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4月5日(土)付 

奄美のバス利用者ニーズ調査へ
 鹿児島県が来年度から県単独バス補助制度の見直しを行うことを受け、補助を受けている奄美の関係自治体は今年度、地域の実情に適合した交通システムへの転換に向けた調査事業を行う。具体的な取り組みとして、行政や民間の関係者、バス業者などによる協議会を設け、高齢者や高校生などのバス利用者のニーズを調査する。
 現行の主な補助要件は(1)平均乗車密度十五人未満の系統(2)収支率六分の一以上の系統―の二項目だが、制度の見直しに伴い、(2)の項目が「平均乗車密度一人以上」(起点から終点まで、常時一人以上が乗車している状態)に厳格化される。これに伴い、奄美では二十系統が補助対象から外れることが見込まれる。
 一方で県は、こうした路線を含め、利用者ニーズに合った交通システムへの移行を図ろうと、地域への支援事業を展開。車両の小型化や同一地域内で運行する「コミュニティーバス」への移行のほか、複数の利用者から利用時間帯と目的地の予約を受け送迎する「デマンド型交通システム」の導入などを促進するため、市町村が行う住民のニーズなどの調査や車両購入などの初期投資に対し、事業費の半額(上限二千五百万円)を補助する。
 現在、補助を受けている十四系統のうち、制度変更で九系統が補助の対象外となる奄美市では、隣接する龍郷町と連携して調査事業に着手。担当課の市商工水産課によると、九系統への補助が受けられなくなった場合、同系統に対する市の補助負担増は約七百万円に達する見込みだという。
 五月以降、協議会を立ち上げるとともに、旧名瀬市と北大島地区(旧笠利町、龍郷町)の二エリアで、高校生や高齢者のバス利用状況、ニーズなどを調査し、最も効率的な交通システム構築のあり方を模索する。同課では「五月にはバス事業者二社の経営統合もある。こうした現状を踏まえ、効率的かつ地域のニーズを重視した運行のあり方を探っていきたい」としている。
 また、徳之島三町では既に協議会が立ち上がっており、今後、具体的な調査に取りかかる予定。地域住民の重要な“生活の足”確保へ、各地域での取り組みが加速しそうだ。
校則見直しの報告なし―丸刈りで奄美市教委
 男子中学生の丸刈りを強制する校則の廃止を奄美市内の一部の保護者などが求めている問題で、南海日日新聞社の取材に対し市教育委員会は四日、「校則見直しを行うとの報告はまだ聞いていない」と回答した。また「二〇〇八年度に各学校で校則見直しについての論議がなされるだろう」との見通しも示した。年度当初で校則見直しを行う学校が現れる可能性は低いと見られている。
 市内の全十二校で男子生徒の丸刈りが行われている。これまでも度々行われていた中学生の頭髪自由化に向けての運動は年明けから活発化し、丸刈り強制を考える会(城村典文会長)や民主教育を守る奄美郡民会議(若林武市朗議長)といった団体が中心となって教育対話集会などを開催。
 これまでに市教委や市内の中学校長に対して「丸刈り強制は人権侵害」として校則の廃止を求める要望書を提出したほか、校則見直しを求めて保護者らによる署名活動も行われている。
 これらの要望を踏まえ、頭髪問題を含め校則の見直しを議論する検討委員会を立ち上げるよう各学校に指導した市教委は「指導を行ってからまだ日が浅く、各校で十分な話し合いは行われていないはず。〇八年度に保護者、生徒、地域の意見を集め検討委で議論していくのだろう」との見通しを示した。
 丸刈り強制を考える会の星村博文事務局長は「学校によって温度差はあるが前回の取り組みよりは前進している」と述べ、今後もPTA総会などを利用して署名活動を行い、問題解決に取り組んでいきたいとした。
与論の牧草畑で愛の誓い
 与論町那間でこのほど、牧草畑を式場に見立てた野外結婚式が行われた。家族や友人ら約五十人が見守る中、山下浩明さん(24)と美佳さん(39)が青空の下で永遠の愛を誓った。
 浩明さんは畜産を営む山下繁光さんの三男で会社員。看護師の美佳さん(大阪府吹田市出身)は町内の病院に勤務し、三年半の交際を経てゴールインした。結婚式はガーデンウエディング(庭園などを利用した野外結婚式)にあこがれていた美佳さんたっての希望で実現。繁光さんが三十アールの畑を提供し、一カ月前から準備を進めてきた。
 家族や友人が企画した手作りの結婚式は内容もユニーク。式場は牧草をハート型に刈り取って雰囲気を盛り上げた。白のウエディングドレスに身を包んだ美佳さんは父親の青木利夫さん(60)とオープンカーに乗って入場。赤いじゅうたんを敷いたバージンロードを歩き、指輪を交換した。
 賛美歌代わりに浩明さんの母校・那間小学校の校歌を歌ったり、与論献奉(けんぽう)で盛り上がったりと祝福ムードに包まれた。美佳さんは「多くの人に祝ってもらい、感謝の気持ちでいっぱい。心に残る式だった」と感激していた。

