喜界島内一斉防除を継続 不妊虫放飼、2・7倍に アリモドキゾウムシ根絶事業

アリモドキゾウムシ

アリモドキゾウムシ

 県が国の助成を受け、喜界島をモデルに進めているアリモドキゾウムシ根絶事業は、2020年度も島内全体を対象とした一斉防除を継続する。繁殖を防ぐ不妊虫の放飼数を前年度の2・7倍に当たる週270万匹へと大幅に拡大するほか、同時に誘殺剤も散布して早期根絶を目指す。

 アリモドキゾウムシは、イモ類を食害する特殊病害虫。サツマイモやノアサガオ、グンバイヒルガオなどに寄生し、食害を受けたイモ類からは異臭と苦味が発生する。奄美群島や沖縄県、トカラ列島などに生息し、植物防疫法で生息域からサツマイモなどの持ち出しが禁止されている。

 根絶に向けては、1988年に技術確立事業がスタート。上嘉鉄地区での実証事業を経て、2001年から島西部で①放射線照射した不妊虫の大量放飼②誘殺板散布③寄主植物の除去│を柱とする根絶事業が進められてきた。

 先行して事業を進めてきた島西部では生息密度が低下したが、未防除区域からの侵入が懸念されることから、18年度から全島一斉防除に方針を転換している。

 20年度も生息密度が低下している同島西部の約1800㌶に不妊虫を放飼。虫の数を週100万匹から270万匹にまで拡大する。残りの約4000㌶では誘殺剤による雄除去と寄主植物の除去作業を実施して生息密度の低下を図り、不妊虫放飼へと進む方針。誘殺剤は粒剤を使用する。

 県は喜界事務所に防除専任の職員1人を配置しており、引き続き町と連携して不妊虫の放飼や誘殺剤の散布、生息状況調査などを実施。効果を検証しながら根絶を図っていく方針。