五感で味わう シマジュウリ 新時代のおもてなしメニュー 奄美ティダの環

ずらりと並んだ「ティダならではのおもてなしメニュー」。豊富な食材と華やかな見た目で奄美の魅力をPR

ずらりと並んだ「ティダならではのおもてなしメニュー」。豊富な食材と華やかな見た目で奄美の魅力をPR

 格安航空会社(LCC)の就航などで右肩上がりの奄美観光。今夏には世界自然遺産の登録も見込まれ、入り込み客はさらに増えると予想されている。そんな折、おもてなしの中で大切なものの一つが「食」体験の提供。鶏飯や豚料理などのシマジュウリ(島料理)が広く知られているが、地元にはバラエティー豊かで栄養に優れた地元食材があふれている。観光の新たなページを開こうとしている今だからこそ、来島者の心に刻んでもらえるような新・島料理を提案できないか―。NPO法人「奄美ティダの環」(平田暉子代表)の協力で、「ティダならではのおもてなしメニュー」を紹介する。

 

 奄美ティダの環は、衣食住をテーマに女性目線のモノづくりに取り組む女性有志グループ。奄美市名瀬小浜町に常設店「ティダ館」を構えているほか、物産販売イベントやお中元・お歳暮セット販売なども手掛けている。

 

 今回メニューを考案したのは南郷兼代さん(73)、作田裕代さん(69)、東郷はるみさん(67)、亀井いつ代さん(65)、本田照代さん(64)の5人。

 

 昨年12月に試食会を開き、それぞれ腕を振るった料理を披露した。味はもちろん、どれもきれいに盛り付けされ、見た目も華やか。参加者の一人は「島料理といえば煮物など茶色のイメージがあります。素朴ですが、これからのおもてなし料理には彩りも大切だと思います」と話した。

 

 ハンダマ(スイゼンジナ)の紫、バンジロウ(グアバ)の桃色、卵の黄色…。確かに、私たちの身の回りには「大自然の彩り」があふれている。

 

 「島食材の魅力は何ですか?」。メンバーに投げ掛けてみた。返ってきた答えは「奄美は都会に比べて海も土も空気もきれい。そんな環境で育った自然の恵みだからこそ、安全でおいしいのではないでしょうか」。

 

 2017年春、奄美群島に国内34番目の国立公園が誕生した。特徴として挙げられるのが、人と自然が共に暮らす「環境文化型」。

 

 シマ(集落)の先人たちは自然界と密接につながりながら独特の文化をはぐくんできた。大地に根付いた旬の食材をいただく食文化、島料理も大切な伝統の一つ。そこにほのかな彩りを添えて、今を生きる私たちも島の恵みを楽しみたい。

取材にご協力いただいた奄美ティダの環の皆さん

取材にご協力いただいた奄美ティダの環の皆さん