4月6日(日)付 

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与論町がニューヨロンピア計画を策定

 与論町は観光客やUIターン者の誘致策をまとめた「ニューヨロンピア計画」を策定した。来島者、観光業者への意識調査などから現状と課題を分析。自然環境や郷土料理、もてなしへの満足度が高い半面、宿泊施設の老朽化という課題も浮き彫りになった。アクションプランで観光振興策などを提起し、UIターンについては長短所を検証する必要があると結論付けた。
 計画書は(1)受け入れ態勢構築のための調査(2)基本理念(3)ロングステイ(長期滞在)・UIターン施策―などの六章構成。策定委員会(委員長・田畑克夫ヨロン島観光協会長、九人)と庁内検討委員会(委員長・元井勝彦総務企画課長、十人)が昨年十二月から協議を重ねた。
 調査で明らかになった課題は宿泊施設の老朽化。観光最盛期の一九八〇年前後に開業した例が多く、経営者は設備投資の問題に直面している。観光客が減る一方で団塊世代の再訪と長期滞在、インターネットの情報を通じた単身旅行の増加など客層にも変化がみられた。
 UIターンは居住施設が不足し、町民からは賛否両論の声が上がっている。今後の方向性については「空き部屋を活用したホームステイ型滞在、民宿での長期滞在に力を注ぐ方が現実的」として長短所の検証と議論の必要性に言及した。
 アクションプランは観光資源の発掘と産業創出、文化・レジャープログラムの提案が中心。サザンクロスセンターの情報拠点化やインターネットを活用したPR戦略を促し、施設修繕へのボランティア派遣を提案した。
 ヨロンピアは与論とユートピアを合わせた造語。町は八八年にヨロンピア計画を作り、交流人口の増大を図ってきた。新計画は新たなニーズに対応した仕組みづくりなどが狙い。町総務企画課に事務局を置き、民間団体と連携して計画を推進する。

08年度の入学予定者ゼロ、小学11校、中学6校

 県大島教育事務所の調べ(四日現在)によると、奄美群島の二〇〇八年度小中学校入学予定者は小学校千二百五十五人(男六百五十五人、女六百人)、中学校千二百七十五人(男六百三十九人、女六百三十六人)となっている。前年度に比べ小学校で百十人、中学校で百五十三人の減。入学予定者がゼロの小学校は十一校、中学校は六校の計十七校となる見込み。
 各市町村教育委員会の調べ(四日現在)によると、入学予定者がゼロの小学校は▽奄美市=崎原▽龍郷町=龍郷、円▽大和村=戸円▽瀬戸内町=久慈、薩川、西阿室、押角、与路▽徳之島町=手々▽伊仙町=馬根の計十一校(前年度比二校増)。
 中学校は▽奄美市=市▽大和村=戸円▽瀬戸内町=押角、池地、与路▽徳之島町=尾母の計六校(同増減なし)。
 入学予定者が一人の小学校は▽奄美市=市▽大和村=名音、今里▽瀬戸内町=諸鈍、秋徳、油井、薩川、伊子茂▽喜界町=小野津の九校(同四校減)。
 中学校は▽奄美市=崎原▽瀬戸内町=久慈、伊子茂、秋徳、油井、諸鈍、俵の計六校(同一校増)となっている。

