アリモドキゾウムシ根絶事業 喜界島

アリモドキゾウムシの不妊虫を放飼する関係者=4月25日、喜界町上嘉鉄

アリモドキゾウムシの不妊虫を放飼する関係者=4月25日、喜界町上嘉鉄

アリモドキゾウムシ

アリモドキゾウムシ

  国の助成を受け県が喜界島をモデルに実施しているアリモドキゾウムシ根絶事業は、2019年度も島全体を対象とした一斉防除を継続する。不妊虫放飼を1週間に100万匹に増やすほか、誘殺剤の散布を実施する。早期根絶に向け、町と住民の協力も得ながら寄主植物の除去も進めていく。

 

 アリモドキゾウムシはイモ類を食害する特殊病害虫で、奄美群島や沖縄県、トカラ列島などに生息する。サツマイモやノアサガオ、グンバイヒルガオなどに奇主し、食害を受けたイモ類からは異臭と苦味が発生する。植物防疫法で生息域からサツマイモなどの持ち出しが禁止されている。

 

 根絶に向けては1988年、技術確立事業がスタート。上嘉鉄地区での実証事業を経て、2001年から島西部で①放射線を照射した不妊虫の大量放飼②誘殺板散布③奇主植物の除去―を柱とする根絶事業を進めてきた。

 

 先行して事業を進めてきた島西部では生息密度が低下したが、未防除区域からの侵入が懸念される状況にある。このことから18年度からは島全体の生息密度の低下を図り、根絶へとつなげていく全島一斉防除に方針転換している。

 

 具体的には、19年度も生息密度が低下している同島西部の約1800㌶に不妊虫を放飼。虫の数を1週間に65万匹から100万匹に拡大する。残りの約4千㌶では誘殺剤による雄除去と奇主植物の除去作業を実施してまず生息密度の低下を図り、不妊虫放飼へと進む方針。誘殺剤は粒剤を使用する。

 

 県は18年度から喜界事務所に防除専任の職員1人を配置しており、引き続き町と連携して不妊虫の放飼や誘殺剤の散布、生息状況調査などを実施していく。