大里アキさん107歳誕生日 沖永良部島唯一の明治生まれ

笑顔で107歳の誕生日を迎えた沖永良部島最高齢の大里アキさんとその家族=25日、和泊町国頭

笑顔で107歳の誕生日を迎えた沖永良部島最高齢の大里アキさんとその家族=25日、和泊町国頭

 沖永良部島最高齢で唯一の明治生まれ、和泊町の大里アキさんが25日、107歳の誕生日を迎えた。入所する同町国頭のグループホームひだまり(通村さとみ管理者、入所者9人)であった誕生会には施設の職員や利用者とともに、島外に住む子や孫、地域住民らも参加。戦中戦後の苦難も乗り越え、暮らしの移り変わりを見詰めながら五つ目の元号「令和」を迎えた大里さんの長寿を祝った。

1912年(明治45年)5月25日生まれ。同町和字の出身で、10人きょうだいの長女として明治、大正、昭和の時代をたくましく生きた。75歳を過ぎてから平成を迎え、2009年にひだまりに入所。現在、施設の仲間や職員と穏やかな日々を送っている。

 職員によると、タオルなどの洗濯物をたたんだり、茶碗を拭いたりと日頃から職員を手助けしてくれる。施設内は歩行器を使って自力で移動するなど107歳となった今もとても元気。冗談を言ったり、歌声を披露したりして場を和ますのが得意で、施設の中心的な存在という。

 この日は大里さんにとって五つ目の元号となる「令和」で迎えた初の誕生日。施設や地域住民らがケーキや花束のプレゼントを贈ったほか、にぎやかな歌や踊りなどの演芸も繰り広げて、大里さんと楽しい時間を過ごした。

 「昔はまきを集めて風呂をたき、飲み水は学校へ行く前にホー(川)でくんで、頭に乗せて運んでいた」と島での昔の暮らしについて語った大里さん。今はお湯も水もボタン一つで簡単に出て来るため、「いい時代よ」としみじみ話した。

 若い頃は今のように機械もない中、サトウキビの収穫やユリ球根の掘り取りなど農業で家族を養った。和字の実家には、戦争で空襲を受けた時の焼い弾の跡が今も残っている。

 そんな大里さんを、娘の池田百合子さん(87)は「我慢強くて泣き言や人の悪口を絶対に言わないが、いろんな苦労をしてきたはず」といたわった。

 大里さんは「畑仕事は全然きつくない。楽しかった。くよくよせず正直に生きていれば、(どの時代も)いいよ」と話し、令和の新たな時代についても「皆が笑って喜ぶのが一番」とほほ笑んだ。

  (沖永良部総局)