名門、沖高拳闘部復活へ OB奮起、地元の子らに指導

沖永良部高ボクシング部再建の一環で設立された沖永良部ボクシングスポーツクラブのメンバーら

沖永良部高ボクシング部再建の一環で設立された沖永良部ボクシングスポーツクラブのメンバーら

 かつて高校チャンピオンも輩出した名門、沖永良部高校ボクシング部の再興に向けて、OBらが後進の育成に立ち上がった。2017年から部員がおらず休部が続く同校ボクシング部を復活させようと、昨年11月から有志が週2回、地元の子どもたちにボランティアでボクシングの指導を行っている。関係者は「多くの地元の子どもたちにボクシングの魅力を知ってもらえたら」と話す。

 沖高ボクシング部は創部50年以上の歴史があり、OBには猛者がそろう。全国高校総体の30回大会(1976年)で田中米富さんがライトミドル級で優勝、39回大会(85年)では東正豊さんがフライ級を制するなど、高校チャンピオンを輩出。34回大会(80年)は10階級中7階級で、沖高ボクシング部員が県代表に選ばれるなど輝かしい歴史を持つ。

 ピーク時は約30人いた部員の数も、90年代以降は少子化などに伴い徐々に減少。一昨年ついにゼロとなり休部の状態が続いている。

 こうした事態にOBが奮起。沖永良部ボクシングスポーツクラブを設立し、和泊町のタラソおきのえらぶトレーニングルームで、毎週月曜と木曜の夜に約2時間、希望者を対象にボクシングを指導している。

 現在、練習生は未就学児から一般まで男女15人。18日は足腰を鍛えるための基礎練習や、ミット打ちなどに汗を流した。

 和泊中1年の森香奈太さん(12)は「サッカーもしているが、友だちに誘われて練習に参加した。ボクサーのかっこいい身体に憧れるので頑張りたい」と話した。

 指導者で沖永良部ボクシング協会事務局長の山田大護さん(36)は「この中から高校でもボクシングをする子が出てくると大変うれしいが、それだけが目的ではない。将来は社会人になり仕事の上で大切な我慢強さや、他人への思いやりなど、ボクシングを通して、島の子どもたちに伝えていけたら」。

 同協会長の田中さん(61)も「ボクシング部に活気のあった時代を知るOBの一人として休部の現状はさびしく思う。幼い頃から練習を通してボクシングに触れ、その楽しさを知ってもらえたら」と期待した。

 同クラブは練習生を募集中。問い合わせは電話080―5246―1839代表の山田さん。

ミット打ちの練習をする女子児童=18日、和泊町

ミット打ちの練習をする女子児童=18日、和泊町