ドローンで海越え空輸、実験成功 瀬戸内町

与路港からハミヤ島に向けて、カップ入りコーヒーを運ぶドローン=20日、瀬戸内町与路島(TARGET DX社提供)

与路港からハミヤ島に向けて、カップ入りコーヒーを運ぶドローン=20日、瀬戸内町与路島(TARGET DX社提供)

 瀬戸内町のTARGET DX社(立石聡明代表取締役社長)は20日、同町与路島でドローン輸送の実証実験を行った。輸送手段が限られた離島の課題解決に向けた取り組み。この日は与路港から与路島沖の無人島ハミヤ島間(直線距離1・8キロ)と、陸路での往来が困難な与路島アデツ海岸間(同0・5キロ)で軽量の物資輸送に成功した。

 

 同社は2018年に瀬戸内町と地域活性化包括連携協定を締結。19年度、与路島が農林水産省の農山漁村交付金(地域活性化対策)スマート定住強化型モデル地区に選定されたことを受け、現地の課題やニーズ調査を実施した。21年2月にはドローン輸送の来年度事業化に向け、香川県のドローン活用事業者「ドローンロジスティクス&ソリューションズ」を完全子会社化した。

 

 今回の実証実験では、与路港からハミヤ島までコーヒーを入れたカップ2個(重量約400グラム)を、アデツ海岸までは動物用医薬品・療養食、飲料水(重量計約770グラム)をそれぞれ輸送。ハミヤ島では波が高かったため、上陸しての受け取りは行わず、島の上空まで飛行して折り返した。アデツ海岸では目標地点の上空約3メートルから輸送物を投下し、海岸で物資を受け取った。

 

 実証実験後、同社の担当者は「当たり前の事だが、物をつり下げることで風による機体への影響も大きくなる。輸送物の形状や、液体を運ぶ場合はこぼれないような入れ方の工夫が必要だと分かった。海風の吹き方などの予測を慎重にしなければいけない」と課題を語った。

 同社は次の段階として、古仁屋港-加計呂麻島瀬相港(直線距離6・8キロ)、瀬相港―与路島(同11・4キロ)の実証実験を行う予定。最終的には法整備と機体価格の状況などを鑑みて、古仁屋港-与路島・ハミヤ島間(同18キロ)の物資輸送を実現したいとしている。