ワクチン接種の人材確保へ  県、看護協会

 

実際に注射器を持ち、接種時の注意点などについて説明を受ける参加者=21日、鹿児島市

実際に注射器を持ち、接種時の注意点などについて説明を受ける参加者=21日、鹿児島市

  【鹿児島総局】県と県看護協会は21日、看護師資格保有者のうち子育てなどで医療現場を離れている「潜在看護師」を対象とした新型コロナワクチン接種研修会を鹿児島市の県民交流センターで開いた。市町村で実施される高齢者や16歳以上の県民への接種本格化を見据えた人材確保策の一環。約100人が参加し、ワクチンについての基礎知識や取り扱い、注射時の注意事項などについて理解を深めた。

 

 潜在看護師を活用した取り組みは、市町村から人材確保の要望を受けた県が看護協会と連携して展開。同協会が県内在住の潜在看護師約2000人にワクチン接種業務への協力を求め、135人が応じた。

 

 協力する潜在看護師には、同協会が接種業務への従事が可能な地域などの条件を聞き取っており、市町村から派遣要請を受けた県が協会側に接種会場や日程などを伝達。それを受けて、協会がナースセンターを通じて人材をあっせんする。

 

 研修会では、医療機関でワクチン接種に携わる医療関係者らが新型コロナの基礎知識や接種の流れ、アナフィラキシーへの対応方法などについて講話したほか、実際に注射器を使用した薬液の取り扱いなどについての実技もあり、参加者は真剣な表情で臨んでいた。

 

 県新型コロナウイルス感染症対策室によると、今月中には県内の全市町村に高齢者用のワクチンが届く予定で、5月には各市町村への人材派遣体制を整える方針。研修会に参加した鹿児島市在住の40代女性は「県内外で20年以上、看護師として勤務した。コロナ禍で人材が不足する中、可能な範囲でお手伝いができないか考えていたところ。時間が許せば、離島での接種業務にも携わりたい」と語った。

 

 看護協会の田畑千穂子会長は「潜在看護師の掘り起こしで、県や市町村と連携してコロナ禍に対処していきたい。こうした取り組みが1人でも多く医療現場に復帰するきっかけになれば」と述べ、人材確保の重要性を強調した。