チャカサン族の伝統織物作家、奄美の染色学ぶ

テーチ木を使い草木染の技法を学ぶクドゥボルさん(右)と夫の三浦さん=4日、大和村国直

テーチ木を使い草木染の技法を学ぶクドゥボルさん(右)と夫の三浦さん=4日、大和村国直

 インド北東部にあるナガランド州の織物作家Kuduvol・Lohe(クドゥヴォル・ロヘ)さん(45)が3日から、草木染の技術を学ぶため奄美大島を訪れている。4、5の両日は大和村で地元の技術者から指導を受けた。「ナガランドに戻ったら現地の植物で糸を染め、伝統織物に生かしたい」と語った。滞在は6日まで。

 

 クドゥヴォルさんは、ナガランド州チャカサン族の伝統織物「チャカサン織」の指導者。鹿児島市出身の夫三浦守さん(60)の知人の紹介で大和村国直の染色技術者を知り、特別に協力を得て夫婦で初来島した。

 

 チャカサン織は腰機を用いた東アジアの古い様式を残した織物で、「Dikie(ディクィエ)」と呼ばれる道具で縦糸をすくいながら文様を織り込むのが特徴。家を守る犬や狩りの獲物、豊作を表すやりなどをデザインに取り入れている。

 

 文字を持たないチャカサン族の文化を伝える織物だが、生活様式の変化で生産数が減少しているという。今回草木染を学ぶことで手仕事の技を持ち帰り、作品の幅を広げるとともに次世代へ技術・文化継承につなげる狙いだ。

 

伝統の文様が織り込まれたチャカサン織のバッグ(提供写真)

伝統の文様が織り込まれたチャカサン織のバッグ(提供写真)

 来日にあたり、ナガランドから木綿糸5キロを奄美大島へ送付。4日はフクギとテーチ木(シャリンバイ)で実際に糸を染めながら、手順や媒染材の種類と仕上がりの関係、均一に染める方法などを学んだ。

 

 クドゥヴォルさんは「テーチ木染めの赤茶色は何にでも合わせやすい。個性の強いフクギ染めの黄色は黒や薄緑と合わせて女性用のショールに」と作品のイメージを膨らませ、「ナガランドにもフクギに似た木がある。紅茶やマンゴーの木でも試したい」と話した。