万円で18.2%の大幅減。度重なる台風襲来、干ばつなど気象災害の影響を受け単収、糖度も前期を下回った。花きは五十九億五千七百万円で8.7%の増。球根は前年度を下回ったものの、切り花は主力のキクが前年度を14.6%上回ったのをはじめ、ユリ、グラジオラスも増加した。果樹は十一億二千三百万円で8.8%の減。タンカンが15.9%減となり、ポンカン、スモモも前年度を下回った。 畜産部門は肉用牛が五十四億五千万円で15.4%の増。〇一年にBSE問題で底を打った子牛価格が以後は順調に回復している。ほか鶏二億三千六百万円、豚一億四千百万円などとなっている。 |
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龍郷町秋名・幾里地区に伝わるアラセツ(新節)行事の「ショチョガマ」と「平瀬マンカイ」が二十四日、同地区の山腹と海岸を舞台にあった。収穫に感謝し来年の豊作を祈願する稲作儀礼。四百年以上の歴史があるとされ、国の重要無形民俗文化財に指定されている。見物客や研究者などが見守る中、古式ゆかしく豊穣(ほうじょう)を祈る儀式が行われた。午前五時すぎ。集落の田袋を見渡せる山腹に建てられたショチョガマ(片屋根のわらぶき小屋)に保存会のメンバーなどが集まり出した。大人から子供まで八十人あまりの男性が小屋の上に乗り、チヂン(太鼓)の音に合わせて「ヨラ、メラ」の掛け声を掛けながら小屋を揺り動かす。 今年は小屋の柱がなかなか倒れず、七時すぎにようやく北側へ崩れ落ちた。小屋が北側へ倒れるのは保存会の関係者も「記憶にない」と首をひねるハプニングだったが、その後は倒れた小屋の上で参加者が豊作を祈って八月踊りを踊った。 平瀬マンカイは午後四時すぎから海岸の西側にある平瀬と呼ばれる二つの岩の上であった。しめ縄が巡らされた沖側の神平瀬には白装束の女性五人、集落側のメラベ平瀬にはチヂンを持った男女七人が立ち、交互に歌いながら手で招くような動作を繰り返し、海の彼方の神々へ豊作を祈願した。 行事は旧暦八月の初丙(ひのえ)に行われるのが慣わし。かつては奄美大島北部の多くの集落で行われていたというが、現在は同地区だけに伝わる。戦時中に一度途絶えたが一九六〇年に復活、保存会が伝承している。 |
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| 二〇〇六年度奄美沖縄民間文芸学会宇検村大会(同学会主催)第二日目は二十四日、同村湯湾の生涯学習センター「元気の出る館」であり、奄美と沖縄の研究者四氏による研究発表と「宇検村の民謡伝承」をテーマにシンポジウムがあり、島唄の現状と今後について考察した。 研究発表は沖縄から「鷲の鳥節考―ユンタから節歌へ」と題して沖縄国際大学大学院生の伊藤幸太氏、「儀礼の場における非日常的発話」をテーマに澤井真代氏が発表した。伊藤氏は「鷲の鳥節」など古謡が労働歌として口頭伝承された「ユンタ」が士族によって「節歌」へと変化したことに着目。「士族が三線の伴奏による座敷歌としたことで明確化や強調、文学的表現の導入で変化してきた」と述べた。 澤井氏は石垣島川平の年中儀礼調査で、「儀礼の場における非日常的発話」がみられたことをきっかけに「非日常的会話」の使われ方について報告。儀礼中の「非日常的な発話」の重要性は高いものの、方言ができない年代の増加で年中儀礼を行わない世代が出てきている状況を説明し、「今後具体例などを聴取、分析する必要性がある」と述べた。 奄美からは同村教育委員会文化財担当の直美希氏と奄美郷土研究会会員の西田テル子氏が発表。直氏は「湯湾の豊年祭とカミ道の伝承」と題して同村湯湾を取り上げ、役場所在地として大正時代に埋め立て事業が開始され、集落が拡大することで入り込み者が増加することにより年中行事が消滅し簡略化された経緯を報告。豊年祭が共同体を構成するものに変化したことやノロ祭祀は消滅したが、「カミ道伝承」がシマ守りのカミの存在として残っていると説明。「どのようにして若い世代につなげていくのかが今後の課題」と述べた。 西田氏は「ノロ祭祀の今―奄美市名瀬有屋町を例に」として、ノロの現状を写真を使って報告。ノロからの聞き書きから「カミへの恐れや畏敬(いけい)から形式を簡素化しても祀(まつ)りを継承している」と現状を説明した。 研究発表後はそれぞれ、意見交換があったが、会場からは「フィールドワークが不十分で、次回はもっと深みのある事例発表を期待したい」などの厳しい意見も出た。 