Top
 
 
/9 6/10 6/11 6/12 6/13 6/14 6/15 バックナンバーへ

6月9日(土)付 

「ぶしゅかん漬」を商品化
 知名町余多の南国太陽農産有限会社(元栄貞夫社長)がミカン科の果樹・ブッシュカン(仏手柑)を漬物加工し、今秋から販売する。地元では口にする機会が減った食材の栄養価に着目し、商品化につなげた。関係者は「消費者の健康志向に応える長寿食として売り出したい」と話し、特産化を目指している。
 ブッシュカンは県が選定した「あまみ長寿食材」の一つ。実は直径約十五センチの楕円形に結実し、リンゴの八倍、ミカンの四倍のポリフェノールを含む。漬物はかんきつ系の香りと歯ごたえのある食感が特徴。沖永良部島では長年冠婚葬祭の席などで食べていたが、最近は口にする機会が減りつつあるという。
 同社は四年前から苗作りに取り掛かり、十ヘクタールの農地に約四千本を植え付けた。年々栽培技術が安定し、今年は四トンの収穫を見込む。加工場長の元栄教子さんによると、漬物作りはあく抜きに一カ月以上を要する作業。試行錯誤を重ねて手間を省き、加工技術を確立した。新商品の開発にも力を入れ、ジャムや入浴剤も試作中だ。
 商品は「ぶしゅかん漬」として売り出し、店頭・インターネット販売を計画している。価格は未定。同社のホームページに概要を掲載している。問い合わせはTEL0997・93・4065同社へ。

6月10日(日)付 

先頭へ戻る  ホームへ

6月の選挙人名簿登録者数、奄美は10万1225五人

 県選挙管理委員会は七日、六月定時登録(二日)現在の選挙人名簿登録者数を発表した。奄美十二市町村の有権者は十万千二百二十五人で三月定時登録時に比べて二百七十三人減少した。県全体の有権者数は、百四十一万五千九百十九人(男六十五万二千二百六十人、女七十六万三千六百五十九人)。
 奄美を市郡別にみると、奄美市は三万八千九百二十八人(男一万七千八百九十三人、女二万千三十五人)で百十八人減、大島郡は六万二千二百九十七人(男二万九千九百六十六人、女三万二千三百三十一人)で百五十五人減となっている。
 市町村別では、龍郷町以外はすべて減少している。瀬戸内町は八千九百三十八人(男四千二百九人、女四千七百二十九人)、徳之島町は九千九百九十四人(男四千八百五十五人、女五千百三十九人)となっている。

刀匠・久保善博さんが最高位の日本美術刀剣保存協会会長賞受賞

 奄美市名瀬出身の刀匠・久保善博さん(42)がこのほど、二〇〇七年新作名刀展=(財)日本美術刀剣保存協会主催=の太刀・刀部門で同展の最高位となる日本美術刀剣保存協会会長賞を初めて受賞した。昨年は第二席に当たる文化庁長官賞だったが、今年の久保さんの作品は日本一に輝いた。「平成の名刀を作り出したい」と久保さんはさらなる名刀作りに意欲的だ。
 日本一を受賞した久保さんの太刀は長さ七十四センチ。鎌倉時代後期の備前長船派二代目の刀鍛冶「長光」参考に、地金の美しさを際立たせ、霞(かすみ)のように浮かび上がる「映り」の刃紋を再現した。刃紋がおとなしく地味なため、展覧会で評価されるのが難しい作風だったが、審査員らは「地鉄に鮮明な乱れ映りを表現している」などと高く評価した。
 また、同展の短刀の部にも出品した久保さんの作品は第二席に当たる優秀賞を受賞。同作品は俳優の森繁久弥さんに「お守り刀」として贈られた。
 日本古来の製鉄法・たたら製鉄を十年近く研究している久保さんは「焼き入れの実験を繰り返し、顕微鏡で観察しながら映りの正体を突き止めた」と研究熱心な一面が今回の最高位賞受賞に結びついた。久保さんは「写りの焼き入れ技術を解明するために膨大な時間をかけ、ようやく地道な研究の成果が結実し始めた」と振り返り「さらに研究を進め古刀のなぞを解き明かし、平成の名刀を作り出したい」と意欲的を見せる。
同展の受賞作は七月八日まで東京代々木の刀剣博物館で展示される。
 久保さんは金久中学校、大島高校から千葉大学大学院を八九年に卒業。二十四歳で刀匠・吉原義人氏に弟子入り、五年間の修行後に独立した。島根県出雲町でたたら製鉄の技法を学び、二〇〇一年に広島県庄原市に移住。「鍛錬道場」を構え、日本刀のほか、玉鋼(たまはがね)のたたら製鉄を研究し、学会などで発表している。久保さんは一九九四年の同展初出品以来、第二席や第五席となる寒山賞二回、優秀賞六回など十四年連続で入賞している。

