ごみ処理不能の状況続く喜界島

②	一般ごみやトタンなどの災害ごみが山積みとなっている粗大ごみ置き場=12日、喜界町湾

② 一般ごみやトタンなどの災害ごみが山積みとなっている粗大ごみ置き場=12日、喜界町湾

 奄美群島への台風24号襲来から2週間近くたった12日、喜界町では被災したクリーンセンターがいまだ稼働できず、ごみを処理できない状態が続いている。暴風で飛ばされた屋根が資材不足などで修理されず、そのままの状態となっている光景が島内各所で見られる。農家は折れたサトウキビや全壊した牛舎に頭を抱えている。

 

 クリーンセンターは台風24号が接近、通過した9月30日に建物の外壁や制御室のある部屋の天井などが落ちた。町住民課は「12日に業者が制御室などの点検を始めた。焼却炉などが正常に動くかどうかなどを調べ、17日までには今後の対応を決めたい」と説明した。

 

 被災した影響で、センターへのごみの持ち込みは停止し、センターから約500㍍離れた粗大ごみ置き場に一般ごみも災害ごみも一緒に仮置きしている。この問題について、町住民課は「1日3~5㌧のごみが持ち込まれている。稼働開始まで長引く場合は、島外に持ち出して処理することを検討せざるを得ない」と話した。

 

 粗大ごみ置き場にごみを運んできた木村豊一さん(62)=志戸桶=は「台風で屋根を飛ばされた。自分で修理しているが、資材が足りずに困っている」と諦め顔で話した。

 

台風24号の暴風で全壊した牛舎=12日、喜界町湾

台風24号の暴風で全壊した牛舎=12日、喜界町湾

 農産物への影響も深刻だ。町農業振興課によると、減収率はサトウキビが10%、マンゴーが13・5%に上る見通し。このほか、牛舎35件、ビニールハウス31件で全壊などの被害が発生した。

 

 島内最大の470頭の牛を飼育している㈱ヤマサン牧場=湾=は牛舎2棟が全半壊した。米田光弘牧場長(44)は「全壊した棟には母牛50頭を入れていた。牛に負傷はなかったが、牛舎を修理するのに資材も人手も足りない」と頭を抱えた。

 

 漁業は24、25号と相次ぐ台風襲来で漁に出られない日が続いた。喜界島漁協の青山洋平参事(38)は「連続台風で2週間も出漁できなかった。1隻が沈没、2隻が高潮で岸壁に乗り上げる被害も出た。サワラ漁の時期だが、燃料代も高く漁師にはとてもきつい」とうなだれた。

 

 宿泊施設にはキャンセルが相次いだ。喜界第一ホテルの岩切進一郎支配人(64)は「24号と25号で延べ106人のキャンセルが出た。自然が相手で仕方のないことだが、小さな島でこの数のキャンセルは経済的に影響が大きい」と残念そうに語った。