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5月24日(土)付 

マングース駆除が3分の1にまで低下
 環境省那覇自然環境事務所は二十三日、二〇〇七年度のマングース捕獲結果と〇八年度事業実施計画を発表した。〇七年度の捕獲数は七百八十匹で、前年度実績の三分の一以下に減少した。「延べわな日数(わなの数×日数)は前年度より三割多い約百三十七万わな日。捕獲努力を増やしたにもかかわらず、捕獲数が大きく減少した。マングースの生息密度、生息数はかなり低下したと考えられる」と同事務所は分析した。〇八年度はマングース探索犬を試験的に導入する。
 〇七年度に奄美マングースバスターズは前年度比六人増の三十二人体制とし、混獲防止のため改良した筒型捕殺わな、生け捕りわなで捕獲した。
 実施区域は五地区。延べわな日数は前年度より三十二万一千三百四十三わな日(30・57%)増えて百三十七万二千三百六十九わな日。捕獲数は前年度比千九百三十三匹(71・24%)減の七百八十匹だった。地域別では奄美市名瀬地区四百五十一匹、同住用地区六十九匹、龍郷町百三十八匹、大和村百二十一匹、宇検村一匹。名瀬地区が全体の58%を占めた。
 捕獲数は〇四年度二千五百二十四匹(三十一万八千七百十五わな日)、〇五年度二千五百九十一匹(六十三万八百二十二わな日)、〇六年度二千七百十三匹(百五万一千二十六わな日)と推移し、〇七年度は七百八十匹と大幅減になった。「混獲防止のため施した筒型捕殺わなの改良によりマングースが捕れにくくなって捕獲効率が低下した可能性も考えられる」とみている。 
 「マングース分布域(捕獲された範囲)に顕著な減少は認められないが、龍郷町北部、奄美市住用地区、宇検村などの地域で捕獲数が非常に少なくなり、分布域の外縁部ではマングース個体群の孤立分断化が一層進行したと考えられる」(同事務所)と分析している。
 〇八年度にマングースバスターズは五人増の三十七人体制に増員する。「これまで十分な捕獲作業が実施されてこなかった岩崎産業株式会社の社有林内については、同社による捕獲作業の実施を依頼する計画」としている。
島尾夫妻の日常しのぶ
 県立図書館奄美分館(有馬秀人館長)は二十三日、旧分館長宅(職員住宅)の一般公開を始めた。分館長宅は本館に隣接し、島尾敏雄・ミホ夫妻が過ごした。分館は島尾氏の随筆「日の移ろい」の手書き原稿(コピー)や写真なども展示。有馬館長は「島尾文学に触れる機会にしたい」と話している。この日は島尾研究会の例会も開催された。一般公開は六月十五日まで。
 島尾氏は初代の分館長。一九六五年(昭和四十年)から七五年までの十年間、分館長宅で過ごした。その時の様子は「日の移ろい」などに詳しい。県立奄美図書館(仮称)の整備に伴い、住宅も解体されることになり、「島尾夫妻が過ごした当時をしのぼう」と一般公開を企画した。
 旧分館長宅は、(1)島尾敏雄執筆年表(2)家族写真パネル(3)「日の移ろい」から抜粋した文章―などを展示。有馬館長は「奄美図書館は島尾記念室も整備する。一般公開を島尾文学や図書館への関心を高める機会にしたい」と話した。
 夜は地元の島尾研究会(越間誠会長)が例会を開催した。分館長時代をよく知る求哲治さん(元図書館職員)と、藤井令一さん(詩人)が思い出を語った。
 奄美分館によると、新図書館は県立奄美高校の敷地内に整備する。二〇〇九年春の開設を目指して工事が行われている。図書館の一階部分には「島尾記念室」を配置する。著書や写真など各種資料と合わせて分館長宅も再現、「床の間」も移設する計画だ。
知名町で防風垣の苗木を販売
 台風などから農作物を守ろうと知名町は二十三日、町内の農家らを対象に防風対策用の苗木を販売した。基盤整備地区防風対策事業の一環で購入価格の半額を助成する制度。農家は購入した苗木を畑などに植え、防風林として活用する。
 同町は防風対策用の苗木を大山の苗床で育てている。助成販売は苗木の成長が進む梅雨の時期に合わせて実施。二〇〇七年度は二千八十六本を販売し、十万四千三百円を助成した。
 本年度はモクマオウやソテツ、イヌマキなど十四種類を用意し、五十―三百円で販売した。同日は午前九時の開場とともに次々と町民が訪れ、目当ての苗木を購入。中でも塩害と風害の両方に強いとされるシャリンバイやリュウキュウコクタンが人気を集めた。
 同町では田皆、正名など西部の畑地が強風の影響を受けやすいといわれている。町担当者は「作物の種類を問わず、防風対策は農業の基本。毎年足を運ぶ町民も多く、幅広く活用されているようだ」と話していた。

