「島つくり」老若男女が討議 沖永良部シンポジウム

島内外の老若男女がテーブルを囲み、豊かな島づくりに向け、それぞれのテーマで討議した分科会=1日、知名町のフローラル館

島内外の老若男女がテーブルを囲み、豊かな島づくりに向け、それぞれのテーマで討議した分科会=1日、知名町のフローラル館

 第9回沖永良部シンポジウム(酔庵塾、同実行委員会主催)は1日、知名町のフローラル館であった。「ローカルが主役の時代を迎えて~子や孫が大人になった時にも笑顔あふれる美しい島つくり」がテーマ。㈱日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介氏(53)らの基調講演と、島内外から集まった老若男女による分科会があり、沖永良部をより豊かにするための方策を考えた。

 

 藻谷氏はベストセラーとなった「里山資本主義」の著者。講演では東京と沖永良部島(あるいは鹿児島県)を、近年の出生率や失業率、世代ごとの人口増減など具体的な数字を示して比較。その上で「子どもを産み育てやすい幸せな島から自分たちの子をどんどん(都会へ)追放している。(それでは良くないと)そろそろ気付いた方がいい」などと、出生率の高い地方から、低い東京へ若い世代が流れている現状に警鐘を鳴らした。

 

 藻谷氏は「『東京は栄え、地方は衰退している』とイメージだけで判断している人が多過ぎる。常に事実を数字で確認しないと間違える」とも指摘した。

 

 午後は▽食▽エネルギー▽教育・子ども―などのテーマに沿った分科会を実施。食の分科会の発表者は「食の自足の観点では、島では作物を作り外に出す意識は高いが、島内の需要に応えるという意識は欠けている」と分科会で出された課題も提起。藻谷氏は「日頃から地元で食べているものを極力、地元産のものに切り替えようという『地消地産』の意識が大切」などと助言した。

 

 沖永良部シンポジウムは地球環境の変化や人口減少社会への対応策とともに、持続可能な島の将来像とその実現に向けて継続論議している。

基調講演する藻谷浩介氏=1日、知名町のフローラル館

基調講演する藻谷浩介氏=1日、知名町のフローラル館