台湾・宜蘭市との交流促進へ 龍郷町

台湾・宜蘭市での視察について報告する菊次郎使節団の団員=27日、龍郷町

台湾・宜蘭市での視察について報告する菊次郎使節団の団員=27日、龍郷町

 西郷隆盛の息子で、台湾の初代宜蘭(ぎらん)庁長(1897~1902年)を務めた菊次郎にちなんだ龍郷町の「西郷菊次郎使節団」の報告会見が27日、町役場であった。台湾で行った視察研修について10人の団員が発表。竹田泰典町長は「敬天愛人の精神を実践し住民から慕われた菊次郎翁の功績を語り継ぐ責任を感じた。宜蘭市との縁を人・物の交流へとつなげたい」と語った。

 

 西郷菊次郎(1861~1928)は西郷隆盛が「菊池源吾」の名で奄美大島に潜居した際、龍郷で迎えた妻・愛加那との間に生まれた。宜蘭庁長時代、氾濫の多かった宜蘭川の堤防工事などの功績を残し、後に京都市長(1904~11年)なども務めた。

 

 今年はNHK大河ドラマ「西郷どん」の放送や明治維新から150年となることなどから、名誉町民でもある菊次郎を通して宜蘭市との交流を深めようと使節団を派遣した。龍郷町からは初めてで、町側と商工会のほか、地元団体の志塾西郷塾のメンバーが参加した。

 

 一行は21日に地元農産物の加工施設などを見学。22日は江聰淵宜蘭市長を表敬訪問後、当時の庁舎を活用した資料館「宜蘭設治記念館」や、菊次郎をたたえ地元有志が建設した西郷庁憲徳政碑などを視察した。23日は台北市の世界貿易センタービルを訪れた。

 

宜蘭川の治水工事の功績をたたえる石碑を見学する団員ら(提供写真)

宜蘭川の治水工事の功績をたたえる石碑を見学する団員ら(提供写真)

 窪田圭喜町議会議長は「宜蘭でも菊次郎翁の功績を知る人が少なくなってきていると聞いた。これを機に交流を深め、龍郷から発信していきたい」と報告。町商工会の川元博文副会長は「文化交流を経済発展にもつなげたい」と意欲を見せた。

 

 竹田町長は「江市長からも交流促進へ前向きなコメントを得た」と手応えを感じた様子。8月に町内で開催する菊次郎記念シンポジウムに宜蘭市からパネリストを迎える予定という。