5月25日(日)付 

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奄美への修学旅行、33%増

 県教育旅行受入対策協議会(会長・金子万寿夫県観光連盟会長)の定期総会が二十三日、鹿児島市であり、修学旅行入り込み状況が報告された。二〇〇七年に修学旅行で鹿児島県を訪れた団体は、五百十五校、六万四千五十二人(延べ宿泊者数)。前年と比べ、学校数は二十五校増加したものの、人数は二千五百八十一人減少した。奄美地区は、前年に比べ台風の影響が少なかったことや奄美の自然や文化に対する関心の高まりなどで33・7%の大幅増となっている。
 学校数が増加しながらも人数が減少したのは、比較的小規模な学校の受け入れや連泊が増えたことなどが要因として考えられる。地区別受け入れ人数では、奄美地区のほか、鹿児島地区も12・2%増加したが、指宿、霧島、種子・屋久地区は減少している。指宿、霧島地区については、体験型メニューの参加校が着実に増加しているものの、宿泊先を鹿児島地区など他地区にする傾向がみられるという。
 学校種別の内訳は、高校47・8%、中学校28・7%、小学校22・7%。発地別では、高校は東京都、中学校は福岡県、小学校では宮崎県と鹿児島県内が多かった。
 奄美地区を訪れた学校は、高校二十一校(五千三百八人)、中学校六校(千三十四人)。発地別では、神奈川県の十一校が最多で、東京都八校、兵庫県四校、大阪府二校、京都府、静岡県、長崎県が各一校となっている。
 県教育旅行受入対策協議会の今年度事業では、高校の入り込み数が最も多く、近年の航空機利用緩和で中学校の入り込み可能性がある首都圏を対象に熊本や宮崎と連携した誘致活動を展開するほか、九州新幹線の全線開業を控え市場拡大が期待される中国地方に対しても誘致活動を展開する。

曾津高崎中心に野ヤギ49頭確認

 植生の破壊や斜面崩壊などを引き起こしている野生ヤギの生息状況調査が二十四日、瀬戸内町と宇検村の町村境にある曽津高崎を中心とした海岸沿いであり、船上から肉眼や双眼鏡で計四十九頭を確認した。調査を行った奄美哺乳類研究会(阿部優子会長)では奄美大島と瀬戸内町の加計呂麻島などで引き続き生息調査などを行い、結果を駆除に役立てる計画。阿部会長は「海岸で捕獲する労力は大きい。行政は法律を改正してでも銃による駆除を認めてほしい」と話している。
 調査には同会の会員五人が参加。瀬戸内町猟友会の武田英司会長や瀬戸内町役場の職員らも乗船して調査を見守った。一行は古仁屋から貸切船で大島海峡を北上。曽津高崎を回って宇検村屋鈍にいたる海岸沿いの野生ヤギの数や行動、GPS(全地球測位システム)で確認された地点の位置を記録した。
 その結果、曽津高崎の西側近くで十三頭の群れが確認されたのをはじめ、曽津高崎の周辺を中心に計四十九頭を確認。生息が確認された山の斜面は食い荒らされて地肌がむき出しで、土砂崩れを起こしている所が多かった。
 瀬戸内町など奄美大島の五市町村は今年六月と九月に「山羊(ヤギ)の放し飼い防止条例」を施行するとともに野ヤギの駆除を計画している。
 瀬戸内町猟友会の武田会長によると、同町の海岸線沿いは野ヤギの食害で植生が変化したり、斜面が崩壊するなど、被害が顕著。同町猟友会は六月から網を使い、百五十頭を目標に生け捕りを開始する。武田会長は「近年、テッポウユリなどが見られなくなった。誰も野生のヤギを家畜とは思わない。完全駆除を目指すなら有害鳥獣として認定し、イノシシと同じように銃で撃てるようにしてほしい」と話す。
 奄美哺乳類研究会の野ヤギ調査はWWFJ(世界自然保護基金日本委員会)の助成を受け、四月初め、奄美市住用町の山間から皆津崎までの海岸線で初の野ヤギ調査を行い、八十八頭を確認。今回が二回目の調査。引き続き、奄美大島と瀬戸内町の加計呂麻島などで海上と陸上から生息調査を行うとともに捕獲した野ヤギに発信機を着けて行動圏などを調べ、結果を町村の捕獲作戦に生かす計画。

