しまバス、奄美市に財政支援を要望

新型コロナウイルスの影響による利用客減少などで厳しい運営が迫られる中、対応策を発表したしまバス

新型コロナウイルスの影響による利用客減少などで厳しい運営が迫られる中、対応策を発表したしまバス

 奄美大島で路線バスを運行する「しまバス」(本社・奄美市名瀬、岩崎勇登代表取締役)は28日、新型コロナウイルスの影響で深刻な経営状況に陥っている社の維持、路線バス事業の存続を図るため、5月から路線バスの平日減便と社員の給与・賞与カットを行うと発表した。併せて奄美市に財政的な支援を求める要望書も提出した。

 

 同社によると、全国的な新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や航空便の減便などが影響し、利用客が減少(1日当たり約10万円減)。貸し切りバスについてはツアー、クルーズ船寄港、学校行事などがなくなったことで、約5600万円(23日現在)の減収となっている。6月以降の予約も今後キャンセルが増える見込み。

 

 今期(2019年10月~20年9月)は路線バス(廃止代替バス)の補助金収入を含めても最終収益がマイナス3千万円超となるのは確実で、「創業以来、最も深刻な経営状況に陥っている」とした。

 

 当面の対応策として、全社員を対象に5~9月の給与を最大50%カットし、夏季賞与の削減と合わせて人件費を約1千万円削減する。平日の減便については、土日祝日の運行ダイヤを基本にし、最低限必要な朝、夕の便を加える新たなダイヤを新設。新ダイヤの運行期間は運輸局への申請届け出完了後の5月中旬から当分の間とし、乗務員の時間外手当や車両運行経費などの削減を図る考えだ。

 

 勝村克彦社長代理(49)は「自社で身を切る努力をしても赤字が残るのは確実。財政的な支援が得られない場合、島民の生活の足である路線バスを継続するため、利用客の少ない系統については今年中の廃止を検討せざるを得ない」と述べた。

 

 要望書を受け取った奄美市商工観光部商工情報課は「重要な地域公共交通であり、要望について今後内部で検討したい」としている。