地中レーダーで遺跡調査 瀬戸内町呑之浦

地中レーダー探査機を使って地中の様子を調べる中村教授(左から2番目)ら=24日、瀬戸内町呑之浦

地中レーダー探査機を使って地中の様子を調べる中村教授(左から2番目)ら=24日、瀬戸内町呑之浦

 瀬戸内町加計呂麻島呑之浦の島尾敏雄文学碑公園一帯で23、24の両日、電磁波を地中に向けて放射し、地中の様子を調べる地中レーダー調査が行われた。太平洋戦争末期、島尾を隊長とする日本海軍の特攻隊「第18震洋隊」の施設跡などを確認する目的。同町で近代遺跡(戦跡)の地中レーダー調査をするのは初めてで、町教育委員会の鼎丈太郎学芸員は「成果があれば、発掘が難しい他地域の戦跡でもやっていきたい」と話している。

 

 町教委が進めている町内の近代遺跡調査の一環。これまでに構築時期が異なる久慈や西古見など4カ所の調査を行った。呑之浦地域は昨年12月に発掘、測量調査を開始。今回の地中レーダー調査には、鹿児島大学埋蔵文化財調査センター長の中村直子教授が来島し、指導に当たった。

 

 町教委によると、第18震洋隊は1944年11月に着任し、終戦の8月まで、約180人が4部隊に分かれて駐屯した。

 

 23日は特攻艇「震洋」の格納壕(ごう)前、24日は兵舎があったとされる文学碑前の広場を調べた。文学碑前では、等間隔に1列に並んだ3地点の強い反応が計測でき、中村教授は「柱の下の部分など人為的な構築物があった可能性」を指摘。「最終的には掘ってみないと分からないが、持ち帰って詳しく解析したい。効率的な発掘調査の手助けになれば」と話した。