奄美市で今年初の真夏日観測

 ○…今月二十二日に梅雨入りしたばかりの奄美地方だが、二十四日は梅雨明けを思わせるような汗ばむ陽気に恵まれた。奄美市名瀬では午後二時八分、最高気温三〇・八度を観測。入梅から期間を置かずに、今年初の真夏日となった。
 ○…名瀬測候所によると、県本土まで北上した梅雨前線に向かって暖かな南風が吹き込み、奄美地方の気温を押し上げた。「二十五日は前線が南下してくる見込み」(同測候所)と予想しており、好天は長く続かない見通し。天気は再び下り坂となりそうだ。
 ○…梅雨の合間の陽気に誘われるように、海辺には家族連れなどが訪れ、水遊びや海水浴を楽しむ姿が見られた。

5月26日(月)付 

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県知事選まで1カ月

 県知事選挙の告示(六月二十六日)まで残すところ一カ月と迫った。現段階で立候補を表明しているのは、二期目を目指す現職の伊藤祐一郎氏肢齔lだが、共産党県委員会が党や市民団体などで構成する「新しい鹿児島をつくる県民の会」と連携して候補者擁立の作業を進めており、二十六日に候補者を発表する。二〇〇〇年の前々回選挙以来の一騎打ちとなる公算が大きい。
 伊藤氏は、今年二月の県議会で再選出馬を表明。一期目を「おおむね順調に諸改革を進めることができた」と評価した上で、「行財政改革は、国が一段と改革を進める中でいまだ道半ばの状況」とし、「再び県民の支持、支援がいただければ、引き続き県政を担当させていただきたい」と決意を述べた。選挙では、政党の推薦を受けない無所属で戦う考えを示している。
 これに対し共産党は、人工島や国道p号おがみやまバイパス事業の継続、県立福祉施設の廃止・民間委託などを例に「伊藤県政は財政難を理由に県民の暮らし・福祉を削る一方で大企業、大型開発を優先する逆立ちした県政」と指摘し、対立候補を擁立する構え。選挙戦では幅広い支持を得るために、政党色を薄めて候補者は党推薦の無所属で出馬する見込み。
 共産以外の政党は、伊藤氏が「特定政党に推薦を依頼しない」としていることから、目立った動きはない。しかし、伊藤氏の後援会が鹿児島市で四月下旬に開催した政治資金パーティーには、自民党や民主党の県関係国会議員が全員顔をそろえ、県議会からも共産以外の議員が多数参加していた。民主党は、伊藤氏の政党へのスタンスを六月議会の代表質問で確認した上で、最終的な対応を決めたいとしている。
 〇四年の前回選挙は、保守系無所属候補三人と共産公認候補一人が立候補し、保守分裂の激しい選挙戦の末に「県民党」として戦った伊藤氏が初当選を果たした。今回はちまたで「無投票になるのでは」との声も上がるほど静かな滑り出しだったが、対立候補の出現でようやく選挙戦への動きが活発化しそうだ。

奄美市笠利町で「ちゅらさあまみ」

 奄美群島日本復帰五十五周年と奄美大島沖で撃沈された嘉義丸の慰霊を合わせたイベント「ちゅらさあまみ」(ちゅらさあまみ実行委員会、汲艪゚企画主催)が二十五日、奄美市笠利町の農村環境改善センターであった。映画「エラブの海」が上映されたほか、朝崎郁恵さんの島唄コンサート、音楽評論家の湯川れい子さんによる環境講話などがあった。
 「エラブの海」は一九六〇年の奄美群島を舞台に世界初の水中カラー撮影に成功したセミ・ドキュメンタリー映画。沖永良部島のクラゴー(暗川)から水をくみ上げる住民の姿や徳之島の闘牛、追い込み漁、かやぶき屋根の家々が立ち並ぶ風景など、当時の奄美群島の風土や伝統行事など貴重な映像が収められている。
 嘉義丸は太平洋戦争中の一九四三年五月二十六日、神戸から那覇へ向かっていたところを米国の潜水艦の魚雷攻撃で撃沈された貨客船。幼児から老人まで三百二十一人が亡くなった。
 加計呂麻島出身の朝崎さんは十八歳の時に歌った島唄が「エラブの海」に挿入された縁に加え、「十九の春」の原曲とされる鎮魂歌「嘉義丸のうた」を作詞・作曲した朝崎辰恕の娘でもある。
 イベントは佐仁八月踊り保存会などの踊りで開幕。「エラブの海」が上映されると、来場者は約半世紀前の奄美の自然や人々の暮らしぶりなどを興味深そうに鑑賞していた。湯川さんは地球温暖化に歯止めをかけるための生活様式などを提唱。朝崎さんのコンサートは島唄の独唱で始まり「十九の春」や「嘉義丸のうた」なども披露した。
 二十六日は笠利町の用岬で午前十時から嘉義丸の慰霊祭が行われる。