6月11日(月)付 

先頭へ戻る  ホームへ

瀬戸内町長に房克臣氏が初当選

 任期満了に伴う瀬戸内町長選が十日投開票され、無所属新人で元町議の一級建築士房克臣氏(54)=古仁屋=が四千七十九票を獲得、無所属新人で元町議の農業岡田弘通氏(60)=嘉鉄=を三百九十五票差で破り、初当選を果たした。三期務めてきた義永秀親町長が勇退を表明したことで、十二年ぶりに新人同士の戦いとなった今回の町長選。両陣営はマニフェスト(公約集)を作成して政策論争を展開しつつ、町を二分する激しい勢力争いを繰り広げてきた。投票率は90・90%で、前回二〇〇三年より17・28ポイント上昇し、有権者の関心の高さを裏付けた。
 房氏は、町民が主体となった政治や町民参加の行政運営、情報公開の徹底などを主張。若い力と町議五期の経験を前面に打ち出し、義永町長の後継候補との立場を強調した。選挙運動は、徳洲会を中心に幅広い業種が参画し、支援の輪が広がった。知名度を生かし、産業振興の手腕に対する期待の強さが町民の支持を集めた。
 岡田氏は、町民協働によるまちづくりや行財政改革、産業振興などの必要性を強調。大半の町議のほか建設業、事業所など幅広い業種の有権者から支持を集めた。金子万寿夫県議の支持者らの支援もあり、組織的な選挙戦を展開。町職員、町議としての経験や実績をアピールして票固めや浮動票の獲得を図ったが、及ばなかった。
 当日有権者総数は八千六百八十三人(男四千七十八人、女四千六百五人)。投票総数は七千八百九十三人(男三千六百九十六人、女四千百九十七人)で有効七千七百六十三票、無効百三十票だった。

名瀬でNHKのど自慢の公開生放送

 奄美市誕生一周年を記念して十日、奄美市名瀬でNHKのど自慢の公開生放送があった。前日の予選を突破した二十組が出場。「奄美の元気よ全国に届け」とばかり、熱唱。芸能の島らしいパフォーマンスも観客を沸かせた。新元そらさん(25)=奄美市名瀬=が奄美市会場のチャンピオンに輝き、吉幾三さんと三沢あけみさんの歌も放送に花を添えた。奄美でのど自慢が行われたのは一九九七年の瀬戸内町以来十年ぶり。
 会場は奄美文化センター。放送に先立って平田隆義市長が「名瀬市と住用村、笠利町が昨年三月に合併し、奄美市が誕生した。旧市町村の個性を生かして一体感の醸成に努めてきた。夢と希望に満ちた元気な奄美市を全国に発信してほしい」とあいさつした。
 出場した人々は歌の実力はもちろんのこと、いずれ劣らぬ芸達者ぞろい。龍郷町芦徳の中原フデ子さん(85)は三沢さんの応援を受けて「島のブルース」を熱唱。吉さんの「奄美で待って…」を歌った奄美市の男性三人組は、相撲のパフォーマンスで盛り上げた。職場や地域の代表の歌声に、観客は横断幕を掲げ、指笛(ハト)鳴らして大声援。放送後のアトラクションも盛り上がった。
 審査の結果、チャンピオンは元ちとせさんの「コトノハ」を歌った新元さん、審査員特別賞は相撲パフォーマンスの坂元隆二さん、出水秀也さん、元俊晶さんが受賞した。

