地域の魅力を発見、発信 大和村で宿泊誘致キャンペーン イセエビ尽くし、無料提供

地場産イセエビ尽くしの料理を堪能する山本さん(写真左)ら=10日、大和村国直

地場産イセエビ尽くしの料理を堪能する山本さん(左)ら=10日、大和村国直

 地元住民に宿泊施設を利用してもらい、地域の魅力発見や情報発信につなげる取り組みが10日、大和村で始まった。村内の民泊施設などに宿泊した人に抽選で地場産イセエビ尽くしの夕食を無料提供するもの。初日は27人が当選し、新鮮な海の幸を堪能した。主催する大和村集落まるごと体験協議会の中村修代表(52)は、新型コロナウイルス収束後も見据え、「宿泊先へ食事を配達する仕組みをつくり、民泊を促進して村内の観光を盛り上げたい」と語った。

 

 キャンペーンは新型コロナの影響で冷え込んだ観光需要の掘り起こしと、島内外への情報発信、飲食・観光人材の育成などが目的。奄美大島在住者を対象にウェブサイト上で募集し、10月10日~11月7日の毎土曜日の5日間、計25組限定で実施する。

 

 食事作りは同協議会の飲食チームが担う。事前予約で観光客らへ食事を提供するシステムを構築し、キャンペーン終了後は有料で継続していく予定。事業費は200万円で、村の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した。

 

 中村代表は「200万円をクーポン券にすればすぐに消えてしまう。コロナ収束後も走り続けられる仕組みが必要だ」と語り、「食事は別で提供という形が取れれば民泊オーナーの負担も減り、新規参入者の掘り起こしも図れる」と期待した。

 

 メニューはカルパッチョ(刺し身)、テルミドール(焼き物)、アヒージョ(オリーブオイル煮)、パエリア(洋風炊き込みご飯)、ブイヤベース(海鮮スープ)の5品。10日のスタートを前に、イセエビは村内、島内の漁師から22㌔を買い上げた。

 

 瀬戸内町の山本美帆さん(34)はこの日、友人と子どもら8人で同村国直の民宿「さんごビーチ」に宿泊。午後7時ごろ、テーブルに料理が並ぶと待ち構えていた大人たちから歓声が上がり、子どもたちもうれしそうにエビを味わっていた。山本さんは「洋食のフルコースは珍しいし、見た目もおしゃれ。食事で感動するのは久しぶり」と笑顔を見せた。

食事の提供方法などを確認する「まるごと大和村」のメンバーら=10日、大和村国直

食事の提供方法などを確認する「まるごと大和村」のメンバーら=10日、大和村国直

 

 近くにある別の宿「てるぼーず」には、国直出身で奄美市在住の外薗あやのさん(44)ら家族7人が宿泊した。外薗さんは「一流ホテルのような食事が地元で食べられて、旅行に来たよう。これから夜釣りに出掛けて大和村を満喫したい」。国直に住む両親も「宿のおもてなしが最高。泊まる機会がなければ気付かなかった」「家ではなかなか食べられない料理でうれしい」と感激していた。

 

 キャンペーンの申し込みは同協議会ウェブサイト(https://www.amami.org/)の専用フォームへ。問い合わせは電話0997(57)2828大和村集落まるごと体験協議会。