5月27日(火)付 

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市内4高校「再編は不可避」―県教委
 第二回奄美市高等学校振興対策協議会(会長・平田隆義奄美市長)が二十六日、奄美市役所であった。奄美大島でも今後生徒数が減少していくデータが示され、市内四校(大島、奄美、大島工業、大島北)の今後の在り方について意見交換した。出席者からは生徒を島外へ流出させないよう魅力ある学校づくりの必要性などが指摘された。県高校教育課は「このまま市内の四校を維持するのは厳しい。地域の意見を聞きながら再編整備を進めていきたい」とし、再編整備は避けられないとの考えを示した。
 奄美大島内の公立高校五校の入学状況などが説明された。五月一日現在、五校の定員合計二千五百二十人に対し、在籍者数は千九百八十七人で充足率は79%。今後の生徒数は多少増加する年もあるが全体的には漸減傾向にあり、ゼロ歳児が中学を卒業する二〇二三年には〇七年比66・9%まで落ち込むとの数字が示された。
 また、大島高校関連資料として学級数と教職員の配置に関する資料も示された。現在の七学級から六学級になった場合、教員の減少で社会や理科の教科数が減らされることで受験に影響したり、生徒の島外流出に拍車が掛かる恐れも指摘された。
 意見交換では、「学校間で生徒の争奪戦が起きないようにしてほしい」、「生徒が損をしないようにして」などの意見が上がったほか、生徒の島外流出を防ぐために「魅力ある学校づくりをすべき」との意見もあった。
 県側は「ある一定の規模がないと活力が出てこない。全県的にそうだが、三学級以下の学校は再編整備の対象校」などと説明し、一〇年度以降も高校再編整備基本計画に基づいて小規模校の再編整備を進めていくとした。

奄美市笠利町で「嘉義丸」慰霊祭

 太平洋戦争中に奄美大島沖で米軍潜水艦の魚雷攻撃を受け撃沈された貨客船「嘉義丸」の慰霊祭が二十六日、奄美市笠利町の用岬で行われた。同船は鎮魂歌「嘉義丸のうた」で、その存在と最期の様子が知られるようになった“悲運の船”。参列者は、長い間歴史の波間に沈んでいた乗船者の御霊を慰めるとともに、不戦と平和の誓いを新たにした。
 嘉義丸は一九四三年五月二十六日、大阪から鹿児島を経由し、那覇へ向かう途中の魚雷攻撃で沈没、老若男女三百二十一人が犠牲になった。
 その後、歌手・朝崎郁恵さんの父親で、瀬戸内町加計呂麻島の鍼灸(しんきゅう)師だった朝崎辰恕さんが、生存者の体験談を基に「嘉義丸のうた」を作詞・作曲したが、戦局の不利を伝えるとして、当局が歌うことを禁止。戦後も、統治国の米国に対する配慮から禁じられ、忘れ去られていったという。
 しかし、辰恕さんの死去後、七五年にヒットした沖縄民謡「十九の春」のメロディーが、父親の作った曲に酷似していることに気付いた郁恵さんが、生存者への聞き取りなどを経て可能な限り復元、公演で歌い始めたことから、船の撃沈などの史実にも光が当たるようになった。
 慰霊祭は、奄美群島本土復帰五十五周年記念イベント「ちゅらさあまみ」の一環。関係者のほか、前日夜に開かれた朝崎さんのコンサートツアー参加者、地元の関係者らが参列し、開催を地元で支援した花井恒三さんらが、慰霊祭の恒例化やモニュメント建立など風化を防ぐ取り組みを呼び掛けた。
 嘉義丸が沈没したとされる午前十時半に合わせ黙とう。朝崎さんが鎮魂の思いを込め「嘉義丸のうた」を歌い上げる中、沖合を見詰め目頭を押さえる参列者の姿も見られた。
 沈没時、嘉義丸と並走していた貨客船「琉球丸」に乗り込んでいた喜原利彦さん(79)=和泊町喜美留=は「撃沈の事実を周囲に話すことも少なかったが、今まざまざと当時のことを思い出す」と、遠くを見るような目で話し、史実を語り継ぐ大切さを訴えた。

