コロナ禍、初の避難所運営 与論町

マニュアルに沿って、世帯ごとに十分な距離がとられた与論町の避難所=1日、与論町の砂美地来館

マニュアルに沿って、世帯ごとに十分な距離がとられた与論町の避難所=1日、与論町の砂美地来館

 非常に強い台風9号の接近に伴い、与論町は8月31日夕から9月1日にかけて町内2カ所に避難所を開設した。7月に新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、住民の感染症への警戒も高まる中、町が先月策定した感染症対策も踏まえた新たなマニュアルに基づいた避難所運営が行われた。

 

 砂美地来館と町地域福祉センター(福祉避難所)の2カ所に計28世帯52人が自主避難し、1日午後2時までに全員が帰宅した。

 

 避難所では、避難者や町職員のマスク着用や手指の小まめな消毒など基本的対策に加え、町職員が避難者への検温や事前に住民へ配布していた体調把握のための問診票の回収を実施。また、密接を避けるため、従来よりも十分な距離を空けて世帯ごとにスペースを確保した。

 

 生後1カ月の乳児ら3人の子どもがいる同町麦屋の男性(33)は、家族5人と別居の母の計6人で8月31日夜から砂美地来館に避難。男性は「2年前の台風の時は家の屋根の軒先が壊れた。小さい子もいるので万一に備えて避難したが、心配していたほど風が強くなくてよかった。検温など(感染症対策が)しっかりしていて、その点は安心だった」と語った。

 

 町総務企画課の沖島範幸課長は「事前にそれぞれの避難所でマニュアルに基づいた運営のシミュレーションなども実施して備えていた。職員負担は増えた面もあるが、感染症対策を含め、しっかり運営できたのではないか」と話した。