伝泊で地域住民と交流を 奄美市笠利町

東京から訪れた三島千明医師(中央)と意見交換する笠利町の住民たち=21日、奄美市笠利町のまーぐん広場

東京から訪れた三島千明医師(中央)と意見交換する笠利町の住民たち=21日、奄美市笠利町のまーぐん広場

 奄美の伝統的な古民家を宿泊施設に改修する「伝泊」を展開する奄美イノベーション(山下保博代表)と日本航空(JAL)は、医療従事者を対象とした新たな旅「ウェルネス・ワーケーション」を始める。医療従事者が休暇を楽しみながら、医学の知見を地域に還元するもの。21日、奄美を訪れた東京の医師2人と奄美市笠利町の住民が、地域包括ケアの拠点「まーぐん広場」で交流会を開いた。

 

 「ワーケーション」とはワーク(仕事)とバケーション(休暇)を合わせた造語。休暇中に旅先で仕事をする新しい働き方。新型コロナウイルスの影響で多忙を極める全国の医療従事者に、奄美で自身を癒やしてもらうのが目的。奄美滞在中に住民と交流を図り、健康についての意見交換や相談に乗ってもらうことを目指す。医療機関の少ない住民にとっても気軽に健康相談ができるメリットがある。

 

 21日は東京で訪問診療に取り組む三島千明医師(35)と雨宮愛理医師(35)が奄美入り。「まーぐん広場」で地域の高齢者と交流した。医師らは「どのくらいの頻度で集まるか」「畑仕事は睡眠の質を上げ、骨粗しょう予防にも良い効果がある」などと話し掛け、住民らは現在処方されている薬の飲み方などについて質問していた。

 

 交流を終え、三島医師は「奄美の食生活や暮らしの課題が聞けてよかった」と話し、雨宮医師は「東京では休めない。奄美は居るだけで海や自然に癒やされる。医療従事者からのニーズは高いと思う」と語った。参加した里集落の丸田光子さん(69)は「まーぐん広場の取り組み自体を知ることができてよかった。コロナが終息したらもっと地域で盛り上げたい」と話した。

 

 笠利町屋仁出身の建築家・山下氏も方言を交えて交流し「旅人、住民にとってもいい交流ができる。今後は2カ月に1回の頻度で医師と住民の交流を図っていきたい」と語った。