6月12日(火)付 

先頭へ戻る  ホームへ

野生カエルでツボカビ感染見つかる

 感染・発症すると致死率90%以上といわれるカエルツボカビの現状と対策などをテーマにしたカエルツボカビフォーラム2007(同実行委員会主催)が十日、神奈川県相模原市の麻布大学であった。この中で同大学の宇根有美准教授らの研究チームが、国内で初めて神奈川県内で野生のウシガエル四匹からツボカビ感染を確認したと報告した。ツボカビは水や人などを介して菌感染することが多いことから、今回、日本本土の野生カエルからツボカビが見つかったことで、奄美などカエルの固有種の多い琉球列島への感染拡大の心配が一段と高まった。
 宇根准教授によると、これまで国内では昨年十二月に飼育中のカエルからツボカビが初めて確認されたほか、今年一ー二月にかけて沖縄本島のペットショップから購入したカエル四種類十四匹のうち四匹が陽性、一匹が疑陽性と判定された。
 このことから国内流通下の外国産の両生類にカエルツボカビが広く感染していると分析。今年一ー五月の間、再度国内で両生類(外来種を含む)を対象として予備的調査を行った。
 対象の両生類は二十三種類、採取地は九都道府県で百三十二匹。このうち全く人が触れていない両生類は三十匹。検査の結果、百三十二匹中四十二匹(31・9%)が通常のPCR法(遺伝子増幅法)で陽性となった。
 陽性率が高い種類はシリケンイモリ、アカハライモリ、ウシガエル、ニホンアマガエル。陽性率は、流通あるいは飼育下両生類で百二匹中三十八匹(37・3%)、野生下三十匹中四匹(13・3%)。四匹は有害生物として駆除されたウシガエル。
 調査結果としては、何らかの人との接触があった両生類での陽性率が高かった。採取地の九都道府県のうち五都道府県で陽性個体が発見された。一匹を除いて陽性両生類には見かけ上の異常は認められなかった。
 同フォーラムには、研究者、自然保護団体メンバー、流通関係者、一般市民、獣医師など約五百人が参加した。
 改訂レッドリストによると、絶滅危惧(きぐ)U類以上の両生類二十一種のうち九種が南西諸島の固有種で占められている。
 宇根准教授の話 今後、検出されたカエルツボカビの性状を詳細に検討する必要がある。また今後、国内野生下の両生類によるツボカビの感染状況の把握が重要かつ急務である。
 環境省の水谷知生外来生物対策室長の話 今回野外でツボカビが発見されたことで、さらに関係機関、団体の協力を得て全国的に感染拡大の防止、野外調査を推し進めていかなければならない。特に南西諸島は両生類の固有種が多いので早急な取り組みが必要だ。

歌手三沢あけみさんが「島のブルース」歌碑を訪れる

 NHKのど自慢(十日放送)にゲスト出演した歌手三沢あけみさんが十一日、龍郷町龍郷に建つ「島のブルース」歌碑を訪れた。歌碑は作曲者の渡久地政信氏の顕彰碑と並んで二〇〇二年建立された。除幕式にも立ち会った三沢さんは「島の皆さんにきれいにしていただいて、本当に幸せ」と感激した様子。チヂン持参で駆け付けた集落の女性らの輪に加わって、感謝の気持ちを手踊りで表現した。
 碑は県道名瀬龍郷線沿いの龍郷湾に面した海岸線にある。道路には看板が設けられ、観光スポットの一つになっている。集落の人によると、石碑の台座にあるボタンを押すと三沢さんの歌声が流れる仕組みもあって訪れる観光客は多い。
 「台風で傷付いたという話を聞いて心配していたけど、しっかりどっしり、集落の皆さんが大切にしてくれているようですね」と三沢さん。東京では奄美に行った芸能関係者と土産話で盛り上がることが増えているという。「映画ロケで訪れた吉永小百合さんが島のブルースで踊ったという話をうかがって、自分の故郷がほめられているようでうれしかった」とも話した。