奄美の世界遺産登録への対策紹介―07年度件環境白書

 鹿児島県は一日、二〇〇七年版環境白書を発表した。県内環境の現状に加えて、〇六年度に実施した環境保全施策の内容、成果を取りまとめた。奄美群島の世界自然遺産登録に向けたこれまでの取り組みや自然共生プラン、マングース対策などを紹介している。表紙は瀬戸内町の油井岳から大島海峡を望む風景を採用した。
 白書は(1)総則(環境問題の動向、環境行政の総合的推進)(2)環境の現況および保全施策(3)資料編―で構成した。巻頭特集は「地球が大変 STOP温暖化」。温暖化がもたらした県内の影響も取り上げた。〇七年、名瀬の平均気温は二二・〇度。平年に比べて〇・五度高い。廃棄物の減量、リサイクル、エコライフを呼び掛けている。
 白書の刊行に当たって伊藤祐一郎知事は「鹿児島県は世界的にも貴重な動植物を有する奄美群島など他の地域にない自然環境に恵まれている。今年は京都議定書の第一約束期間も始まる。地球温暖化問題に適切に対応するため、『地球環境を守る県民運動』をさらに推進しよう」と呼び掛けた。
 「奄美の世界自然遺産登録に向けた取り組み」は、(1)国立公園化の推進(2)自然環境保全再生の推進(3)公開講座(4)パンフレットの作成・配布―を実施した。特に国立公園化は遺産推薦の条件となる重要な要素。県側は保護区案を作成し、地元市町村との調整作業を実施している。保全再生はアマミノクロウサギのロードキル防止のための実証試験、与論島のサンゴ再生のため、サンゴの産卵生態調査も行った。
 「生物多様性の保全」はクロウサギやルリカケスといった固有種の多い奄美を重視した。マングース駆除事業は〇五年六月、新段階を迎えた。外来生物法が適用され、事業費を大幅に増額。二〇一四年度の根絶を目指して防除が行われており、〇六年は二千七百三十三匹を捕獲した。
 白書は「奄美地域は世界中で奄美にしか生息していない固有種が多く、世界的にも重要な地域。人間活動と野生生物の共存の確保は特に重要だ」と指摘する。県は第八次鳥獣保護事業計画一九九七―〇二年)に基づき、奄美市の金作原、らんかん山公園、おがみ山公園、蒲生崎公地区、金川岳地区を県の鳥獣保護区に設定した。

4月7日(月)付 

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救急ヘリポートを移転

 県は名瀬港佐大熊地区埋め立て地(全体面積十一・四ヘクタール)を物流関連ゾーンとして整備し、二〇〇六年に供用開始した。貨物専用岸壁四バース、貨物上屋一棟、荷さばき用地、危険物取り扱い施設、リサイクル物流施設の利用が始まっている。〇五年に臨港道路側の港湾関連用地一万一千二百七十平方メートルの利用者を公募し、うち六千二百十八平方メートルが利用されているが、残る五千五十二平方メートルが未利用となっているため、今年度中に残地の再公募を予定している。奄美群島広域事務組合が管理者となる「救急用ヘリポート」は今年度に移転計画している。
 佐大熊地区では、本港地区(旧港地内)を利用していたリサイクル業者ら三業者が優先移転し、〇五年度公募に応じた二業者が利用している。業種は自動車リサイクル、スクラップ、宅配、塩ビパイプ業者など。利用業者と利用面積は(1)奄美金属工業七百三十二平方メートル(2)奄美リサイクル六千百六十八平方メートル(3)ヤマト運輸三千平方メートル(4)川辰都市環境開発八百平方メートル(5)旭有機販売西日本三百五十五平方メートル。
 今年度に再公募を予定している面積は五千平方メートル余り。一回目の公募で利用の意向を示していた数業者が撤回したこともあって再公募することになった。県大島支庁建設課は「幾つの区画に分けるか、面積をどれぐらいにして再公募するかを今後課内で検討し、再公募したい」としている。使用料は一月一平方メートル当たり百十円十四銭。使用期間は最大三年ごとに更新する。
 ふ頭用地南側の貨物上屋と荷さばき用地を荷役会社三社に貸し出し、北側は九州地方整備局に消波ブロック製作場として貸し出している。北側の県道沿いは大島石油、大島LPG協同組合の貯蔵施設用地として貸し出している。
 北側に整備計画している「救急用ヘリポート」用地の面積は四千五百六十平方メートル。ヘリコプターの重量に耐える強固なコンクリート舗装や夜間離着陸用の照明設備を整備する。現在の奄美市名瀬平田町の山の中腹にある救急用ヘリポート移転先として整備計画する。奄振事業による整備費は約四千四百万円の見込み。
 貨物専用岸壁四バースは、貨物船、石油船、LPG船、港湾工事船などが利用している。

