ドクヘリ、適切利用に「理解広まった」

奄美ドクターヘリ運航の課題などを話し合った運航調整委員会=14日、県立大島病院救命救急センター

奄美ドクターヘリ運航の課題などを話し合った運航調整委員会=14日、県立大島病院救命救急センター

 奄美ドクターヘリ運航調整委員会の2019年度会合は14日、奄美市名瀬の県立大島病院救命救急センター研修ホールであり、18年度出動実績報告書と安全管理部会の新設を承認した。18年度出動件数は451件で前年度に比べ72件減少。運航経費増や不出動の主な要因である重複要請につながるとして課題とされていた施設間搬送は前年度より66件減り、委員からは「ドクターヘリの適切な利用について理解が広まった」と評価する声が上がった。

 

 同報告書によると、18年度の奄美ドクターヘリ運航は終日運航357日、一部運休8日。要請件数563件のうち不出動は112件、出動件数451件の内訳は現場出動209件、施設間搬送196件、出動後キャンセル46件だった。

 

 施設間搬送の適切な運用対策として事務局は18年度、各離島で医療機関や消防機関、地域住民を対象とした説明会を開催。可能な範囲で民間の航空機や船舶の利用検討、県立大島病院で医療を完結できる患者は同病院に搬送調整するなど、理解と協力を求めたとした。

 

 結果、18年度は前年度に比べ、群島外への搬送患者は38人減の83人、総飛行時間は約120時間減の約390時間、1出動当たりの平均飛行時間も約7分減の約51分、重複要請は35件減の33件となった。

 

 119番通報内容にキーワードを選定し、ドクターヘリ要請を判断する「キーワード方式」の採用率は65・7%で前年度比12・9ポイント低下。要請内容に該当キーワードがない場合も、詳細な情報を聞き取ることでキーワード要請となる事例が確認されており、通信指令の聞き取り能力向上が課題とした。

 

 委員から奄美ドクターヘリ以外の搬送手段、要請手順などについての質問や要望が複数寄せられた点について「別に協議する場を設けるべきでは」との意見が出され、今後各関係部局で検討するとした。