マングース根絶へ計画策定 23年度の「宣言」目指す

特定外来生物マングース

特定外来生物マングース

 環境省は奄美大島で進める特定外来生物マングースの防除事業で、2021年度から5年間の新たな実施計画を1日付で策定した。18年4月以降、3年にわたって捕獲がなく、根絶の可能性が高まっているとして、25年度までの防除完了を目標に掲げた。モニタリング調査のデータやこれまでの捕獲実績などを基に根絶を確認する手法が確立すれば、早ければ23年度にも「根絶宣言」を行う方針だ。

 

 奄美大島のマングースは1979年に毒蛇ハブやネズミの駆除を目的に約30匹が放され、急速に分布域を拡大。アマミノクロウサギなどの希少な在来生物を捕食して生態系に深刻な影響を及ぼした。環境省は2000年度に本格的な駆除に着手。05年度から捕獲を担うマングースバスターズを配置して防除事業を展開した。

奄美大島のわなによるマングースの捕獲数(環境省ホームページより)

奄美大島のわなによるマングースの捕獲数(環境省ホームページより)

 

 捕獲総数は約3万2000匹。ピーク時に1万匹まで増えた推定生息数は駆除が進んで次第に低下し、18年度末で10匹以下となった。18年4月に1匹がわなで捕獲されて以降、捕獲がない状態が続いている。

 

 新計画は22年度までに、島全域で捕獲用のわなや探索犬、自動撮影カメラを使ったモニタリング調査でデータを収集し、捕獲実績と合わせて根絶したかどうかを解析する手法を構築。住民からマングースの目撃情報を収集し、根絶確認の判断材料とする。最終年度までの防除完了を目指す。

 

 沖縄島などからの再侵入を防ぐため、港湾管理者と連携した監視体制の構築を進める。計画期間中にマングースの生息が確認された場合は、モニタリングなど通常の作業を中断し、生息確認地域で集中的に捕獲を行う。

 

 環境省奄美群島国立公園管理事務所の阿部愼太郎所長は「新たな実施計画の下、防除事業は新しいステージに入った。根絶を確実なものにするため、奄美マングースバスターズとともに丁寧なモニタリングを継続していきたい」と述べた。