6月13日(水)付 

先頭へ戻る  ホームへ

奄美プラム(スモモ)の出荷がピーク

 初夏の味覚・奄美プラム(スモモ)の出荷がピークを迎えている。大和村湯湾釜の選果場には連日、四―五トンのプラムが持ち込まれ、JAあまみの職員、パートの人々が選別、箱詰め作業に追われている。収穫、出荷は二十日ごろまで続く。
 JAあまみによると、出発式が行われた一日以降、しばらくは出荷量が伸びなかったが、農家の収穫作業が進んだ七日ごろから出荷量が急増。十日までに三十二トンを出荷した。「今期は収穫量は少ないが、病害虫被害がなく品質は上々」(JA職員)。本土市場の引き合いも強いという。
 今期の農協共販は目標八十二トン。最低でも六十トンはクリアする方針。JA側は「共販を増やすには農家手取りを上げることが不可欠」として、ダイレクトメールや「ふるさと便」による販促活動に力を入れると同時に、「産地の信頼を維持するするために共販への協力」を呼び掛けている。
 奄美プラムは、最盛期の一九九〇年には大和村だけで四百五十トンを生産した。生産額も一億円を突破したが、その後は後継者不足や老木化によって徐々に減産。昨年の生産量は二百トンだった。
 プラムを重要な特産品と位置付ける村側は老木の改植、土づくりを提唱している。JAと協力して、プラムに含まれる抗がん作用をアピールするチラシも作り、消費拡大に努めている。
奄美空港ロビーを再整備。大型パネルや観光案内板設置
 鹿児島県は六月までに奄美市笠利の奄美空港に島の海岸風景や八月踊りなど大型パネルや観光案内板を整備した。到着ロビーの水槽はまるで海中、海岸にいるような雰囲気だ。空港ターミナルビル梶i大橋近義社長)もこれに併せて自然ギャラリーを開設した。「奄美大島に来る人、島から去る人」にとって、さらに魅力的な空港になりそう。
 県観光課と空港ターミナルビルによると、パネル、看板は六カ所。県単の「魅力ある観光地づくり」事業で整備した。事業費は千三百万円。
到着ロビーの大型水槽の演出は見事。荷物の受け取り側は海中を魚が泳いでいるように見え、出口側から土盛海岸(笠利)が描かれている。
 二階の出発ロビーには佐仁の八月踊りの大型パネル(縦三メートル、幅五・二メートル)は迫力満点だ。大島海峡や金作原の風景も目を引く。空港外には縦一・五メートル、幅五メートルの看板を設置した。国際化を見据えて島ぐちと英語、ハングル、中国語で「いもーれ奄美!」と表記した。
 事業に併せて空港ビル側も知恵を絞った。「世界に類のない奄美の自然を島に住む人、観光客に少しでも知ってもらおう」(大橋社長)と、一階に奄美の自然ギャラリーを開設。奄美の四季や生き物の写真を展示している。ギャラリーは一カ月後には三階に移動する予定。常設展とし、季節ごとに写真を入れ替える。
 奄美空港は年間六十万人が利用する県内第二位の空港。大橋社長は「飛行機の待ち時間を少しでも楽しく過ごしてもらい、リピーターの獲得につなげたい。世界自然遺産登録に向けて機運も盛り上げたい」と話した。

6月14日(木)付 

先頭へ戻る  ホームへ
パキラの花開く
 メキシコから中米が原産地の観葉植物「パキラ」。めったに花を見ることはないが、奄美市名瀬平田町の会社員阿世知克郎さん(50)宅の庭の株が毎朝かれんな花を咲かせている。阿世知さんによると、通りすがりの人から「珍しいから大事にしてね」と言われることもあるという。
 阿世知さん宅の庭のパキラは三本。十三年前、新築後に妻の実家から譲ってもらったがこれまで一度も咲いたことはなかった。現在、高さは三メートル余りに成長。今年は一週間前から三本とも咲き始めた。敷地に花びらが落ちているのを見て開花に気付いたという。
 毎朝、十五輪前後が咲く。咲き始めは白、昼ごろは茶色っぽくなって落ちる。花は直径二十センチほどもあり大型。ネムの木の花のように長いおしべが多数。芳香もある。三本は国道に面しているので白い大型の花は目立つ。まだつぼみが残っており、しばらくは花をめでられる。
 パンヤ科の植物で、開花後は実を付け、原産地では種子を備蓄用食料に利用しているという。

タコなの、それともイカなの?

