タオさん、念願かない奄美で就職 ベトナム出身の元留学生

「料理のことをたくさん勉強したい」と話すタオさん=27日、奄美市名瀬入舟町

「料理のことをたくさん勉強したい」と話すタオさん=27日、奄美市名瀬入舟町

 「学生時代にお世話になったお店で働きたい」。ベトナムから奄美大島に来島した元留学生のチュウェン・タオさん(39)=奄美市名瀬=はこのほど、念願がかない地元スーパーのグリーンストア(里綾子代表取締役社長)=同=に就職した。現在、同店の総菜部門で働くタオさんは「料理の勉強をして、いつか自分の店を持ちたい」と夢を語った。

 

 タオさんは2015年に来島。奄美市名瀬の日本語学校で学んだ後、奄美情報処理専門学校へ入学し、在学中に在留に必要な特定技能資格(飲食料品製造業)を取得した。島外で就職した学友も多かったが、「奄美の人は優しくて仕事がしやすいので、学生時代にアルバイトでお世話になった店で働きたい」と同店への就職を志望した。

 

 就職には入国管理局などとのやりとりが多く手続きは煩雑だったが、同店も全面協力。同店総務部の赤尾均さん(47)がサポートし、約2カ月の準備期間を経て就職がかなった。タオさんは「全部里社長と赤尾さんのおかげ」と話す。

 

 祖国に妻と子ども3人を残して奄美で働く毎日に「ベトナムを出た時は赤ん坊だった末っ子ももう6歳。なかなか会えずに寂しいけど仕方ない」とタオさん。「いつか帰国できた時に自分の店を持てるように仕事も勉強も頑張りたい」と前を向く。

 

 赤尾さんは「在留期限が迫る中で就職にたどり着けてほっとした。仕事ぶりも優秀なのでこれからも頑張ってほしい」とタオさんにエールを送る。一方で「必要書類も2カ国語で用意する必要があり、行政書士に依頼すると相当な費用がかかる。せっかく働く意欲と資格がある外国人がいても、地方の企業が雇い入れるにはハードルが高い。公的な支援も必要だ」とも語った。