「宇検村の民謡伝承」をテーマに行われたシンポジウムは、川村学園女子大学教授の酒井正子氏の「シマウタの『近代』―《かんつめ節》の変容を例に―」、民俗文化研究所所員の末岡三穂子氏の「シマを超える伝承―関東・芦検民謡保存会の活動―」、唄者の坪山豊氏が実演に基づいた「ハンオン(半音=陰旋化)の演奏効果とその背景」と題した基調報告があり、立命館大学教授の真下厚氏が司会者としてコメントを交えながら、活発な討議が展開された。 酒井氏が報告した一九八〇年代以降に民謡大会などで「ステージ化」することにより「島唄」に変容が見られるとした点では、会場から「変容という前に『島唄』の定義を明確化するべき」との意見が出るなど、討議は白熱した。 実際に三味線を演奏しながら「なてぃかしゃ」と言われる「哀調表現」について説明した坪山氏は、「ハンオン(半音=陰旋化)を強調することで評判がよくなった。指導した生徒がコンクールで優勝したことで、唄者はまねをするようになった。自分自身でも唄の完成度を上げるために唄が変化していった」と述べた。島唄の今後について「唄遊びとコンクールは両方必要。しかし、島唄だけでは成り立たない。方言が大切」と訴えた。 末岡氏は、「インターネットや元ちとせのメジャーデビューにより、奄美出身者以外の人たちが『島唄』を習い始めた」と東京の島唄教室について報告したほか、地元よりも早く設立された「関東芦検民謡保存会」の歴史や現状などについて説明した。 |
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| 宇検村の村会議員で前議会議長の國馬和範氏(54)=同村湯湾=が二十五日、奄美市の県大島支庁記者クラブで会見し、任期満了(二〇〇七年一月二十四日)に伴う同村長選挙に出馬することを表明した。 國馬氏は立候補の動機について「現職の元山氏の村政運営に議会軽視が見られ、透明性に欠けている。村民本位の政治が行われていないことや合併を決めた当時に議長であったことで責任もあり、今後の村政を考えて出馬を決めた」と述べたほか、補欠選挙を回避するため、選挙告示までは議員を辞職しないことを明らかにした。 政策として(1)大胆な行財政改革の推進(民間的発想)(2)地域活性化の確立(3)医療、福祉、教育の充実―などを掲げた。選挙の争点については「村政の透明性」を挙げ、九月議会で否決された「放射性廃棄物最終処分場」問題では、「将来にわたって設置しない条例を制定したい」と述べたほか、市町村合併については「十年間は大丈夫だと思うが、現在の財政状況では将来避けて通れない問題」と話した。 具体的な政策としては、「職員の各部門における専門職の育成」や「チップ工場誘致での林業の再生」「若者の定住促進のための住宅建設」「診療所の充実か新規医療施設の誘致の検討」―などを挙げた。 國馬氏は錦江技術専門学校卒。一九八七年に村議会議員初当選後、連続五期当選。九五年に同村商工会会長(二期)、九六年に同議会副議長(一期)、〇四年に同議会議長(一期)を歴任。現在、中部砕石と奄美産業開発二社の代表取締役。 |
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| 九月二十四―三十日は結核予防週間。名瀬保健所は、二〇〇五年の罹患(りかん)率が県、国の約二倍となっていることなどから、長期間咳が続く場合の早期受診や規則正しい生活など予防徹底を呼び掛けている。奄美市名瀬では期間中、六十五歳以上の高齢者を対象に胸部レントゲン検査を実施している。 結核は日本最大の感染症で、年間約三万人の患者が新たに発生しており、二千人以上が死亡している。名瀬保健所管内の罹患率(十万人当たり)は、〇一年が六十八・二で〇二年二十七・〇、〇三年三十三・四、〇四年三十二・五と減少していたが、〇五年は五十七・〇となり、県二十四・八、国二十三・三(〇四年)の約二倍に達している。 〇五年の新規登録患者を年齢別にみると、七十歳以上が33.3%、六十歳代13.3%でいずれも県平均より少ないが、四十歳代は13.3%、五十歳代は17.8%で逆に上回っている。二十歳代も目立っている。「重症者は壮年の男性で社会的弱者が多い」と言う。 予防週間を迎え、同保健所では「咳や痰、微熱、けん怠感などの症状が表れる。二週間以上続く場合には早めに医師の診察を受けてほしい。予防にはバランスの取れた食生活や睡眠・休養をしっかり取ることが大切」と呼び掛けている。 結核予防法は昨年四月改正施行された。改正点は(1)リスクに応じた健康診断の実施(2)乳幼児期のツベルクリン反応検査を廃止し、BCGの直接接種の導入(3)DOTS(直接服薬確認療法)体制の強化―など。 |