 奄美市名瀬の会社員白嘉彦さん(70)が九日、宇検村部連でタコとイカの合いの子のような珍しい形をしたタコを捕獲した。家族三人で釣りに来ていた白さんは「宇宙から来た生き物じゃないか、とか言って笑ったり、怖がったりした」と話し、鑑定のため南海日日新聞社に持ち込んだ。
 白さんが見つけたのは部連集落の桟橋近く。水深三メートルほどの海底で丸く塊になって漂っていた。「最初は生き物とは思わなかった」がしばらくすると口部から水をはき出して動き出したため、動物と分かった。
 早速持っていたタモですくい上げたが、今まで見たことのないタコでびっくり。腕は八本、頭胴部から腕の先まで三十センチ余り。頭胴長は十六センチ。頭胴部の片面の筋肉が網目状。全体的に白で部分的に茶色。生きている時は濃い茶色だったという。図鑑でもそれらしいタコは見つからず、今のところ正体不明。
 白さんは「最初はクラゲの色違いかと思った。四十年釣りをしているが、こんなタコは初めて」と話していた。

大島地区文化協会連絡協議会理事会で2月18日を「方言の日」に定める

 二〇〇七年度大島地区文化協会連絡協議会理事会(総会)が十三日、宇検村の元気の出る館であった。子供たちへの方言伝承活動の推進を目的に今年度から二月十八日を「方言の日」と制定。地区内の市町村教育委員会や学校、文化協会へポスターを配布するなどして周知を図る。役員改選では奄美市文化協会会長の山田薫氏が再選された。
 山田会長は「奄美は人材の島と言われるが、離島ゆえ青少年にいいものを鑑賞させる機会が少なく文化芸術の分野から輩出されているとは言えない。子供たちにどう伝承するか考えながら文化活動を進めていきたい」とあいさつした。
 「方言の日」の名称は当初「島口の日」とする予定だったが、島ごとに「島ムニ」(沖永良部島)、「ユンヌフトゥバ」(与論島)と異なるため「方言の日」で統一した。
 設定日については「地域性を生かしながら自治体などで独自に決めた方がいい」「広報活動をしやすくするため統一すべき。将来的には県教委に呼び掛けて全県的に方言の日が制定されるとよい」など意見が続出。語呂合わせで数案出された結果、既に島内で制定し伝承活動に取り組んでいる与論町文化協会の「ユンヌフ(二)トゥ(十)バ(八)」に合わせることでまとまった。

6月15日(金)付 

先頭へ戻る  ホームへ

干ばつ対策、早期かん水へ 群島糖業振興会が島別の生産振興対策

 奄美群島糖業振興会(会長・大久幸助天城町長)はこのほど、二〇〇七年産サトウキビの生産振興計画を集計した。奄美の各島が面積拡大、単収向上対策の実績をまとめ、計画を策定した。品目別経営安定対策を見据えて認定農業者への農地集積、集落営農組織の育成を進めたほか、株出し管理機の導入、新薬を用いたハリガネムシ対策、かん水の推進などを掲げている。
 奄美大島は収穫面積六百二十ヘクタール、単収(十アール当たり収量)は五・一二一トン、生産量三万一千七百五十一トンを計画。県営畑総地区で認定農業者に農地を集積、集落営農組織の育成を図った。この夏は畑かん(笠利東部地区二百八十ヘクタール)を活用した早期かん水を推進するほか、ハリガネムシ新薬(ベイト剤)を活用したした防除、株ぞろえ作業の徹底による株出し面積の増加に努める方針。
 喜界島は収穫面積千六十二ヘクタール、単収七・一六〇トン、生産量七万六千四十二トンを見込む。春植え労力の確保とともに株出し管理作業の研修を実施したほか、干ばつ対策を重視。地下ダムなどの水が行き届く畑かん地区は土地改良区を中心にかん水ローテーションを推進し、畑かん未整備地区はかん水機材を有効活用した早期のかん水を進める。
 奄美最大の産地・徳之島は収穫面積三千六百七十ヘクタール、単収五・六七三トン、生産量二十万八千百九十トンを計画。農業委員会と連携した遊休農地の掘り起こしや採苗応援を実施した。今後はハリガネムシ新薬と欠株防止の実証ほを設置するほか、散水車やポンプ車を貸し出して干ばつ対策に取り組む。
 沖永良部島は収穫面積九百二十一ヘクタール、単収六・三六三トン、生産量五万八千トンを見込む。面積拡大対策では植え付けが進まない地区を中心に農家を戸別訪問した。他の島同様、新薬を用いたハリガネムシ防除を進めるほか、梅雨明け後に速やかに干ばつ対策本部を設置し、かん水車の稼働率向上に努める。
 〇六年産の生産量が過去最低まで落ち込んだ与論島は収穫面積五百四十二ヘクタール、単収五・八四〇トン、生産量三万一千六百五十五トンを目指し、▽土層改良および土づくり事業の実施▽株出し管理作業の推進▽干ばつ対策▽除草およびバッタ防除―を計画している。