ナカドゥチェスの中学生囲みお別れ会

 米国ナカドゥチェス市から奄美市を訪れていたマクマイケル・ミドルスクールの生徒十二人とのお別れ会が二十五日、同市名瀬の大浜海浜公園であった。ホストファミリーや名瀬地区の中学生、教育関係者など百二十人が参加。心配された雨も午後には上がり、夕日に染まる大浜で参加者らは楽しかった一週間の思い出話に花を咲かせた。
 来賓として参加した平田隆義市長は「泥染め体験や名瀬地区の中学生との交流など日本とナカドゥチェスの異文化交流ができた。これまでたくさんの人が交流し成果があった。これからも継続してほしい」とあいさつした。
 生徒らを受け入れたホストファミリーの紹介では「英語漬けの一週間。もっと勉強しておけばよかった」など苦労話も飛び出すなど、米国の生徒たちと有意義に過ごした一週間の様子を語った。
 名瀬地区の中学生の空手や合唱、演奏などの出し物や奄美看護福祉専門学校生によるエイサー踊りも披露され、会場を盛り上げた。
 マクマイケル校のジョン・クライバン君(14)は「ホストファミリーと花火をして楽しかった。鶏飯がとてもおいしかった」と笑顔で語った。

5月28日(水)付 

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アマミノクロウサギぬいぐるみ「あまくろ」と命名

 環境省奄美自然保護官事務所(奄美野生生物保護センター)と奄美自然体験活動推進協議会は二十七日、アマミノクロウサギ保護の普及啓発活動に活用するために製作した「アマミノクロウサギ着ぐるみ」の命名式を行った。名称は「あまくろ」に決定。名付け親となった大和村立今里小中学校の宮田亜美さん(中学三年)に感謝状などを贈呈した。
 環境保護の一環として着ぐるみを製作。奄美大島五市町村、徳之島三町の児童・生徒を対象に愛称を募集した結果、百九人が応募した。
 命名式は今里小中学校であり、自然保護官事務所の担当者が「クロウサギは奄美のシンボル的な生物。交通事故や犬、ネコに襲われたりして年間に数十匹が死んでいる。島に住んでいる人たちがもっとクロウサギの大切さを知り、親しみやすさをもってもらいたかった」と着ぐるみ製作の意図を説明。宮田さんに感謝状や記念品などを「あまくろ」が手渡した。
 宮田さんは「みんなに分かりやすいように名前を付けた。クロウサギを実際に見たことはないが、もっとクロウサギの事を勉強していきたい」と笑顔で話した。
 命名式では同校非常勤講師の三角奈々枝さんが作詞作曲したクロウサギの歌を児童生徒たちが「あまくろ」と一緒に踊りながら歌う場面もあった。
 「あまくろ」は今後、保護対策のためのイベントなどでマスコットとして利用していく。
奄美市名瀬の「三角浜」でウミガメ産卵
 奄美市名瀬の通称・三角浜で二十七日、ウミガメの産卵が確認された。場所は昭和四十年代の埋め立てで造成された小浜町の護岸の角に出現した、波打ち際百メートルほどの小さな浜。市によると、ウミガメ産卵の調査対象地となっていないこともあって産卵記録は残っていない。卵を見つけて市に通報した市民は「みんなで大事に見守り、無事海に送り返そう」と呼び掛けている。
 見つけたのは一年以上前から浜の清掃を日課としている同市の男性(54)。二十六日朝、散歩中の顔見知りから「浜にウミガメがはったような跡と砂を埋め戻した跡があった」と知らされ、その日のうちに流木を使って産卵場に囲いを作った。二十七日、連絡を受けた市環境対策課は職員を出して砂を三十センチ程度掘り返して卵数個を確認し、保護措置を取った。
 三角浜の生態調査などにも取り組む「奄美の自然を考える会」の田畑満大会長によると、二〇〇六年に上陸情報があったが確認できたのは上陸跡のみ。「身の危険を感じてか、生む環境でなかったためか、産卵せずに海に戻ったのだろう」と話す。
 奄美市名瀬周辺でのウミガメ産卵場としては龍郷町の安木屋場や名瀬小湊などが知られている。県自然保護推進員の奥克樹さん(37)=奄美市名瀬=は「奄美での話ではないが網で囲いなど作ったことで逆に荒らされたという例もあったようだが、三角浜は市街地に近く、いろんな人が訪れる浜。きちんと見守ってくれるよう市民に協力を求めるほうがいいだろう」と話す。
 その上で、さらに「上陸、産卵が続く可能性がある」として浜での花火など火気類の取り扱いの自粛を促した。
 砂の中の卵は二カ月ほどでふ化する。通報した男性は「散歩中の犬を浜に放さないでほしい」とも話し、市民への協力呼び掛けを繰り返した。
宇宿小でハブ教室
 奄美市笠利町の宇宿小学校(徳裕子校長、児童三十七人)で二十七日、ハブ教室があった。児童や保護者、地域の住民など約六十人が参加し、ハブの生態と安全対策を学んだ。校庭でハブ捕獲の実演も行われ、参加者らは真剣な表情で生きたハブを遠巻きに見守った。
 これから活動期に入るハブへの注意を促すとともに、かまれた際の対処法を学ぶことが目的。名瀬保健所の中島義光さんは奄美にいる九種類の蛇について毒性や行動特性について話し、「小さなハブでも毒の強さは同じなので気を付けて」と注意を呼び掛けた。ビデオ視聴ではハブの生態や「草むらに入らない」「夜は懐中電灯を持ち歩く」などハブの咬傷事故の予防策、かまれた場合の対処法について学んだ。
 徳校長は「ハブはかまれると生死にかかわるが奄美の自然の守り神でもある。よく知ることで危険を回避して」と訴えた。
 福元美夏さん(五年)は「小さなハブの怖さを知らなかった。身近にいるかもしれないので気を付けたい」と話した。

