「生きる尊さ伝えたい」 白血病克服した深美陽市さん 聖火ランナー

沿道の家族に笑顔を見せる深美さん=27日、奄美市名瀬

沿道の家族に笑顔を見せる深美さん=27日、奄美市名瀬

 27日に鹿児島県奄美市であった東京五輪の聖火リレーで、鹿屋市立大姶良小学校教諭の深美陽市さん(37)は、第11走者として矢之脇交差点付近を走った。深美さんは10代で白血病を発症、日本骨髄バンクを通じてドナーから骨髄移植を受け、病を克服して小学校教諭になるという夢をかなえた。昨年まで徳之島町立神之嶺小学校に勤務。自身の経験から、「走る姿を通して、その日その時を一生懸命に生きる大切さを子どもたちに伝えたい。また、奄美でドナー登録が増えるきっかけになれば」と語った。

 

 深美さんは18歳の高校3年生だった2002年冬、急性骨髄性白血病と診断された。幸いにも翌年ドナーが見つかり、骨髄移植手術を受けて回復。鹿児島大学教育学部を卒業して2016年に神之嶺小学校に赴任した。

 

 5年間の徳之島生活で児童らに伝えたのは「今を大切に生きる」ということ。「この先何があるのかは誰にも分からない。今できることを一つ一つ頑張ってほしい」。トライアスロンやマラソン、サイクリングと県内のスポーツ大会にも多数出場し、「生きることの尊さ」を示してきた。

 

 聖火リレーには鹿屋市から両親と妻、6歳と2歳の息子2人も応援に駆け付け、沿道の観客と共に深美さんを見守った。走り終え、「温かい応援をもらい楽しく走ることができた。子どもの記憶に残ってくれればうれしい」と笑顔。長男の陽仁君は「ユニホーム姿がかっこよかった。学校の友達にもお父さんすごかったよって言いたい」と話していた。