「せとうち海の駅」県内初登録

 五月一日に完成した瀬戸内町の総合ターミナルビル「せとうち海の駅」がこのほど、県内で初めて「海の駅」として正式に登録された。同町では特産品PRやイベントなど観光の拠点として、さまざまな情報を発信していく方針だ。
 「海の駅」は国土交通省により登録された船舶係留施設。九州では二〇〇五年から同省九州運輸局や民間事業者らで組織する「九州海の駅設置推進会議」(事務局・九州運輸局)が順次登録、県内では「せとうち海の駅」が初めて登録された。
 登録は@誰でも利用できる船舶係留施設A案内担当者の設置B公衆トイレの設置―の三点が必要最低要件。登録申請は施設完成後が条件のため、同施設は七日付の登録認定となった。登録後は同省運輸局のホームページなどに掲載される。
 同町商水観光課では、「シーカヤック大会などイベントの拠点としても活用する。施設内ではクロマグロや真珠など、大島海峡を中心とした事業のPRも計画している。産業や観光の振興につながるようにしたい」などと話した。

来春の就職希望者372人 大島地区高校対策会議

 名瀬公共職業安定所(福元幸成所長)は十四日、奄美市の名瀬合同庁舎で大島地区高校就職対策会議を開いた。二〇〇七年三月の就職状況や〇八年三月の求職動向などについて説明があり、学校側の質疑に対して安定所から回答があった。名瀬港運鰍フ有村忠洋社長が企業が望む学生について講話し、自ら学んで成長できる人材の育成を呼び掛けた。来春高卒者の就職希望者は前年より1%多い三百七十二人で製造業やサービス業などを希望する者が多い。
 群島内の高校十二校と職安の担当者など約二十人が出席。福元所長があいさつで中央の景気回復が奄美にまで及んでいない実情を説明した上で「生徒の希望に沿った就職を実現するため学校とハローワークの連携を図っていきたい」などと述べた。
 今年三月の高卒者の就職状況は求職者二百八十人のうち、前年より1・8%減の二百七十二人の就職が決定。決定率は前年より1・3ポイント高い97・1%。就職地区は県外が83・5%、管内就職は6・6%で、県外での就職が依然として多い。
 来春学卒者の求職動向調査によると、就職希望者の職業別内訳は生産工程・労務八十一人、サービス七十五人、販売五十五人、専門・技術・管理職三十六人など。管内就職希望者は二十六人となっている。
 質疑応答では、フリーターの就職は圧倒的に不利な状況にあり、フリーターからの脱出には大変な困難を伴うことを生徒に認識させる必要があると指摘された。また、離職対策として異質な価値観を持った相手ともコミュニケーションが取れる能力の育成などが挙げられた。
 就職情報の提供や地元企業の優秀な人材確保などを目的に奄美地区雇用開発協会が八月に開く企業ガイダンスの紹介があり、奄美市の担当職員が多くの生徒の参加を呼び掛けた。
先頭に戻る