January                    

■若水汲み 知名町瀬利覚集落に伝わる伝統行事。元日一番鶏と同時に起きて、行きつけのホー(川)で顔を洗い、手を清め、若水汲みをすると黄金をつかむ幸運に恵まれるとの言い伝えがある。寝ている水は霊力発揮が十分でないため、一番水を汲む住民はひしゃくで2、3回水をかき混ぜて汲む。

■ナンカンジョセ 七草行事。数え年7つの子が親と親類宅を回りナンカンジョセ(ななくさがゆ)をもらい、共に子供の成長を祈る。

■ヒカンザクラの開花  サクラの一種。沖縄、台湾、中国南部に自生。1月中旬から2月ごろ、濃紅色の花が咲く。奄美大島では龍郷町長雲峠にある奄美自然観察の森で1月中ごろには開花する。






■沖永良部島の墓正月  「16日(じゅるくんち)正月」 大みそかに祖先の霊を各家庭に迎え、正月を共に過ごして16日に墓へ送る。墓には洗い米やお菓子を備える。

■世之主神社新年大祭典 沖永良部島を統治した世の主を祭る知名町下城の世之主神社で行われる祭りで五穀豊穣、家内安全を祈る。1927年12月に神社を建立。ニュウマ(神社敷地内)にイビと呼ばれる小屋があり、雨ざらしにするとたたりがあると恐れられていたウヮマ石という三つの石を保管。これをご神体として祭った。翌年1月13日に初の祭典を催し、神月といわれる1、5、9月の13日を祭典の日に定め式典を行っていたが、現在では年1回、1月第2日曜日に大祭典を行っている。なお、和泊町内城の世之主神社は居城跡、下城の神社は誕生地といわれている。




■ナリムチ
 小正月の前日、ブブ木(リュウキュウエノキ)に色とりどりのもちを飾り、神棚などに供え家内安全、五穀豊穣を祈る。このもちのようにお金がたくさん成りますようにという意味からナリムチとなったといわれている。


    February

●タンカン出荷解禁 奄美果樹のエース。JAが銘柄確立に向けて早出し防止に2月1日以降の出荷を決めた。奄美タンカンは群島で栽培面積が300ヘクタール台に達し、県下一の産地となっている。近年、カンキツグリーニング病対策が課題となっている。

●スモモの開花 中旬に純白のスモモの花が咲き始める。収穫期は5―6月。主産地は大和村のほか奄美市名瀬の一部。




   March

●オオシマザクラ開花 バラ科。純白の花をつけ、出芽(葉)と同時に咲くのが特徴。奄美市名瀬の高千穂神社境内のサクラは1935年に同神社が県社になった記念に本土から寄贈された。宇検村の田検の山林には樹齢100年余りといわれる大木がある。



●アマミセイシカ満開
 ツツジ科。寒波の去った山奥で白や淡いピンクの花びらが春本番を告げる。奄美市住用町や宇検村の山奥に咲く幻の花といわれ、旧住用村の村花。

●ソメイヨシノ開花 本土では一般的なサクラだが、奄美では奄美市営斎場内や湯湾岳入り口など限られた所にしかない。3月末ぐらいに咲く。

●ヤツガシラ飛来 春の訪れを告げる旅鳥。世界に1科1種の珍鳥。頭上の冠羽(かんう)と翼のしま模様がトレードマーク。県内では春、秋の渡り期に見られる。



●黄砂飛来
 中国大陸の砂漠の砂が強風で舞い上がり、偏西風に乗って日本まで飛来してくる現象。春先に見られることから「春の使者」とも呼ばれている。


   April

●田植え 田園風景が広がる龍郷町秋名集落は奄美で唯一、米を作っている。初旬、天気のいい休日に親類総出で田植えを行う姿が見られる。徳之島町手々集落では「山ぬ里主ぬ 泉田ぐぁ好ぬでぃ 出口や固く ヨハレ 生りなびきヨー(山の里主は泉田を作って そして水の出口のところは苗をぎっしり植える そうすれば豊作につながるのです)」と昔ながらの田植え歌を歌い、植え付けを行う田植え祭りが今も続いている。



●サングワツサンチ
 旧暦3月3日に女の子の節句として海で遊ぶ風習。奄美市名瀬の海開きはこの日行われ、初めて節句を迎えるゼロ歳児の保護者がわが子を海水につけ健やかな成長を願う「初浜下れ」の儀式も行われる。
●イシカワガエル産卵期 「日本で一番美しい」と言われ、県指定天然記念物。中旬に奄美大島の山中では深夜、「キョー、キョー」と雌を呼ぶ鳴き声が響く。

  
●リュウキュウアユそ上(下旬―5月上旬) 奄美市住用町の川内川や役勝川、宇検村の河内川など奄美大島の5河川に生息。ピーク時(1992―94年)に約3万匹いたが、04年の調査では約9300匹とピーク時の3分の1にまで減少している。
●アマサギ飛来 全長50aほどで熱帯地方の鳥。本土では夏鳥として飛来するが、奄美では梅雨前に見られる。コウノトリ目サギ科。




●旬のコサンダケ 春の山菜を代表するコサンダケ(タケノコ)が下旬に収穫時期を迎える。あくがなく味がよく、豚肉やツワブキ、切り干しとともに煮付ける「シマヤセッ(島野菜)」をはじめ、みそ汁やみそあえの具としても重宝される。


●ヒメタツナミソウ開花
 喜界島の固有植物で4月中旬から5月上旬にかけてかれんな白い花を咲かせる。絶滅危ぐ種で2001年に町の天然記念物に指定された。島内で3カ所の自生地が確認されている。