5月29日(木)付 

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県議会奄振議連が地元団体代表と意見交換
 奄美関係選挙区選出の四県議でつくる奄美振興議員連盟(金子万寿夫会長)と地元各種団体の代表との意見交換会が二十八日、奄美市のホテルであった。本年度末で期限切れとなる現行奄美群島振興開発特別措置法の延長実現に向けた議連活動の一環。出席者からは計画されている公共事業の促進に加え、大島紬後継者育成支援や熱帯果樹の販売促進支援といった地場産業振興のためのソフト予算の拡充を求める意見などが出された。
 冒頭あいさつで金子会長は「現行奄振法は自立的発展を目的にすえて延長された。さらなる延長には地元の取り組み、延長に向けた意気込み、自立のための具体的な方法が問われる。奄振で整備した社会資本を活用した振興策を乗せていかなければならない」と語った。
 出席者は農林水産、運輸、観光、建設、製造など業界団体の代表三十五人。意見交換では、それぞれ抱える課題を上げて、必要な対策や支援策を提示した。具体的には奄美市名瀬の臨港道路の延伸整備の促進、名瀬測候所と一部廃止計画のある灯台の存続、畜産基盤総合整備事業の再導入、奄美群島の世界自然遺産登録に向けた地元取り組みの促進など。
 自然遺産登録関連で、観光客の入り込み増をにらんで既存施設の改修も対象にした補助制度の導入を求める意見があった。このほか、医師不足対策の必要性を指摘する意見もあった。
 ソフト予算の拡充を求める意見に対し、金子会長は「奄振法の仕組みの中での拡充は厳しい。奄美の振興という観点で、政策的な各省庁事業を取り込んでいく方法を研究するべきだと思う。自立のための産業振興という側面では奄振基金の役割は高まっていく」などと答えた。
07年市町村別犯罪で奄美市がワースト3
 県警本部はこのほど、二〇〇七年の市町村別犯罪発生実態をまとめた。県全体の刑法犯認知件数は一万三千六百二十五件で、前年と比べ六十件の増。認知件数を一万人当たりに換算した市町村別犯罪率は、加治木町が最も高く、次いで鹿児島市、奄美市の順だった。不審者による子供への「声かけ・つきまとい」の認知件数は県全体で百七十七件(前年比三十五件減)で、鹿児島市(四十五件)、薩摩川内市(二十一件)、奄美市(十件)の順で多かった。
 刑法犯の犯罪発生率ワースト5は、加治木町(犯罪率108・3)、鹿児島市(同104・1)、奄美市(同101・2)、姶良町(同93・8)、霧島市(同84・1)で、奄美市は前年より1・9ポイント上昇している。県全体の犯罪率は78・7で前年から0・9ポイント高くなっている。
 刑法犯のうち最も多いのは窃盗の一万九百五十六件で、全刑法犯の約80%を占める。窃盗の市町村別犯罪率は、高い方から加治木町、鹿児島市、姶良町、奄美市、東串良町の順。このうち離島ではオートバイ盗の犯罪率が高く、ワースト5には徳之島町や宇検村、奄美市が入っている。
 奄美での「声かけ・つきまとい」認知件数は、奄美市の十件のほか、天城町で四件、喜界町、知名町で各三件、伊仙町、龍郷町で各二件、徳之島町、瀬戸内町、与論町で各一件報告されている。
チャレンジデーに奄美から3地区参加
 全国一斉の住民総参加型スポーツイベント「チャレンジデー2008」(笹川スポーツ財団主催)が二十八日、百九カ所(二十三市二十八町六村五十二地域)であり、さまざまな催しを繰り広げた。人口規模がほぼ同じ自治体や地域同士で午前零時から午後九時までの間に十五分以上継続して運動やスポーツを行った住民の参加率を競うユニークなイベント。奄美からは和泊町、瀬戸内町古仁屋地区、奄美市名瀬地区が参加した。
