ビーチ回復へ砂投入 小宿漁港の堆積海砂活用 奄美市・大浜海浜公園

露岩が目立つ海岸に次々と砂を投入するトラック=26日、奄美市名瀬

露岩が目立つ海岸に次々と砂を投入するトラック=26日、奄美市名瀬

 奄美市は26日、同市名瀬の大浜海浜公園で、海岸に砂を投入する養浜工事に着手した。同公園は国立公園内にあり、人気の観光スポットとして知られているが、近年は侵食による露岩が目立っていた。小宿漁港のしゅんせつ工事で出た海砂約6400立方㍍を活用し、砂浜回復を目指す。

 大浜海浜公園は「日本の渚100選」「快水浴場百選」に認定され、年間約6万人が訪れる同市の代表的な観光地。公園内には温海水プールを使った健康増進施設「タラソ奄美の竜宮」やキャンプ場などがあり、奄美海洋展示館のリニューアル事業も計画されている。

 紬観光課によると、海岸の砂は潮の流れで季節ごとにリーフ内を移動しており、夏場は北の第1駐車場側、冬場は南のタラソ施設側に集まるという。
 しかし、近年は砂の減少でビーチロックの露出が目立つようになり、同課は3月から月1回の定点観測を開始。担当者は「根本的な原因は分からないが、今年9月の台風10号後は特に減少した。高波で沖に流されると、リーフの内側に戻りにくくなるのではないか」と語る。

 養浜対象は第1駐車場前から、小浜キャンプ場に向かう遊歩道前にかけての長さ約130㍍、砂浜幅約40㍍の海岸。小宿漁港の砂を搬入する。
 農林水産、土木両課によると、同漁港内の海砂堆積は16年度の調査で確認しており、市議会でもたびたび指摘されてきた。

 航路950㍍間のしゅんせつ工事は3月に開始し、既に終了。船で運搬した砂は知名瀬漁港に仮置きされ、大型トラックで同公園までピストン輸送する。砂に含まれる有害物質などを調べる検査では、「大浜の水質などへの影響は軽微」との結果が出たという。
 養浜工事は12月下旬まで。紬観光課は「足場の悪い状態が続いていたが、完了後は子どももお年寄りも砂浜に下りることができるようになる。幅広い年代の人に親しんでもらえたら」と話した。