国指定文化財に追加指定 喜界町の城久遺跡

喜界町中央部に広がる城久遺跡群(喜界町教育委員会提供)

喜界町中央部に広がる城久遺跡群(喜界町教育委員会提供)

 国の文化審議会(佐藤信会長)は20日、喜界町の城久遺跡群について、1万1614平方㍍を国指定文化財に追加指定するよう萩生田光一文部科学相に答申した。城久遺跡群は2017年に4万9257平方㍍が文化財の指定を受けており、今回はそれ以外の区域のうち、新たに土地所有者から指定への同意が得られた区域が対象となる。官報告示を経て正式に指定される。

城久遺跡群は喜界町の中央部にある城久集落を中心に、9世紀から15世紀にかけて広がった8遺跡(山田中西、山田半田、半田口、小ハネ、前畑、大ウフ、半田、赤連)で構成されている。

 町教育委員会が02年度から国庫補助金などを活用して発掘調査を行った結果、450棟を超える建物跡や土杭墓をはじめ、南西諸島初の中世期の製鉄遺構や建物を確認した。11世紀後半以降に形成される琉球や奄美地域の交易圏で中心的な役割を果たしたと考えられ、考古学と文献史学の双方から南島社会の変遷を知ることができる貴重さから、17年度に奄美群島7番目の国史跡に指定された。

 遺跡群の総面積約13万平方㍍のうち約7万平方㍍は畑地となっており、保存されているのは6万44平方㍍。このうち今回は山田半田、半田、前畑、大ウフの4遺跡の一部が追加指定される。

 町教委では未指定の区域についても随時、土地所有者の同意を得ながら追加指定を目指す方針。久保康治教育長は「非常に喜ばしいこと。今後も条件を整えながら追加指定を図り、教育資源や観光資源としての活用も視野に入れていきたい」と話した。

 奄美群島では城久遺跡群のほか、▽宇宿貝塚(奄美市笠利町)▽カムィヤキ陶器窯跡(伊仙町)▽住吉貝塚(知名町)▽赤木名城跡(奄美市笠利町)▽小湊フワガネク遺跡(同市名瀬)▽面縄貝塚(伊仙町)│が国史跡の指定を受けている。