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【鹿児島総局】県水産技術開発センターは二十六日、カツオ一本釣り漁などの餌として利用される魚「サバヒー」の人工種苗生産に国内で初めて成功したと発表した。センターで育てた親魚(八年魚)が産んだ卵約三百五十万粒の中から二十二万粒を選んでふ化させ、約一万匹が全長一二ミリまで成長した。同センターは、キビナゴなどの天然資源に依存していた一本釣り漁業の餌不足が解消され、安定的な「生き餌」の供給にめどがついたと研究成果を評価している。県の基幹漁業の一つ、カツオ一本釣り漁業や沿岸海域での一本釣り漁業では、「生き餌」としてキビナゴやカタクチイワシなどを使用していたが、これらは天然資源のためたびたびえさ不足に見舞われ操業に支障を来していた。 このため水産技術開発センターは、高水温、低酸素に極めて強い特性を持ち、キビナゴなどと同様の効果が期待できるサバヒーに注目し、一九九八年度から人工種苗生産に用いる親魚の養成に取り組んできた。これまでの研究で稚魚(全長十二ミリ)から成魚までの飼育技術は確立されていたが、種苗は国外(インドネシア)産に依存していたため、国産の人工種苗生産が望まれていた。 同センターの中村章彦種苗開発部長によると、二〇〇四年から親魚(六十一匹)を海水の大型円形水槽(百トン)に移し飼育条件を改善したところ、今年八月下旬から初めて産卵するようになり、延べ十九回の産卵で約三百五十万粒の卵を採集した。このうち二十二万粒を選んでふ化させたところ、約一万匹が約二十日間で一二ミリまで成長したという。中村部長は、「生き餌の安定した供給態勢を確立するため、今後もふ化率の高い卵の生産や、ふ化した仔魚(しぎょ)生存率向上に取り組みたい」と語っていた。 サバヒーは全長一〇センチほどになると生き餌として利用できる。県内では現在、指宿地区と山川地区で民間の養殖業者が海外から種苗を輸入し、カツオの一本釣りやマグロはえ縄の生き餌として供給しているという。 |
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| 島々の持つ可能性や課題を多角的に考える日本島嶼(とうしょ)学会佐渡大会が二十二、二十三の両日、新潟県佐渡島であった。奄美関係者は五人が登壇した。県立短期大学の常松典子助手は「沖永良部島における学校給食への地場産品導入へ向けての取り組み」と題して報告。バレイショや子牛生産など多様な農業展開をしている同島でさえ、学校給食の自給率が1%と低いことを指摘、「それぞれの島に役割を持たせて食料生産体制を整えることが地産地消費に必要」と提唱した。 常松助手は県内離島が学校給食の面でも本土とは事情が異なることに着目。(1)沖永良部島の食材自給率(2)加工品の実態(3)調達できない理由―を調査した。「人口一万五千人、給食人口千六百三十人規模の島ならではの課題もある」も指摘した上で「群島それぞれの島に役割を持たせ、自給を見据えた生産体制を整えることが本当の意味で地産地消に有効ではないか」と問題提起した。 前利潔さん(知名町役場)は「沖永良部島民の移住史」と題し、明治以降の集団移住、若者の「離郷熱」などを考察した。西村富明県立短大助教授は「奄美群島における補助金政策の検証」を発表。ゼネコンを伴うビッグプロジェクトが必ずしも地場業者の利益や農業生産の向上につながっていない、と指摘した。 大会の基調講演は保母武彦・島根大学教授で「希望のもてるしまをどうつくるか」をテーマに講演した。保母教授は「佐渡は平成の大合併で一島一市になったが、三位一体改革の追い討ちを受け、当初予定よりも財政規模が縮小している。新型交付税が導入される場合、佐渡市の交付税じはさらに減額されるのではないか。その時の行革はもっと厳しくなると予想される」と指摘し、(1)子どもたちが誇りを持てる島の理念と目標(2)数値目標を立てた人口計画(3)島民の努力とリーダーシップ―などを求めた。 |
