住民熱演、笑い届ける 手作りの島民喜劇 徳之島町文化会館

住民らが熱演した島民劇「記憶喪失の男達」=28日、徳之島町文化会館

住民らが熱演した島民劇「記憶喪失の男達」=28日、徳之島町文化会館

  【徳之島総局】徳之島町文化会館(実島一仁館長)主催の島民劇「記憶喪失の男達」の公演が28、29の両日、同会館であった。記憶を失った同僚2人が、周囲を巻き込みながら記憶を取り戻そうと奮闘するコメディー。住民の熱演に、会場は笑い声に包まれた。

 

 島民劇の企画は2009年の「北緯29度線」、14年の「島ぬ夫婦」、19年の「この町で~井之川 夏物語り~」に続き4回目。過去3回の公演の経験を基に、演出から役者、照明、音響など全て島民が手掛け、原作は徳之島町職員の内山亮平さん、演出は同館職員の大樂大聞さんが担当した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、1公演当たりの入場者を160人に制限して上演した。

 

 物語は、記憶をなくした2人が、勤務する中学校の同僚の結婚式で披露する祝辞を考える場面からスタート。校長の山田太郎役は東三彦さん(57)、教諭の傍ら作家として活躍する芥川大役は川元善成さん(40)が演じた。

 

 芥川の家で闘牛をテーマにした祝辞を考えていた際に頭を衝突させ記憶喪失になった男2人の元へ、芥川のファン(ストーカー)や雑誌編集者、大家などが次々と訪問。空き巣や不審人物に間違われるなどの困難を乗り越え、周囲の協力を得ながら記憶を取り戻していく喜劇を演じた。

 

 実島館長は「新型コロナの影響でさまざまなイベントが中止になった。こんな時だからこそ、島民劇で笑いを届けることができてよかった」と話した。

 同会館は21年も、世界自然遺産登録を見据え「クロウサギの贈り物(仮題)」と題した舞台の開催を検討している。