フェースガードを寄贈 奄美市のアイ・タイムズ

3Dプリンターによるフェースガード作り=19日、奄美市名瀬の旧大島工業高校跡地

3Dプリンターによるフェースガード作り=19日、奄美市名瀬の旧大島工業高校跡地

 新型コロナウイルスのワクチン接種に向けて準備が進む中、医療従事者向けに奄美市名瀬のIT企業が、3Dプリンターでフェースガードの製作を行っている。手掛けるのは同市名瀬の「アイ・タイムズ」(米澤亮治社長)。19日、奄美市名瀬のホテルで贈呈式があり、米澤社長がフェースガード1000個を奄美群島広域事務組合に寄贈した。米澤社長は「市町村で役立ててほしい」と話している。

 

 きっかけは喜界町出身の吉岡秀二郎氏(シー・アイ・エス代表=広島県)の呼び掛け。吉岡氏の会社でも3Dプリンターを使用してフェースガードを製作し、医療機関に寄贈している。故郷の奄美群島関係者からも製作の依頼が来たが追いつかず、群島内の企業に製作を打診。アイ・タイムズの米澤社長が、旧大島工業高校跡地にある奄美情報通信協同組合の施設で製作することにした。

 

 県の助成金で3Dプリンターを2台購入。吉岡氏から提供を受けたデザインデータを、パソコンから3Dプリンターに送り、フェイラメントと呼ばれる特殊樹脂を溶かしながら製造している。

 

 1台で4時間かけて2個製作できる。2台をフル稼働しても1日に製作できるのは最大で8個となる。プリンターで製作できるのは額に当てるフレーム部分の骨組みだけで、フェース部分の透明シートの取り付けや、出来上がったフレームのやすりがけはすべて手作業で仕上げる。

 

 昨年11月に開始し、2月までに500個製作。5月までに残りの500個を製作し納品する。奄美群島広域事務組合は群島内の市町村に人口比で1000個を割り振ることにしている。

 

 米澤社長は「弊社の取引先はほとんどが関東などの都市圏。こういうことで地元に貢献できれば」と述べる。奄美群島広域事務組合の管理者・朝山毅奄美市長は「来月から地方でもワクチン接種の作業が始まる。このようなボランティア精神に厚くお礼を申し上げる」と話した。