奄美航路3社が値上げ

 奄美・沖縄航路に旅客フェリーを運航するマルエーフェリー(鹿児島市)とマリックスライン(同)、奄美海運(同)の三社は、原油価格高騰に伴う燃料費上昇分を運賃に上乗せする燃料油価格変動調整金(バンカーサーチャージ)制度を四月から導入。マリックスラインは八日乗船分から改定するとしている。
 鹿児島―名瀬間と鹿児島―喜界間の大人片道料金(二等)は、現行より二百円アップの九千四百円、車両(四メートル―五メートル)が千円アップの四万九千円。離島間の大人片道料金は八十円増となる。
 昨年十一月に引き続いての導入で、既に鹿児島運輸支局に届け出ている。各社独自に設定した基準値をもとに上昇分を一定の割合で運賃に転嫁するもので、価格が下がればその分は引き下がる仕組み。通常の運賃値上げとは異なる。
 三社は「経費の削減、運航コストの節減を図るなど経営の合理化を進めてきたが、燃料油価格の高騰は収支改善の範囲を大きく超えている」ことで改定に切り替えた。利用者への負担増に理解を求めている。

奄美各地でコガネノウゼン咲く

 ○…鮮やかな黄金色に輝くコガネノウゼン(イッペー)の花が公園や民家の庭先で咲き誇っている。春に開花することから新入生を祝う植物ともされている。
 ○…ノウゼンカズラ科の落葉高木でブラジル原産。沖縄で戦後導入されて普及し、奄美でも観賞用に植栽されている。目の覚めるような黄色の花が周囲の濃い緑に映え、春に彩りを添える。
 ○…奄美市名瀬鳩浜町の平井茂三さん(84)宅では、約十年前に知人から譲り受けたコガネノウゼンが今年も花開いた。自宅横を走る国道p号からも眺めることができるため、時には通行人が記念撮影することも。平井さんは「二月末ごろから咲き始め、メジロのつがいが蜜を吸いにやってきてさえずることもあった。手入れが大変だがこれも老後の楽しみ」と笑みをこぼした。

4月8日(火)付 

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「自立度まだまだ」―群島広域事務組合が評価調査
 奄美群島広域事務組合(管理者・平田隆義奄美市長)は群島の現状分析の一環で実施した「分野別自立度評価調査」の結果を取りまとめた。奄美群島振興開発特別措置法の目的でうたう「自立的発展」に向けた達成度の十段階評価。全体評価として、広域事務組合は「全分野においてまだまだすべきことがある」と分析し、自立的発展に向けた特措法延長の必要性を強調している。
 群島十二市町村の企画担当課長らで構成する奄振法幹事会での政策協議を通じて、集約した。「十分達成」を一〇として、自立に向けた取り組みの必要度をみている。
 それによると、群島全体の主要分野の達成度は十段階で中位の四―七で、自立評価は「かなりの時間を必要とする」または「まだ時間が必要である」。高位の七は水道、生活貯水、港湾の三分野で、残る二十一分野は六以下だった。
 達成度が低位にある分野を島別にみると▽奄美大島は大島紬、循環型社会形成、技術開発が三▽喜界島は農業、林業、大島紬、空港が一▽徳之島は技術開発、大島紬が一▽沖永良部島は水産業、商工業、調査研究、技術開発が三▽与論島は下水道、公園が二―などと島ごとの特徴もみられた。
 調査は〇八年度末で期限切れを迎える奄振法の延長を要望するに当たって、地元側の根拠資料の一つにしようと、〇九年度以降十年間の市町村公共事業予定調査と併せて実施した。

犬田布岬で戦艦「大和」慰霊祭

 【徳之島総局】戦艦「大和」を旗艦とする特攻艦隊の第四十一回戦没将士慰霊祭が七日、伊仙町犬田布岬の慰霊塔前であった。祖国防衛のため東シナ海に散った三千七百二十一柱のみ霊の安らかな眠りを祈るとともに、改めて恒久平和と国の発展を霊前に誓った。
 慰霊祭は関係者らが見守る中、午後一時半すぎから神事が行われた。参列者を代表して、自衛隊奄美大島駐在員事務所所長の井上旭男一等海尉と地元の正友哉さん(86)が「み霊らが命をささげたようなことが二度と繰り返されないよう願います」「安らかにお眠りください」などとそれぞれ祭文を奏上した。
 参列者全員で戦艦「大和」が沈没した午後二時二十三分に合わせて黙とう。玉ぐしをささげた後、大久保明伊仙町長は「現在の日本の発展はみ霊の尊い犠牲の上に成り立っている。戦没将士のみ霊に報いるため、祖国日本を今後も一層発展させるよう努力することを誓います」などと慰霊の言葉を述べた。

