あまみならでは学舎が開講 初回は原口泉氏が講演 県立奄美図書館

NHK大河ドラマ「西郷どん」を語る原口教授=26日、奄美市名瀬の県立奄美図書館

NHK大河ドラマ「西郷どん」を語る原口教授=26日、奄美市名瀬の県立奄美図書館

 県立奄美図書館(奄美市名瀬)で26日、2018年度生涯学習講座「あまみならでは学舎」が開講した。初回は志學館大学の原口泉教授が「大河ドラマ『西郷どん』奄美編の舞台裏」を演題にドラマへの思いやストーリー展開、史実との相違などについて語った。当初用意した80席に対し、ドラマファンら約200人が詰め掛け、熱心に耳を傾けた。

 

 原口教授は現在、鹿児島県立図書館長や鹿児島大学名誉教授などを務める。NHK大河ドラマ「西郷どん」では時代考証を担う。

 

 原口教授は「『西郷どん』は歴史ドキュメンタリーではなくてヒューマンドラマ。ドラマを見た子どもたちが政治家になって世の中をよくしたいなどと思ってほしい」と話し、史実を基によりドラマチックに物語を作り上げていると説明した。

 

 愛加那が先頭に立って代官所に押し入るシーンについて、「徳之島で起きた犬田布騒動が頭にあった。当時の奄美の状況を伝えるために史実にはないが物語に取り入れた」などと展開。「愛加那の名前は機織りの神様の愛染明王からきているのではないか。『ありかな』がもともとという説もある」と続け、徳之島で過ごす西郷に会いに行った愛加那が現在の徳之島町山から天城町岡前まで歩いた道を「愛加那ロードにしては」と提案した。

 

 薩摩藩当主の島津久光が西郷はじめ多くの政治犯などに切腹を命じず奄美諸島などの離島に遠島させたことに触れ、「このことが奄美の人材教育につながったのではないか」と持論も展開した。

 

 受講した大島高校3年の濱田優花さん(17)と白久悠可さん(17)は「ドラマではとぅま(愛加那)が好き。ドラマが事実と違うところがあると聞いて驚いた」と話した。

 

 講座は来年1月まで全8回を予定。自然、文化関係などの専門家などを講師に迎える。受講は無料。次回は6月9日、龍郷町の泉農園の泉祐次郎代表が農業について講話する。