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県が宇検村内で工事を進めてきた主要地方道・名瀬瀬戸内線の生勝トンネルが二十七日開通した。トンネル延長六百八十七メートル、取り付け道路を含めた供用開始区間は八百五十メートル。県内のトンネルでは初の省エネ照明システムが導入されている。同トンネルを含め一九九五年度着工の生勝工区(芦検―宇検、延長五キロ)は計画した三つのトンネルが完成し、移動時間は約五分短縮された。二十七日は生勝側坑口で安全祈願祭と開通式、芦検側坑口で祝賀会があり午後二時から一般に開放された。祝賀会で元山三郎宇検村長は「村民の利便性向上にとどまらず経済や観光の振興にも寄与する」と開通効果に期待した。 トンネル工事は二〇〇三年十月着手。取り付け道路を含む事業費は十七億二千万円。トンネル内は六メートルの車道の両側に〇・七五メートルの歩道が設けられている。開通後の計画交通量が千五百台と少ないため、坑口に車両検知センサーと歩行者用押しボタンを設け、通行時に照明が点灯するシステムを導入している。 生勝工区の全体事業費は七十一億一千万円。先に完成した芦検トンネル(延長百八十メートル)、伊仁トンネル(同二百七十二メートル)を含む供用済み分の進ちょく率は事業費ベースで70%となった。県大島支庁瀬戸内事務所土木課によると、今後は一〇年度の完了を目指して残り区間の道路拡張などを進める。 |
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【沖永良部総局】和泊町が同町和泊のタラソおきのえらぶ敷地内に建設を進めていた沖永良部風力発電の稼働式が二十六日同地であり、伊地知実利町長ほか出席者約三十人が発電施設の完成を祝った。風力発電は同町が一九九九年度策定した新エネルギービジョンに基づき、二〇〇五年度に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金を導入して建設。〇三年度から二年間かけ風況調査や余剰電力を九州電力に売るための電力供給仮契約の締結、システム設計、環境影響調査、機種選定などを進めた。 風力発電は高さ四十六メートル、ローター径四十メートル、三枚翼、定格出力六〇〇キロワット、一分間に十八―三十八回転。約四百世帯分に相当する年間135万キロワットを発電し、火力発電平均換算で四百八十六トンのCO2を削減できる。ドラム缶千六百五十本分の原油節約になるという。 祝賀会で伊地知町長は「風力発電がタラソ施設の核として、エラブ観光の目玉として、その意義を発揮できればうれしい」と祝辞。施工業者を代表して(株)九電工鹿児島支店の武井秀樹副支店長があいさつした。 |
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| 二〇〇五年度「ハブ対策事業の概要」(県保健福祉部まとめ)のハブ動態調査研究事業によると、奄美大島、徳之島とも大型ハブの減少がさらに進み、奄美大島でも小型ハブの捕獲率が増加し、徳之島の捕獲結果とパターンが似てきていることが分かった。 同事業は県と(財)日本蛇族学術研究所が事業主体となって〇三年度から四カ年計画で実施している。野外調査、環境研究の二部会でハブの生息調査や移動障壁柵の効果検証などに取り組んでいる。 〇五年度は、ハブトラップの捕獲実験を十カ所で実施した。奄美大島の捕獲率(トラップによる一週間の捕獲数)は〇.九だったが、徳之島は積極的にトラップ位置を変更していることもあって三.三となった。奄美大島では同じ地域で連続捕獲すると急激に捕獲数が減少するが、徳之島ではそれが起きないことから「徳之島のハブは行動範囲や移動速度が大きい」とみている。 名瀬、徳之島両保健所に持ち込まれたハブの体重構成は、両島とも大型ハブの減少がさらに進み、奄美大島でも小型ハブの捕獲率が増加している。〇歳令ハブの占める割合は、奄美大島が一九九五年の3%から〇五年度は12%、徳之島も同17%から同27%に上昇している。 一ヘクタール当たりの推定個体数密度は、徳之島轟木集落後背地が一.六匹、奄美大島の丸畑林道が〇.四匹となっており、徳之島が高い生息率を示した。丸畑林道では三年前にも調査を実施、推定密度に変化は認められなかった。 環境部会は、天城町松原の山林内の三カ所に高さ百三十―百八十センチのナイロン製のネットを千五百メートル設置し、効果調査を行った。捕獲箱をネットの山側と耕作地側に設置したところ、山側での捕獲数三十匹に対して耕作地側は十二匹でネットがハブの移動を抑制していることが証明された。 |
