地元高校でガイダンス 沖永良部出身者の沖洲会

沖洲会ガイダンスで、吉田さんの話に耳を傾ける高校生ら=13日、沖永良部高校

沖洲会ガイダンスで、吉田さんの話に耳を傾ける高校生ら=13日、沖永良部高校

 本土在住の奄美出身者らでつくる郷土会「郷友会」は近年、若い世代の組織離れが課題となる中、沖永良部出身者らによる「沖洲会」は地元の高校生を対象としたガイダンスの開催で、若い世代の活動参加を促している。関係者は「沖洲会という組織の存在や、そこで活動する古里の先輩らの情報を事前に知っているか、否かで参加への意欲も違ってくる」とガイダンスの意義を語る。

 

 沖永良部出身者の本土での重要なコミュニティーとして形成された沖洲会は、島の観光・特産品の販売PRや、伝統文化の継承、若い出身者らの相談役など、島と本土を結ぶ役割を果たしている。

 

 その一方で近年は会員の高齢化や、若い参加者の減少などで組織が衰退化。役員の成り手不足や下部組織の解散などさまざまな課題に直面している。

 

 こうした状況の中、全国沖洲会連絡協議会事務局である和泊、知名両町の主催で、12年度から沖永良部高校の3年生を対象に、沖洲会活動への参加を促すガイダンスを開催。

 

 8回目の本年度は今月13日に同校であり、3年生約80人が参加。16年春に同校を卒業し、現在は大阪経済法科大学4年の吉田雄輝さん(22)が「島外で、えらぶに貢献できること」の題で講話し、沖洲会の意義や活動の魅力を伝えた。

 

 自身もガイダンスで沖洲会に関心を持ち、現在は若手会員の中核として積極的に活動している吉田さん。「都会暮らしが不安で、さみしくなったから」「エイサー部が全国大会に出た時に支援してもらったので、その恩返し」など参加の動機や、「交友関係が広がる」といったメリットなど若手会員の声も紹介。「沖洲会は『第2の古里』とも言われ、島を離れても島を感じられる場所」と活動への参加を呼び掛けた。

 

 講話を聞いた同校3年の川村友貴さん(18)は「沖洲会を身近に感じることができた。高校卒業後は積極的に参加して先輩方に支えていただいたり、その恩返しとして将来は自分たちが支えていけたらと思う」と感想を話した。

 

 知名町企画振興課によると、昨年は福岡と鹿児島で、沖永良部出身の若い世代が集う「全国若沖洲会」が開催され、若者の各沖洲会参加への呼び水となった。また島外各地での物産展に、出身者の学生らが応援に駆け付けてくれるなど、ガイダンスの効果が徐々に表れてきているという。

 

 東京沖洲会の今榮前勝会長(73)は「地域によっては若い世代で積極的な動きが見られる会もあるが、全体的には若者離れが顕著。高校でのガイダンス開催は大変ありがたく、今後も継続してもらいたい。都会にいる私たちも若い出身者や2世、3世への活動参加への働き掛けをより積極的にしていきたい」と語った。

  (沖永良部総局)