 ◇奄美市名瀬地区
 初めて参加した奄美市名瀬地区では午前九時半から始まったストレッチ体操を皮切りにenjoyバドミントン、水中ウオーキング、ちびっ子陸上教室など七つのイベント(全国共通イベントを除く)が行われた。
 名瀬運動公園内の総合体育館で開かれた初心者パワーヨガ教室には女性十四人が参加し、講師の増隆乃さんの動きに合わせてヨガの世界を体験していた。主催者のASA奄美スポーツアカデミーのスタッフが忙しそうに動き回っていた。
 対戦相手は大阪市平野区平野地区。
 ◇瀬戸内町
 三年連続参加の瀬戸内町古仁屋地区では午前九時から始まったグラウンドゴルフ大会を皮切りにいきいき健康体操教室、ピンポン教室など十六メニューを繰り広げた。
 今回の対戦相手は福岡県みやこ町犀川地区。事務局の町教委職員は「各スポーツ連盟メンバーが協力し、島唄・島踊り健康づくり体操は、瀬戸内ケーブルテレビで放送された。町民には自宅でもできる取り組み、各学校には独自の取り組みをしてもらうようにお願いした」と意気込んでいた。
 ◇和泊町
 午前六時半の集落対抗ラジオ体操から始まった。五年連続の参加となる同町の戦績は一勝三敗。今年は必勝を期して「タラソおきのえらぶ」のトレーニング場開放やグラウンドゴルフ教室など八つのメニューを実施した。
 対戦相手は静岡県芝川町と岩手県葛巻町。町民体育館での幼児一斉体操には約百八十人が参加した。

5月30日(金)付 

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奄美交通が6月中旬にバス事業を道の島交通へ譲渡

 奄美大島でバス事業を展開している岩崎グループ傘下の奄美交通(奄美市、西村将男社長)から、地元の道の島交通(同、岩崎菊美社長)への事業譲渡のネックとなっていた労使間の合意が二十九日までに図られた。事業譲渡の認可条件となる奄美交通従業員の雇用同意書が、近く奄美交通から九州運輸局に提出される見込み。六月上旬の同局認可を経て、中旬ごろには正式に事業が譲渡される見通しだ。
 両社は奄美市内を中心とするバス路線の競合で、ともに経営が悪化していたため、昨年秋ごろから事業の一本化について協議を進めてきた。
 今年三月十一日には、奄美交通の従業員の雇用確保などを条件に譲渡契約を締結。同二十五日には九州運輸局鹿児島運輸支局に譲渡申請を共同提出しており、五月中の一本化を目指していた。
 ところが、路線規模など事業の譲渡内容が大きい上、従業員の処遇などをめぐって、奄美交通と組合が対立。同局から認可を得るためには、譲渡側の奄美交通の従業員の同意が法的に義務付けられる。このため、当初の予定よりも譲渡が大幅にずれ込んだ。
 同社の従業員で組織する私鉄鹿児島交通労組大島支部の徳義光支部長によると、組合から会社に提出された要求書は、退職金支給の在り方など六項目。徳支部長は「労使交渉の結果、最大の懸案事項だった退職金の支給について組合の要求に応じたことを評価し、合意に至った」と説明した。
 今後は従業員の個人同意取得など、所定の手続きを経て事業が譲渡される見通しだ。
道の島交通に譲渡されるのは、バス路線百二十キロと車両六十五台(乗り合い五十五台、貸し切り十台)。路線については、重複している区間もあり、効率化のため譲渡後に四十七系統以下に再編される。奄美交通の従業員は六十四人だが、鹿児島交通への異動や退職希望者が今後出て来る可能性もあり、道の島交通での雇用者数は未定だという。
 道の島交通の岩崎勇登専務は、事業譲渡へのめどが立ったことから「当面は路線の安定確保を目指す。組織の体力をつけ、利用者へのサービス向上を図りたい」と、地域住民の利便性確保へ努めていく姿勢を示した。