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| 二〇〇七年産からのサトウキビ新価格制度に対応するための島別の取引協定協議は二十八日、奄美大島地区協議を最後に五島で整った。協定は、いずれも県さとうきび取引検討会議が今年八月に示したガイドライン(指針)に沿った内容で、地域協議に委ねられたキビ代金の支払い時期などは現行方式が維持される。各島では協定に基づき関係機関の役割分担を定め、増産に向けた取り組みにも力を注ぐことになる。 〇七年産からのキビ取引は、市場価格を反映させた「取引価格」と国の経営安定対策に基づく「政策支援(直接支払い)」の二階建て方式になる。島別協定は取引価格部分の取引価格決定方式、代金の決済方式、キビの受け渡し条件などを関係機関で事前に取り決めておくため締結する。 協定には地域単位で結成されている農協キビ部会、JAあまみ各事業本部、製糖会社が参加する。奄美大島では宇検村さとうきび組合も参加する。 県大島支庁農林課によると、島別の取引協議会は二十二日の与論島を皮切りに始まった。協定はすべて県の検討会議指針に準じた内容で、地域協議に委ねられた項目も五島の協議結果をすり合わせて共通化を図るという。 協定に基づく役割分担では主担当組織も定める。具体的には(1)栽培基本技術の励行は振興会(2)地域巡回営農指導は普及センター(3)担い手・受託組織の育成は市町村(4)交付金交付対象要件の事前申請はJA―など二十項目を設ける。 |
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干ばつで水位低下が続いていた奄美市笠利町の須野ダム(有効貯水量九十五万トン)は二十八日、貯水率が25%を下回った。これを受けて、ダムを管理する奄美市土地改良区(白内慶治理事長)は今月五日に始めていた散水制限を拡大し、二十九日からサトウキビ畑への散水禁止に踏み切る。同ダムは一九九六年に供用開始した多目的ダム。東海岸一帯に広がる畑地帯の農業用水、ダム周辺集落から奄美空港にかけての約千戸の飲料水の水源となっている。 土地改良区によると、貯水率が35%を切った今月五日の理事会で、散水品目を露地野菜と施設園芸品、新植の夏植えキビに絞り込んだ。25%を切った段階でキビ畑への散水を全面的に禁止することも決めていた。 ダムの貯水率は今年、供用開始以来初めて70%を切り、その後も低下の一途。白内理事長(74)は「こんな長期干ばつは記憶に無い。何も手を打たないと飲み水にも事欠く恐れがあると判断し、散水制限に踏み切った。招きたくない台風でも来てくれないとますます深刻になる」と厳しい表情で語った。 |
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| 名瀬測候所は二十八日、今月二十日に続いて七回目となる「奄美地方の少雨に関する気象情報」を出した。奄美市名瀬で七月から今月二十七日までの降水量は平年比26%などと降水量の少ない状態が続いており、向こう一週間程度もまとまった降水が予想されないため、水や農作物の管理などに十分注意するよう呼び掛けている。 同測候所によると、奄美地方は七月から降水量の少ない状態が続いている。九月に入って湿った気流や台風の影響でまとまった雨の降った所もあり、伊仙町で今月一日から二十七日までの雨量が一二九ミリなどを観測しているが、いずれの観測地でも平年値を下回っている。 七月一日から九月十九日までの降水量は▽奄美市笠利町 一二一ミリ▽喜界島 一四五ミリ▽奄美市名瀬 二一〇・五ミリ▽与論島 二三三ミリ▽沖永良部二三六ミリ▽伊仙町 二五三ミリ▽天城町 二六八ミリ▽瀬戸内町古仁屋 三三八ミリ。 平年比でみると、名瀬の26%をはじめ、喜界島(34%)、沖永良部島(47%)と三地点で平年値の半分以下となっているほか、伊仙町51%、与論島53%、古仁屋59%などとといずれも平年値を下回っている。 同測候所によると、向こう一週間程度はまとまった降水は予想されないという。 |
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県薬剤師会奄美支部(東幹人支部長)に加盟する二十九の薬局店舗を子供の一時避難場所として提供する「子ども110番の薬局」の発足式が二十八日、名瀬署であった。東支部長らは「子供の安全を確保し、防犯思想の高揚を図りたい」として活動の広がりに期待している。県薬剤師会十三支部のうち110番の薬局に名乗りを上げたのは奄美支部が初めて。子供を狙った犯罪が多発していることや、医療法改正で薬局が医療提供施設に位置付けられたことから地域貢献活動の一環として同制度を取り入れた。 発足式で岩元修一署長は子ども110番の薬局の目印となるポスターを交付し、「地域住民の安心感を高め、犯罪抑止につながる意義深い活動。子供を守るため協力をお願いしたい」とあいさつした。 名瀬署管内の声かけ事案は二十八日現在で十二件(昨年同期十三件)。同支部は奄美大島内の薬局店舗にポスターを掲示し、不審者に遭遇した子供の保護や警察への通報などに協力する。 |
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