各地で小、中学校入学式

 県内ほとんどの小中学校で七日、二〇〇八年度の入学式が行われた。真新しい少し大きめの制服に身を包んだ新入学の児童や生徒は保護者らが見守る中、大きな希望と少しの不安が入り交じったような表情で入学式に臨み、学校生活をスタートさせた。
 大和村の今里小中学校(角嘉昭校長、児童九人、生徒四人)では小学生一人、中学生二人の入学式があった。昨年度は小学校の入学者がなかったため、二年ぶりの新一年生となった山下晟弥(せいや)君が入場すると、会場内で見守った保護者や来賓が拍手で迎えた。
 角校長は「創立百三十年の節目の年に、新入生を迎えることができてうれしい」と語り、「友達との学校生活の中で、人とのかかわりを学んでほしい」とエールを送った。
 晟弥君は一歳違いの弟と二人兄弟。「勉強を頑張りたい」とまだ緊張の残る表情で、学校生活への抱負を述べた。
 父親の宗範さんは「近い年の子どもがいないので寂しいと思うが、一生懸命頑張ってほしい」と笑顔で語った。
 県大島教育事務所によると、奄美の二〇〇八年度の小学校入学者数は千二百六十四人(男子六百六十二人、女子六百二人)、中学校は千二百八十六人(男子六百四十二人、女子六百四十四人)。前年度に比べ小学校で百一人、中学校で百四十二人減少した。
 群島内で入学者がゼロだった小学校が十一校、中学校は五校。入学者が一人の小学校が九校、中学校は七校だった。

4月9日(水)付 

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サンガツサンチ―奄美各地で海開き

 旧暦の三月三日に当たる八日、奄美各地で海開きがあり、奄美市名瀬の大浜海浜公園では奄美大島観光物産協会主催の安全祈願祭と初節句の儀式が午前九時半から行われた。さわやかな日差しの下、ゼロ歳児の子供を連れた保護者たちは、子供の足を海水に浸けて健やかな成長を願った。
 祈願祭には同協会や奄美海上保安部、奄美警察署、道の島公社などの関係者が出席。代表者が玉ぐしをささげ、一年間の安全を祈願した。
 初節句の儀式ではゼロ歳児の女児を連れた親子七組が参加し、子供の足を海水に浸けて無病息災を願った。
 奄美市名瀬の得法公さん(29)と妻の明美さん(33)は長女のいのりちゃん(七カ月)を抱いて参加。ウエークボードが趣味という法公さんは「(子供が大きくなったら)マリンスポーツを一緒にやりたい。元気に育ってほしい」と笑顔を見せた。
 式後は、まだ小さな手と足の形を色紙に取り、初節句の思い出として残していた。

公立高校で入学式

 県内のほとんどの公立高校で八日、入学式があり、奄美でも各地の公立高校で新入生を迎えた。九年間の義務教育を終えて高等教育の履修を目指す新入生たちは、緊張感の中にも晴れやかな表情を浮かべて式典に臨んだ。大島学区内の公立高校には今春、定時制も含めて千百十三人が合格している。
  徳之島高校(内山恵一校長)の第三回入学式が八日、同校体育館であった。二〇〇六年に旧徳之島高校と旧徳之島農業高校の県立高校二校を発展的に統合した新設徳之島高校から「新設」の冠をとり、新たな「徳之島高校」としてのスタートを切った。
 式では同校音楽部が行進曲「威風堂々」(エドワード・エルガー作曲)を演奏する中、新入生らが入場。クラスごとに新入生一人一人の名前が呼ばれ、内山校長が入学許可を与えた。
 式辞で内山校長は、「地域と連携した教育活動を展開し、社会に貢献できる人材の育成に取り組みたい。新入生の三年間の歩みが本校の歴史となる。第三期生としての自覚と誇りを持って『敬愛・向学・共生』の校訓の下、新しい学校づくりに勉学や部活動などあらゆる面で活躍してほしい」となど述べた。
 普通科九十五人、総合学科六十三人、計百五十八人の新入生を代表して普通科の實明日花さんが「私たちは第三期生として、自覚と誇りを持ち、文武両道の精神で学業や部活動に励みます」と宣誓した。
 高岡秀規徳之島町長が来賓祝辞で「皆さんが何を学ぶかが大事。家族の恩を忘れずに、大事な三年間を過ごして下さい」などと新入生を激励した後、全員で校歌を斉唱した。

