スキューバダイビング事業者ら 自治体に要望も

朝山市長(右)に要望書を手渡すダイビング事業者の代表ら(提供写真)=1日、奄美市役所

朝山市長(右)に要望書を手渡すダイビング事業者の代表ら(提供写真)=1日、奄美市役所

  新型コロナウイルスの感染防止のため、県は4月25日から5月6日までの期間、県内の98業種に対して休業要請を行ったが、スキューバダイビングなどを行う事業者らから休業要請の対象業種に含まれていないことを、疑問視する声が上がっている。

 

 三反園訓知事は4月24日、県内企業への休業要請の内容を公表した。対象は接待を伴う飲食店やカラオケなどの遊興施設、パチンコ店、学習塾など。10万円から最大30万円の協力金の支給もある。一方、ダイビングショップは理容・美容室やタクシー、ホテルなどと同様、対象に含まれていない。

 

 これを受け、奄美大島のダイビングショップなどでつくる4団体(計35事業者)は1日、県に対し、スキューバダイビング事業を休業要請の対象業種に加えるよう要望書を提出。地元の奄美市、龍郷町、瀬戸内町にも要望書を渡して県への働き掛けを求めた。

 

 同団体などによると、客の大半は関東や関西など都市圏からの来島者。奄美大島で17日に感染者が確認されたことを受け、島内の9割以上の事業者が営業を自粛。結果、4月の売上額は35事業者全体で前年比86%の減となった。

 

 本来は繁忙期である大型連休中の予約もキャンセルし、収入が全く見込めないほか、今後もさらに営業自粛を続けた場合、事業継続が困難な状況という。

 

 奄美ダイビング事業者組合会長で、ダイビングショップ「マリンスポーツ奄美」(奄美市名瀬)の才秀樹さん(46)は「県からはダイビングが3密に当たらないといった説明を受けたが、体験ダイビングやダイビングスクールなど内容によっては非常に近い距離で客と接しており、感染への不安はある」と指摘。「船の借金返済、事務所の光熱費など休業していても維持費はかかる。ダイビング事業者を支援するだけでなく、島への感染を防ぐためにも休業要請の対象に加えてほしい」と訴えた。

 

 「シードリーム沖永良部」(知名町)の東進一郎さん(49)も休業要請の対象となることに賛同する。「沖永良部島で感染者が出た4月1日以降は開店休業のような状態。収入がなくて困っているが、万一、島で感染者を出してはいけないと思い、大型連休中の予約も全てキャンセルした。連休明けも先行きが見えない」と語った。

 

 徳之島町の「マリンサービス海夢居(かむい)」は4月から大型連休までに予約のあった島外客約220人分をキャンセル。約9割は客からのキャンセル連絡だが、残り1割は店側からお願いした。

 

 代表の鈴木竜爾さん(46)は「こちらからのキャンセルのお願いをなかなか理解してもらえず、電話越しのやり取りで苦労した場面もあった。いくら来島自粛を呼び掛けても、来る人は来る。ダイビングを目的に来島した人がホテルや飲食店を利用しているといった構造もあり、県はそうしたのも考慮した上で対象業種を選んだ方がいいと思う」と話した。