アプリ活用の配車サービス  与論町

12日から与論町内でアプリを活用した配車サービスの本格運用を始めるAzitの須藤取締役(右)と、地元ドライバーの本園さん=11日、同町

12日から与論町内でアプリを活用した配車サービスの本格運用を始めるAzitの須藤取締役(右)と、地元ドライバーの本園さん=11日、同町

  【沖永良部総局】スマートフォンなどのアプリを開発、運営する㈱Azit(あじっと)(東京都、吉兼周優代表取締役)は12日、同社アプリ「CREW」を活用し、与論島内の観光客らが住民の自家用車で目的地まで移動できるようにする配車サービスの本格運用を始める。11日、同社社員や地元の関係者らが町内で運用開始を祝うセレモニーを開いた。

 

 同アプリを起動して出発地と目的地を設定すると、事前登録している近くの住民ドライバーとマッチングし、自家用車で目的地まで送ってもらう仕組み。

 

 道路運送法は「白タク行為」を原則禁止しているが、国土交通省は昨年、「自発的に謝礼が支払われた場合は有償とはみなされない」と通達。同社サービスで利用者は実費とシステム利用料を払うが、ドライバーへの謝礼の支払いは任意となる。

 

 昨年8月に島内で実証実験を行い、一定の需要を確認。サービスの導入に当たり、同社とヨロン島観光協会、バス・タクシーの運営会社との事前合意も交わされた。

 

 セレモニーは同町の砂美地来館であり、同社の須藤信一朗取締役とヨロン島観光協会の永井新孝会長がテープカット。「クルーパートナー」と呼ばれるアプリに登録した地元ドライバー3人による座談会もあった。

 

 須藤取締役は「今ある公共交通だけではまかなえない部分を地元の人の力を借りながら、観光客らの移動をサポートしていければ。既存の交通事業者と補完し合うような関係で運営していきたい」などと話した。

 

 座談会で、宿泊施設を営む本園秀幸さん(45)は「朝日を見に行きたいが早朝は移動手段がない」といった観光客の声を紹介し、「この(サービスの)話を聞いてこれだと思った」とドライバー登録した理由を語った。

 

 与論島内の登録ドライバーは現在9人。サービス期間はバス、タクシーなど島内の既存の交通機関が、移動需要に対して不足しがちな観光ハイシーズンの10月末まで。時間帯は原則午前5時から同8時までの間。