古川氏に町民栄誉賞 地域医療発展に貢献 与論町

与論町民栄誉賞を受賞した古川誠二氏(写真中央)=24日、町役場

与論町民栄誉賞を受賞した古川誠二氏(写真中央)=24日、町役場

   【沖永良部総局】与論町は24日、医療法人誠友会パナウル診療所の元所長で医師の古川(こかわ)誠二氏(71)に町民栄誉賞(社会福祉功労)を贈った。同日、町役場で贈呈式があり、来賓や地域住民の代表者ら約50人が同島の地域医療発展に30年以上貢献してきた古川氏の功績をたたえた。

 古川氏は徳島県出身。1988年に与論町立診療所の所長に就任。91年、同町那間にパナウル診療所を開設した。鹿児島大学医学部臨床教授として、多数の医学部生を受け入れ離島医療の発展と後進の育成に尽力した。これまで町政功労賞(2013年)や、第3回日本医師赤ひげ大賞(14年)などを受賞。今年10月にパナウル診療所を閉院した。古川氏は来年3月に徳島県へ戻る予定。

 式典では山元宗町長が表彰状と記念品を贈った。古川氏は式典後、「非常に名誉なことでありがたい。与論島では生活の中に人の生と死がはっきり見え、住民が誠実に自分の人生を生きている。この島で30年以上医師を続け、地域の人が必要とする形で医療を提供するのが本当の地域医療だと学んだ。これからも与論島を含む離島医療の発展に貢献したい」と語った。

 パナウル診療所の閉院については「後継者による診療所継続を望み、この5年ほど模索していたが、後継者が決まらなかった」とし、「自分が辞めないと、与論島で診療所開設などを検討している人の決意が固まらないと考えた。与論島の医療の未来を見据え、期待を込めて閉院するという行動に移した」と話した。

 式典は新型コロナウイルス感染症対策のため、規模を縮小して開催した。
町民栄誉賞は、町の発展に顕著な業績のあった人をたたえようと2002年に創設した。古川氏は8人目の受賞者。