クルーズ船誘致、注文相次ぐ 住民「秘密裏に進めないで」 瀬戸内町町政懇談会

瀬戸内町の西方地区を皮切りに始まったクルーズ船寄港地誘致計画を中心とした町政懇談会=16日、管鈍集落公民館

瀬戸内町の西方地区を皮切りに始まったクルーズ船寄港地誘致計画を中心とした町政懇談会=16日、管鈍集落公民館

 瀬戸内町の町政懇談会は16日、同町管鈍集落公民館を皮切りに始まった。町民ら約40人が参加し、町が同町西古見・池堂地区に計画しているクルーズ船寄港地誘致について意見交換。参加者は具体的な計画内容や町への誘致支援を求める要望書提出の経緯などを質問。町は全町民への説明、同意がないまま要望書を提出したことをわび、計画が原点に戻ったことを強調した上で、「われわれが正確な情報を持ち合わせていないことが、皆さんが不安に思う一番の原因だと思う。情報を得るために、まずは県、国との協議の場に上がらせていただきたい」と理解を求めた。

 

 懇談会は西古見、管鈍、花天の3集落住民を対象に開催。初回とあってか3集落外の町民や町外からの参加もあった。町側からは鎌田愛人町長、奥田耕三副町長、眞地浩明企画課長らが出席した。

 

 鎌田町長が町の課題や2018年度以降の主要政策を説明した後、眞地課長がクルーズ船寄港地誘致について国の計画や町の将来構想、懸念材料について解説した。

 

 国の計画と連動した町の将来構想については▽西古見、管鈍、古志の廃校を利活用した企業誘致や大学・専門学校との連携による古仁屋高校の振興▽医療機関開設による宇検村も含めた無医地区の解消―などを挙げた。

 

 ▽自然、生活環境が守られるのか▽生業に関わる漁場が失われる▽治安の悪化―などの懸念材料については「県を通じて国に、メリットの精査と懸念される内容についての対策を確認していきたい」とした。

 

 参加者からは「1集落だけの問題ではない。町民に説明もなく、県に要望書を提出する順番がおかしい」「クルーズ船誘致の問題は龍郷町でもあったが、問題は世界中のクルーズ船基地の問題が解消されていないこと。その問題を調べて回答していただきたい」といった意見や、「県への要望書は今どういう状態なのか」「国と協議の場に上がる前には町民に知らせてもらえるのか」などの質問があった。

 

 質問に対し、町側は「要望書は経済2団体が要望を取り下げたことで効力をなしていない」「懇談会を通して、まずは住民に現在の状況を説明した上で検討し、その内容をお知らせする。秘密裏に進めることはない」などと回答した。

 

 町政懇談会は町民の意見、要望に耳を傾け、町政運営に生かそうと2年ぶりの開催。同日は久慈、古志両集落住民を対象に久慈集落公民館でも開いた。今後は17日から5月30日まで、校区や地区ごに20カ所で開催する予定。