またロードキル? 住用の林道でイシカワガエル

 奄美大島でロードキル(交通事故)とみられる希少動物の死がいがまた見つかった。アマミヤマシギとみられる野鳥が一日、奄美市笠利の県道で見つかったのに続いて、五日は同市住用で県の天然記念物に指定されているイシカワガエルの死がいがあった。自然保護活動に取り組む人々は「道路は動物もいる。スピードを落としてほしい」と呼び掛けている。
 イシカワガエルの死がいを見つけたのは奄美市名瀬のネイチャーガイドの男性(41)。男性は五日夜、野生生物観察のため、住用町の三太郎峠に出かけた。林道の道路中央付近でイシカワガエルを見つけた。撮影しようと近寄ったところ、「しばらくはピクピクしていたが、そのうち動かなくなった」という。カエルはひかれたような跡があった。
 県や自治体は近年、環境に配慮した道路整備を進めている。県大島支庁建設課によると、奄美大島南部には「クロウサギ注意」の看板が随所に設置されているし、昨年開通した「赤房工区」(奄美市―宇検村)は側溝に落ちた動物がはい上がれるような工法を採用。〇八年度は外来植物を抑制した法面(のりめん)整備も予定している。
 ハード面の整備が進んでも、観察する人やドライバーの配慮や注意が不可欠。奄美野鳥の会の高美喜男会長は「スピードを落としていれば避けられる事故も多い。夜間の道路には野生動物もいる。動物にも注意しながら、スピードを落として運転してほしい」と話した。

