アシャゲがあずまやに 宇検村阿室集落 観光交流の拠点へ整備

交流拠点として再建されたアシャゲ=29日、宇検村阿室

交流拠点として再建されたアシャゲ=29日、宇検村阿室

 宇検村阿室集落に残っていた、ノロが祭事を行う神聖な建物「アシャゲ」が、老朽化とノロの後継者不足のため解体され、このほど観光交流拠点のあずまやとして再建された。29日、落成式があり、元山公知村長や住民が集い、完成を祝った。

 

 阿室集落は、数年前までノロによる伝統行事「シバサシ」などが残っていた地域。ところがノロの高齢化と後継者不足で、最近ではノロの祭事は行われなくなっている。アシャゲは現在、隣接する土俵周りで行われる豊年祭や八月踊りの際に、参加者が休憩する憩いの場となっている。

 

 かつてのアシャゲは1958年建築。天井の古い木のはりは村内に残っていたアシャゲの中では最も古かった。柱と床は鉄筋コンクリート製だったが、ひび割れし、さびた鉄筋がむき出しになってきたことから、集落が村に建て替えを要望していた。

 

 村が、県の地域振興推進整備事業の補助などを受けて約1400万円かけ再建。床から天井まですべて鉄筋コンクリート製で、10本あった柱は4本にした。東、北、西側には腰掛けることができるベンチもつくられ、「奄美世界自然遺産トレイル」コースの参加者の休憩場所などにも利用される予定。

 

 落成式では集落の人々が神事を行い、場を清めた。田畑成康区長(62)は「集落の人にとって、ここはやはり心の中で神聖なアシャゲ。今後50年、100年先も阿室集落を見守ってもらいたい」と話した。

古い木のはりから鉄筋コンクリートへと生まれ変わった天井部分=29日、宇検村阿室

古い木のはりから鉄筋コンクリートへと生まれ変わった天井部分=29日、宇検村阿室