住家一部破損、漁船転覆 突風被害、気象庁が調査

転覆した漁船の引き揚げ作業=29日午前9時10分ごろ、龍郷町安木屋場漁港(町役場提供)

転覆した漁船の引き揚げ作業=29日午前9時10分ごろ、龍郷町安木屋場漁港(町役場提供)

 28日夜、龍郷町安木屋場で突風が吹き、住家や漁船に被害が出た。少なくとも住家など計8棟で屋根や窓ガラスが壊れるなどし、港に停泊していた漁船2隻が転覆。住家の被害は奄美市名瀬でも確認され、気象庁が機動調査班を派遣して原因を調査している。警察、消防にけが人の情報は入っていない。

 

 安木屋場集落は龍郷町北端にある今井崎の西麓に位置し、2018年度末時点の人口は81世帯、144人。複数の住民によると、同日午後8時すぎごろに数分間、猛烈な風雨と雷鳴が続いたという。

 

 町総務課などによると、同集落では住家、工場各1棟で屋根、住家4棟で窓ガラスや雨どいが壊れたほか、倉庫など2棟が一部破損。港に停泊していた漁船2隻が転覆、別の1隻が一部破損するなど、3㌧未満の漁船計3隻に被害が出た。町内のほかの集落で被害は確認されていない。

 

 木造2階建て住家で1人暮らしの辺木智眞子さん(80)は、自宅1階洗面所部分のトタン屋根が吹き飛ばされ、勝手口の戸が外れた。「突然のごう音とともに家が揺れた後、室内に吹き込んだ暴風で棚などが倒された。逃げ場がなくて怖かったが、風が落ち着いてから近所の妹宅に避難した」と当時を振り返った。

 

 辺木さんから連絡を受け、現場に駆け付けた息子の睦博さん(50)=奄美市名瀬=は「(智眞子さん宅内は)飛散した家財や雨水で踏み場がなく、壊れた屋根付近では漏電もしているようだった。早いうちに応急処置をしたい」と話した。

 

 漁船が転覆し、エンジンが破損した漁師の町田照文さん(77)は「事前に荒天の予報は聞いておらず、通常の係留しかしていなかった」と、突然の被害に肩を落とした。別の漁船でもエンジンや漁具が流出、無線が故障するなど被害があった。転覆した2隻は29日朝に漁港に引き揚げられた。

 

洗面所部分のトタン屋根が一部吹き飛ばされた木造住家=29日午前10時50分ごろ、龍郷町安木屋場

洗面所部分のトタン屋根が一部吹き飛ばされた木造住家=29日午前10時50分ごろ、龍郷町安木屋場