4月10日(木)付 

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喜界町で知事と語ろう会
 伊藤祐一郎県知事と県民の直接対話の場として県内各地で開かれている「知事と語ろ会」が九日、喜界町の自然休養村管理センターで開かれた。県内三十二回目で、奄美では六回目。町内から約三百五十人が詰め掛け、ガソリン税の暫定税率問題やサトウキビの保護対策、離島医療の課題、今後の市町村合併で喜界町が置かれる状況など、さまざまな意見や質問が寄せられた。
 同町での知事との対話集会は、一九七七年の初開催以来三回目。伊藤知事は、今回の「語ろ会」で奄美群島の各島を一巡したことになる。喜界町会場での「語ろ会」は午後七時からあり、町民ら十九人と意見を交わした。
 合併問題で「今後、新たに喜界町を含めた合併の可能性があるのか」との質問に対し、知事は地理的条件などを理由に「当面は合併の必要はない。合併の可能性があるとすれば、道州制で奄美群島が一市になる時」との考えを示した。
 法務局の出張所統廃合の懸念に対しては、国からは何の説明も受けていないことを強調。その上で「そうなった場合、県の立場としては存続へ全力で取り組む」と話した。
 ガソリンの暫定税率問題で、一般から廃止を求める強い要望が出されていることについて「鹿児島県は当面道路整備が必要」と述べ、道路特定財源確保の観点から、廃止には反対との姿勢を示した。
 離島医療の拡充に関しては、救急患者の搬送策として防災ヘリの使用やドクターヘリの導入を要請する声もあった。知事はドクターヘリについて「時代の要請という側面からも必要」と理解を示した。
 一方、奄美地域に関しては、ヘリの航続距離の問題などから「県本土からの派遣は難しく、沖縄の自衛隊が管轄している現状」と説明。奄美の対応を含めた補完体制のあり方を今後の課題に位置づけた。
 サトウキビについては「奄美群島の重要な基幹作物」と位置づけ、従来同様の保護策継続を国に働きかけていくと述べた。
 このほか、環境保護や高齢者福祉充実などへの要望が寄せられ、伊藤知事は可能な範囲で取り組む姿勢を見せた。
フォーラム「シマの住まいを今に」
 フォーラム「シマの住まいを今に」(奄美やしの実会主催)が八日、同市笠利町の奄美ばしゃ山村民俗村であり、国の登録有形文化財を活用した観光、まちづくりの在り方などについて多くの提言が出された。
 登録有形文化財は指定制度に比べて規制が緩やかで、近代建造物を中心にした文化財が対象。会場となった旧安田家住宅主屋は奄美の古民家形態を伝える好例として昨年十二月に登録された。二〇〇三年に同町用の安田順一さんから譲渡され、観光活用されている。
 パネリストは奄美博物館の中山清美館長、とびっきりまちづくり塾の重信千代乃代表、奄美やしの実会の奥篤次会長の三人。NPO法人理事長の花井恒三氏がコーディネーターを務めた。
 重信氏は「国内で木造志向が高まる一方、建材自給率は20%程度、奄美ではゼロに近い」と説明。光や風を感じやすい奄美の分棟型設計を取り入れた笠利小校舎を例に挙げながら「技術を次に伝え、様式を生かしていくことが大切。住宅に奄美の建材を使いたいが製材、加工する林業ルートがないのが現状」として「地産地建」の見直しを求めた。
 文化財の活用法では奥氏が「島は人と人との出会い文化。都会では考えられない時間の流れが島の宝ではないか」として旧安田家住宅で二日間掛けて結婚の儀式を執り行うブライダル構想を提案した。また、「バスで周遊するだけでは客はつまらない。紹介や方法の問題」と指摘し、シャーマニズム文化など先祖の遺産をうまく生かした観光システム構築の必要性を強調した。
 中山氏はまちづくりについて「集落は自然との共生や歴史の中ででき上がった。ワキャまちのこれを軸として生かす、という根っこにあるところが議論されていない。赤木名も道路だけ広ければいい、神山もむしってしまえばいい、となるといけない」として集落の文化的景観をいかにして残すかが重要とした。さらに「文化財も大切だが集落全体を博物館と考え、住んでいる人が学芸員であり、宝だととらえるべき」とした。
 花井氏は「世界自然遺産と無形、有形文化財の三つの歯車が回って初めて奄美が回る。自然の生態系を守るだけでなく、暮らし方そのものが問われてくる。生活満足度や教育満足度が高い島だということもPRしていく必要がある」と締めくくった。
ソゾノハナの特許出願
 奄美市が大学・専門学校などの研究機関と共同で取り組んできた海藻ソゾノハナの利用技術開発研究が実証段階に入る。特許出願した「ジャガイモそうか病の種いも伝染防止法」について、実証農家を募り、一般のほ場での効果を確認する。奄美でソゾノハナ利活用研究が始まって十二年。現在地元窓口となっている奄美群島広域事務組合は、農家と漁業者が連携した地域循環型産業への展開も構想している。
 ソゾノハナは奄美沿岸に広く分布している。同市での利活用研究は一九九五年、佐賀大学による「奄美近海海藻の成分調査」で、そうか病抗菌物質が確認されたのが発端。その後、鹿児島大や地元漁協、県農業試験場大島支場なども加わり、県新産業育成財団の助成事業や奄振非公共事業で、養殖技術やそうか病抑制効果の研究などが続けられてきた。
 二〇〇五―〇七年度には農林水産省の「先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」として養殖とソゾノハナから抽出した生理活性物質の利活用研究が行われてきた。
参加機関は鹿児島大、佐賀大、農業食品産業技術総合研究機構(旧中央農業総合研究センター)、奄美看護福祉専門学校。
 農水省に提出した高度化事業報告書によると、確立された技術は(1)生理活性物質の抽出・精製手法(2)組織培養の基礎技術(3)そうか病防除技術―など。このうち(3)では特に、種いもをソゾノハナ抽出液に漬けることで従来の慣行化学農薬と同等のそうか病伝染防止効果があったとして、三月五日付で種いも伝染防止法として特許出願した。
 そうか病となったジャガイモは商品とならず、実質的に単収減少となる。防除法としては、慣行化学農薬に浸した健全な種いもの使用、土壌殺菌などがある。広域事務組合は、利活用研究の成果は環境保全型農業体系の確立にもつながるとみており、実証結果に期待を寄せる。生産者を対象に今年九月説明会を開き、実証農家を募集する。

