フードバンク、地域の絆構築も 奄美市名瀬で推進講演会

食品ロスや子どもの貧困対策、フードバンクについて学んだ研修会=3日、奄美市名瀬の奄美市社会福祉協議会

食品ロスや子どもの貧困対策、フードバンクについて学んだ研修会=3日、奄美市名瀬の奄美市社会福祉協議会

 食品ロスや子どもの貧困対策をテーマとした研修会が3日、奄美市名瀬の奄美市社会福祉協議会であった。全国フードバンク推進協議会事務局長の米山広明氏(35)は講演で、フードバンクの取り組みは「困窮家庭への支援を通した地域コミュニティーの構築にもつながる」と語った。

 フードバンクとは、安全に食べられるのに包装の破損、過剰在庫などの理由で流通できない食品を企業などから受け入れ、福祉団体や困窮家庭に無償提供する活動。多くの食品が食べられる状態で廃棄されている「食品ロス」問題を背景に、近年、国際的に推進されている。

 米山氏は「子どもの貧困対策とフードバンクの役割」と題して講演。フードバンクについて、困窮家庭に対する▽生活基盤構築と食費抑制▽社会的な孤立感の緩和▽食事回数増加と体調改善―など多面的な効果を説明した。

 「困窮家庭の実態把握や幅広いサービス提供を果たすには民間団体だけでなく、行政や地域住民の協力が欠かせない」と課題も指摘。「奄美の場合は提供する食品の確保も大きな問題となる。離島でのフードバンク拠点設立は容易ではないが、大きな意義がある」と訴えた。

 研修会は奄美名瀬ライオンズクラブ(里泰慶代表)が主催し、行政や地域住民ら約30人が参加した。里代表は「奄美でも深刻な子どもの貧困問題に奉仕団体としてどう携わるか、さまざまな事例を学びながら考えていきたい」と話した。