奄美大島観光物産協会の新会長に越間多輝鐘氏

 奄美大島観光物産協会(伊集院聰志会長、百七十七会員)の総会が二十九日、奄美市内のホテルであり、二〇〇八年度事業計画などを承認。役員改選があり、越間多輝鐘氏を新会長に選任した。会員からは観光地などの清掃の徹底や、紬製品の日常的な着用で大島紬を地元から盛り上げてほしいといった意見や要望が上がった。
 伊集院会長が「奄美の従来の基幹産業が衰退する中、観光が大きく展開されようとしている。奄美群島の世界自然遺産登録に向けた協議会が発足したことは、これからの観光産業にとって大きな弾みになる」などと開会あいさつした。
 〇八年度事業として観光部会は大都市圏などでの観光客誘致キャンペーンや大型観光船の誘致活動などのほか、海での水泳大会や自転車大会など各種スポーツイベントの開催も予定している。紬特産部会は各地での物産展開催や物産品業者研修事業の実施など、行政部会はしまコンシェルジェの育成や奄美検定の実施などに取り組む。
 質疑応答では、観光客を連れて潮干狩りなどを楽しむ際に資源保護を主張する漁協と、あつれきが生じることがあるのでどうにかしてほしいとの意見もあった。
 会長に選任された越間氏は「微力ながら奄美大島の将来のために皆さんの力を借りながら尽力したい」などと就任あいさつした。

「ふるさと納税」6月から募集活動

 県と県内四十六市町村は二十九日、今年度からスタートした「ふるさと納税」に対応する組織として「かごしま応援寄付金募集推進協議会」を立ち上げた。県外在住の出身者らを対象に六月から寄付金の募集活動を本格化させる。協議会設立総会では、窓口を一本化し、集めた寄付金は県四割、市町村六割の割合で分配することなどを承認した。寄付金募集に関する人件費や事務費は県が負担。県は東京と大阪の事務所にそれぞれ五人の専従班を新たに配置し、積極的に募集活動を展開する。
ふるさと納税制度では、生まれ故郷など希望する自治体に五千円以上の寄付をすると、個人住民税などが控除される。鹿児島県では、集まった寄付金をいったん県の窓口を通し、寄付をした人が寄付先として特定の市町村を指定している場合は、その自治体に六割を分配し、県が四割を受け取る。市町村を特定していない場合は、市町村分の六割のうち、四分の一を全市町村で均等割し、残る四分の三は人口割で分配する。
 特定の市町村だけに寄付を希望する人がいた場合は、その市町村が寄付金全額を受け入れることも可能だが、その場合は市町村が税額控除などの手続きに必要な証明書発行などの事務手続きを行うことになる。
 協議会では、市町村が出身者などの情報を提供し、県は専従班設置のほか、パンフレットの作成や申込書の受け付け、寄付金受領証明書発行などの事務手続き行う。県内での混乱を避けるため、県内在住者への募集は行わないことも協議会で確認した。
 協議会会長を務める伊藤祐一郎知事は「ふるさと納税は、制度が極めて複雑多様なため、県と市町村が一定の秩序をもって動く方が効率的で、寄付する人にも受け止めやすいという観点からこの組織を立ち上げた。県と市町村が力を合わせ、東京、大阪を中心に県外に(寄付金を)取りに行く制度として運営したい」とあいさつした。
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