4月11日(金)付 

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租税特措法切れ、焼酎業界に飛び火

 ガソリン代の値下げなど、消費者へのメリットが主に注目される租税特別措置法の期限切れだが、これが奄美の特産品である黒糖焼酎業界に大きな危機感を与えている。中小酒造メーカーに対する酒税の減免措置が同時に切られ、今月から新たな課税がスタートしたためだ。奄美のメーカーはほとんどが減免措置の恩恵を受けており、業界からは特措法の復活を求める声が聞かれる。
 酒税法では、焼酎(アルコール分二五度)の税額を一升当たり四百五十円に定めている。しかし、年間出荷量が千三百キロリットル以下のメーカーについては、租税特措法により税額が25%減免されるという恩恵を受けてきた。
 奄美の黒糖焼酎メーカー二十八社で構成する県酒造組合奄美支部(喜禎光弘支部長)管内をみると、特措法の対象外はわずか三社のみ。業界全体への特措法のメリットは非常に大きい。
 しかし、同法の期限切れに伴い、四月出荷分からは酒税法に沿った税額の納入が求められるため、経営力の弱いメーカーは大きなダメージを受けることが予想される。
 同支部の喜禎支部長は「ガソリンの価格引き下げや道路財源とはまったく性質が違う税金であり、いっしょくたに審議してほしくなかった」と困惑した表情。国民生活の混乱を避けるため一部の特別措置を五月まで延長する「つなぎ法案」からも漏れ、「このままの状態が続けば、メーカーによっては商品の値上げを余儀なくされる恐れもある」と懸念を示した。
 一方、「今後の審議結果によっては(特措法の)復活の可能性も残されている。法案が衆院で再可決された場合、四月一日までさかのぼって減免措置が講じられるとの期待もあり、今月の国会の動きに注視したい」と話した。

奄美市でも後期高齢者医療制度の対応に苦慮

 七十五歳以上のお年寄りを対象に一日からスタートした後期高齢者医療制度に関する問い合わせが、奄美市でも相次いでいる。制度自体から保険料、保険証に関するものまで内容は幅広く、問い合わせは十日までに二百件を超えているという。最も多いのが、自分の保険料に関する問い合わせ。「保険証をなくした」「新しい保険証が届いていない」などの訴えも続出している。医療機関からは四月以降使えない医療受給者証などで受診に訪れたお年寄りの新しい保険証番号を問い合わせる電話が目立ち、職員らは対応に追われている。
 奄美市国民健康保険課によると、新制度の対象者は名瀬六千三十二人、住用三百三十人、笠利千三百五十二人の計六千三十二人。
 新たな保険証は、三月上旬から郵送や役所窓口などで対象者に交付した。しかし、窓口には「自分の保険料はいくらになるのか」といった問い合わせや「なくした」「届いていない」などの訴えが続出。九日夕までに報告があった再発行枚数は六十六枚に上る。
 担当者は「事前に広報や老人クラブでの出前講座、説明会などを開きPRを行ってきたが、これほど問い合わせがあるとは思わなかった。従来の保険証よりサイズが小さく、見過ごされたり
、保管場所が分からなくなったりするようだ」と苦慮している。
 国民健康保険課の担当者は「保険証がない人は早急に連絡を。また、保険料については年額十八万円以上の年金受給者は年金から天引き(特別徴収)され、それ以外は納入通知書・口座振替で役所に納付(普通徴収)することになる。増え続ける高齢者の医療費を抑えるのが目的で、新制度を理解してもらえるよう周知に努めたい」としている。

紬技術指導センターで入所式

 大島紬の中堅技術者を育成する二〇〇八年度伝習生の入所式が十日、奄美市名瀬の県大島紬技術センター(上原守峰館長)であった。本年度の伝習生はデザイン科の二人。一年間、紬の総合理論と専門知識、技術を学ぶ。出席した人々は本場奄美大島紬の後継者を目指す若い力に期待した。
 伝習生は徳山貴広さん(26)=奄美市名瀬=と、隈元文博さん(41)=龍郷町=の二人。共に本土からのUターンで、「伝統を生かしつつ、新感覚の紬を作りたい」と伝習生に応募した。
 入所式に当たって上原館長は「大島紬の人材育成は、製造技術者とともに紬ブランドを啓もうしていく人材を育成することも大事な仕事。皆さんの自主性と創造性に期待してる」と式辞を述べた。
 来賓祝辞は元山義和県大島支庁長(代読)、平田隆義奄美市長(同)、田畑茂光龍郷町長、赤崎拓郎本場奄美大島紬協同組合理事長(代読)の四人。「大島紬の新しい可能性を発展させる原動力になってほしい」「技術や感性を磨き、後継者として大きく成長して」と期待した。
 多くの激励にこたえて徳山さんが「全国に誇れる『本場奄美大島紬』の中堅技術者となるよう努力する」と宣誓した。
 伝習生制度は一九三二年度(昭和七年度)に始まり、〇七年度までに千三十九人が修了した。
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